May 29, 2007
■ 昨日午前、愛知和男事務所に帰朝報告に出る。先週一週間は、実質休眠状態であったので、今週からエンジン始動である。
■ 昼前、かんべえ殿のオフィスに押しかける。フランス報告という建前だったが、「そもそも、双日総研とはどんななところよ」という野次馬根性が頭を擡げた結果である。
かんべえ殿にお話したことは、色々である。
フランス旅行は、「ただほど高いものはない」ものになりそうである。
齢四十を過ぎてから、フランス語をやろうと思い始める。今まで、まったく「縁」の無かったフランス語である。
フランスから書籍を買ってきたのけえれども、それは読めなければ意味がない。一年や二年を取得に費やしたところで、その分を長生きしてフランス語の文献を参照できるようにすれば、政治学徒として思考の幅も広がるであろう。さしあたり以下のホームページの記事を読めるようにしたいものである。
● 『ル・フィガロ』
● 『ル・モンド』
「壮にして学べば老いて衰えず」である。二十歳前後の受験生だった頃の「熱」を思い出せばいい。
■ 夕方近く、帰宅した時、松岡利勝農相が自殺したことを知る。衝撃は大きい。
政治家の自殺ぐらい、雪斎には不愉快なものはない。それは、国家にとっては何の益もないことであるからである。
松岡氏は、たとえば竹中平蔵氏が「小泉構造改革」を象徴する「表」人物であるとすれば、その「裏」人物であった。
松岡氏は、典型的な「古い自民党」気質の人物であると思われたのであるけれども、何時の頃からか、「構造改革」党になった。それは、松岡氏が「構造改革」が日本の農業を壊滅させるのではなく飛躍させるものであると気付いたからであろう。この転向は、「構造改革」の文脈では大きかったと思う。松岡氏に限らず、官僚出身の政治家は、一つの政策志向さえ見極めることが出来れば、その後の政策展開をかなり精力的に行うものである。その点、松岡氏は、「攻めの農業」の展開の急先鋒だった。前回ののエントリーでも書いたけれども、「『ジャパン・ブランド』の食材が世界を席巻する日」を誰よりも夢見たのは、松岡氏であったような気がする。
それにしても、日本の政治家は、政策論議以外に消費するエネルギーが多すぎる。松岡氏の自殺は、農業失政の責を負ったというよりは、自身の醜聞を気にした故のことであったようである。だから、いたたまれない。「有能で黒い政治家と「無能で白い政治家」どちらかを選べといわれれば、雪斎は、躊躇なく前者を選ぶべきであろうと思うのだが…。
松岡氏のご冥福をお祈り申し上げます。
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March 06, 2007
■ 安倍晋三総理のエキサイトぶりを初めて眼にしたような気がする。
□ 慰安婦問題「狭義の強制性なし」と安倍首相=予算案、参院で審議入り
3月5日13時1分配信 時事通信
参院予算委員会は5日午前、安倍晋三首相と全閣僚が出席し、2007年度予算案の基本的質疑に入った。首相は従軍慰安婦問題に関し、同問題を謝罪した1993年の河野洋平官房長官談話を「基本的に継承する」と重ねて表明。米下院に提出された日本への謝罪要求決議案については「事実誤認がある」とし、採択しないよう働き掛けを強める考えを示した。さらに、決議が採択された場合の対応について「(日本政府として)謝罪することはない」と強調した。
民主党の小川敏夫参院幹事長への答弁。首相は「(日本の)官憲が家に押し入って人さらいのごとく連れて行くという強制性はなかった。狭義の強制性を裏付ける証言はなかった」と指摘。一方で「進んでそういう道に進んだ方は恐らくいなかったが、当時の経済状況や、間に入った業者が事実上強制していたケースもあっただろう。広義の解釈で強制性があったということではないか」との認識を示した。
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February 28, 2007
■ 「寝た子を起こした」というべきであろうか。
□ 造反・衛藤氏の自民復党容認へ=「国造りの方向」同じ-安倍首相
2月23日19時1分配信 時事通信
安倍晋三首相は23日夕、郵政民営化に造反して一昨年の衆院選で落選した衛藤晟一氏の自民党への復党について「衛藤氏は基本的に同じ考え方、方向性を持っている。国造りを一緒にしていきたいという人に加わってもらうのは、わたしは当然だろうと思う」と述べ、容認する意向を表明した。これに関し首相周辺は「参院選を考えると今が復党のぎりぎりのタイミングだ」と語った。
衛藤氏は夏の参院選比例代表に同党からの出馬を求めている。首相の発言は、同氏の復党を認めた上で、参院選に公認候補として擁立する意向を示唆したものとみられる。ただ、公明党は同氏の復党に反対しており、復党が決まれば両党の選挙協力に影響が出るのは必至だ。
□ 「身びいき」に広がる安倍首相批判=中川氏との不仲説も-衛藤氏の自民復党
2月27日23時1分配信 時事通信
安倍晋三首相が郵政造反組の衛藤晟一前衆院議員の自民復党を容認したことで、「身内」の復党を優先させた首相への批判が党内外に広がっている。落選組の復党に慎重だった中川秀直幹事長は方針転換で苦しい釈明に終始。首相との「不仲説」も取りざたされている。
「衛藤さん、何とかなりませんか」。首相は26日夜、笹川堯党紀委員長に電話し、党紀委での迅速な審査を求めた。衛藤氏は27日、復党願を提出し、党紀委の開催が決まった。首相の要請はこれを見越した「根回し」であるのは明らかで、党内では「首相の独走」(閣僚経験者)との反発の声が上がった。
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January 05, 2007
■ さて、雪斎も「仕事始め」である。
□ 憲法改正、参院選の争点に=衆院との同日選「現在考えず」-安倍首相年頭会見
1月4日11時1分配信 時事通信
安倍晋三首相は4日午前、年頭に当たり首相官邸で記者会見し、政権課題の柱に掲げる憲法改正について「わたしの内閣として改正を目指したいというのは当然、参院選でも訴えていきたい」と述べ、自民党として夏の参院選の争点に位置付けて戦う考えを明らかにした。参院選に合わせて衆院を解散し、衆参同日選に踏み切る可能性については「現在のところ全く考えていない」と述べた。
首相は会見の冒頭、「今年は美しい国に向かってたじろがず一直線で進む覚悟だ」と述べ、一連の不祥事などで求心力低下が指摘される現状に歯止めを掛け、諸課題に取り組む決意を示した。
その上で、今月25日に召集される通常国会で取り組むテーマに関して、教育再生と社会保険庁改革の2つを重視する方針を強調。特に社保庁改革では「国民から信頼される社会保障制度を構築しなければならない」と指摘するとともに、「廃止、解体、6分割し、徹底した合理化を図る」と言明し、教育関連とともに社保庁改革関連法案の提出、成立を優先する意向を示した。
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December 05, 2006
■ 郵政政局「造反組」議員11名の復党が決まった。決まったことである以上、これ以上云々しても意味はない。雪斎は、「造反組」議員に何ら特別な好悪の感情を持っていない。雪斎が復党にネガティブであったのは、自民党の党勢にはマイナスの効果しかもたらさないであろうと読んだからに他ならない。
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November 29, 2006
■ 「ああ、やっちゃったのね」。これ以外に、どのような言葉を考え付くであろうか。
□ 「選挙で反対と言ってない」=造反4氏が苦しい弁明-自民復党
郵政民営化造反組の堀内光雄元自民党総務会長ら無所属議員4氏は28日午前、衆院議員会館で記者会見し、自民党に復党願を提出した経緯などを説明した。堀内氏は「昨年の選挙戦でも民営化反対とは一言も言ってなかった」と弁明。山口俊一氏も「民営化ではなく、法案に問題があると言ってきた」などと苦しい釈明に追われた。
同日の記者会見は、安倍晋三首相(党総裁)が復党希望者に対して公の場で自らの立場を説明するよう求めたことを受けたもので、堀内、山口両氏のほか、古屋圭司、森山裕各氏が出席した。
(時事通信) - 11月28日13時0分
次の各紙世論調査で発表される内閣支持率は、間違いなく急降下するであろうけれども、雪斎の今の関心は、「どこまで落ちるか」という点に移りつつある。一つの目安は、「40%」である。「40%」というのは、小泉内閣支持率の「下値抵抗ライン」であるl。メディアの違いはあれ、この「40%」の支持層が「小泉執政」のコアな支持層であった。これを維持できるかは、「安倍執政」の性格を展望する上では、大事になるであろう。
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November 28, 2006
■ 「政治は『二流の仕事』である」。かって、ホセ・オルテガ・イ・ガセットは、このように語った。
□ 国民の理解得られる=中川自民幹事長
自民党の中川秀直幹事長は27日夜の記者会見で、郵政民営化造反組11人の復党を認めたことについて、「党として筋を通すことができた。復党希望者も努力することを約束していただいたので、(国民も)いずれ理解していただけるのではないか」と語った。 (時事通信) - 11月27日21時0分
□ 造反11人復党、首相が手続き指示=「責任持って決断」-時期尚早と反対論・自民
安倍晋三首相は27日夕の自民党役員会で、郵政民営化に反対し、同党を離党した無所属衆院議員12人から復党願が提出されたことについて「(平沼赳夫元経済産業相を除く)11人の復党審査手続きに党紀委員会で入ってもらいたい」と指示した。誓約書を出さなかった平沼氏は、審査対象から外した。党内では新人議員らから反対論や慎重論が相次いだが、同党は早ければ月内にも党紀委員会を開き、復党を正式決定する運びだ。
首相は同日夜、首相官邸で記者団に「総裁として責任をもって決断した。古い自民党に戻ることはない」と言明。復党条件に関しては「郵政民営化是か非かをあいまいにしてはならないと考えた」と国民の理解を求めた。また、復党問題での衆院解散を否定した。(時事通信) - 11月27日21時0分
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November 25, 2006
■ 郵政政局「造反組」の自民党復党に関する件が、正念場を迎えつつある。
□ 条件、中川幹事長に任せる=自民復党問題で安倍首相
安倍晋三首相は24日夜、郵政造反組の自民党復党問題をめぐり、中川秀直幹事長が示した民営化支持などの復党条件に執行部から異論が相次いでいることに関し「わたしの考えは既に中川幹事長に示している」とした上で、「どのような原則を示すのかは中川氏に任せている。任せた以上、中川氏の方針で協議していただけるのではないか」と述べ、同氏の調整に委ねる考えを示した。 (時事通信) - 11月24日23時1分更新
この件に関する雪斎の所見は、既に示してある。雪斎は、現時点での「造反組」復党は、自民党にとってはマイナスのほうが大きいであろうと判断している。
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November 23, 2006
■ このところ、政局の焦点になってているのが、 郵政政局「造反組」の自民党復党を認めるかどうかという話である。
雪斎も今は自民党関係者であるので、この微妙な問題に対する言及は控えてきたところである。
しかし、この際、明確に所見を示すことにする。
いいたいことは、ただ一つである。
「木端を貯めて大木を流すな」。
党内で「造反組」復党に熱心な層というのは、要するに、選挙区の支援団体組織票という拾いやすい「木端」を集めることに関心を向けているかもしれないけれども、それが無党派層の票という「大木」を流す結果を招くかもしれないということには気を付けていないところがある。来年の参議院議員選挙は、小泉旋風の下で、自民党が「大木」を得たことによって勝った六年前の選挙の改選である。現有議席の「積み上げ」を狙うのは無論、「目減り」を防ごうとすれば、「大木」をつかみ続けるしかない。安倍晋三総裁それ自身が、「大木」をつかみ続けるのに最も相応しい人材であると思われた故にこそ、総裁に選ばれたのではなかったか。「初心」を忘れたような議論が多すぎるのである。
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November 15, 2006
■ 世は、「いじめによる自殺」の連鎖が始まっているようである。連日、こういう報道が為されると、段々と「馴れ」が生じてくる。永田町での動きも、思いのほか、複雑である。
□ 教育基本法改正案、会期内成立微妙に
自民、公明両党は13日夜、国会対策委員長らが会談し、今国会最大の焦点の教育基本法改正案について、15日にも衆院教育基本法特別委員会で採決し、今週中に衆院本会議を通過させる方針で一致した。
野党が採決に応じない場合は、与党だけでも採決に踏み切る構えだ。国会が混乱するのは必至で参院でも野党の厳しい抵抗が予想されるため、同法案が会期内(12月15日まで)に成立するかどうかは微妙な情勢となった。
与党内では、同法案を成立させるため、会期延長を検討すべきだとの声も出ている。
与党は、15日の委員会採決に続き、16日の衆院本会議での採決を目指している。自民党の二階俊博国会対策委員長は13日午後、国会内で民主党の高木義明国会対策委員長と会談し、「そろそろ努力の限界が近づいた。(同法案採決の)出口も考えていかなければならない」と述べ、野党側に早期採決に応じるよう求めた。高木氏は「『いじめ』など問題が山積している。なお十分な審議が必要だ」と拒否した。
以下、略
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October 24, 2006
■ 一昨日の補選の分析は、色々なところから出ているけれども、雪斎の昨日のエントリーと同様に、民主党の「自滅」説を示す向きがないのは、何故であろうか。
たとえば、とある報道番組は、此度の結果の要因を二つ挙げていた。
① 公明党の組織票
② 北朝鮮核実験の影響
しかし、どちらも決定的な要因ではない。
①は、四月の千葉補選で自民党候補が負けた理由を説明できない。四月の千葉補選では、投票率は低く「組織票」がモノをいうはずだったのに、自民党候補は負けているのである。
②は、以前の「拉致」表面化の折に比べれば、日本国民は「危機」慣れしている。だから、此度に関する限り北朝鮮ファクターが大きく作用したということはない。
だとすれば、民主党の「自滅」を考える他はない。
もっとも、自民党にも、「慢心」の根はある。来夏の参議院選挙を控えてクローズ・アップされてきているのは、郵政造反議員の復党問題である。この問題は、自民党執行部が「組織票」と「無党派票」のどちらを重視するかで判断されるであろう。雪斎は、造反議員の復党を認めることによって、相当部分の「無党派票」が逃げるであろうと読んでいる。故に、雪斎は、造反議員復党には否定的である。世が世なら、造反議員は総て、「関が原」の石田三成、毛利輝元のように、「打ち首」か「領地没収」である。一年ほどで何事もなかったように復党とは、その「政局判断の誤り」に対する報いとしては、甘いというほかはない。
最近の政治家の風景で最も不愉快であったのは、小沢一郎氏、堀内光雄氏、綿貫民輔氏や平沼赳夫氏の「ゴルフ・ウェア」である。セント・アンドリューズやバーニング・ツリーでのゴルフの風景は、えらい格好良い印象があるけれども、日本でのゴルフの風景というのは、どうして全然、ファッショナブルでないものになってしまうのであろうか。こういうファッショナッブルでない風景を自ら演じてみせる感覚jが解せない。
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October 23, 2006
■ 昨日、衆議院補選投開票が神奈川、大阪で行われる。自民党の二戦二勝である、雪斎は、自民党関係者としては、この結果を歓迎するけれども、政治学者としては複雑な想いを以て眺めなければならない。
この結果は、自民党の「勝利」ではない。民主党の「自滅」である。民主党が不用意に自分の「魅力」を落としたことの反映である。
雪斎は、この補選が自民党にとって「劣勢」である聞いていた。「良くて一勝、悪くて二敗」と聞いていたのである。
おそらくは、風向きを変えたのは、次の三つである。
1 民主党議員の不倫騒動
2 民主党議員の「ふざけた質疑」
3 大将・小沢氏の精彩のなさ
1は、.あえて論評するまでもない。
2は、「美しい国を逆さに読むと『憎いし苦痛』」という質疑をやった議員のことである。
3は、「党首討論」のことである。
「それ民は賢にして愚、愚にして賢」である。日本人の多くは、「職人」気質を持つ人々であるから、政治家が「職人」として「よい仕事」をしようとしているかは、かなり厳しく判断するのである。現在の民主党は、この意味が判っているのであろうか。「鬼気迫る」形相で政治に取り組んでいる様が、伝わってこない。
雪斎は、「精神主義」と呼ばれるものは一般に毛嫌いしている。ただし、「よい仕事」をしようという「職人」の内面を支える「精神主義」ならば大いに尊重する。
話は変わるが、昨日、『モーツァルト交響曲全集』を購入する。カール・ベーム指揮、ベルリンpo のものである。
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October 19, 2006
■ 昨日の党首討論は、ちょっとした虚脱感をさせるものであった。
小沢代表の姿は、誠に痛々しいものであった。小沢氏が提起した「普通の国」の政策課題が既に小泉内閣下で断行され、安倍総理が継いでいる。政策志向からすれば、小泉・安倍の「構造改革」路線を支持していても、おかしくないはずの小沢氏が、それに「反」を唱えざるを得ない。そこに無理がともなっている。
「表看板―小泉純一郎」、「裏方―小沢一郎」というコンビが実現できていたら、さぞかし凄まじい「統治」ができていたかもしれないと夢想する。
若き日に「憧れの君」であった女性が十数年後に場末のキャバレーでホステスをやっているのを目の当たりにする。現在の小沢氏には、そうした風情が漂っている。
本日午後、フランス大使館に呼ばれて、出向くことになっている。フランス大使館が、雪斎に何の用件であろうか。
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September 28, 2006
■ 安倍晋三第一次内閣が発足する。
雪斎は、これを「安倍『黒備え』内閣」とでも呼ぶことにしよう。
小泉前内閣が、独特の「きらびやかさ」を放っていたのに対して、安倍内閣の方は、「漆黒」の甲冑を身に着けた武者がずらりと並んだ風情である。壮観の光景というべきであろう。
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September 26, 2006
■ 「華麗・激越・冷徹」の統治から「燻し銀」の統治へ。これが、今日一日を表す言葉になるであろう。
安倍晋三新総裁麾下の自民党重役人事は、幹事長に中川秀直氏、政調会長に中川昭一氏、総務会長に丹羽・古賀派の丹羽雄哉氏、国体委員長に二階俊博氏という布陣である。安心した。全然、驚きのないのが「サプライズ」かもしれない。これで、組閣人事に併せ、安倍次期総理の執政は、「燻し銀」の装いを持つものになると期待する。
さて、小泉総理退陣の朝が来ている。この五年半、雪斎は、小泉総理支持の論稿を書き続けた。「華々しくも激越にして冷徹」。小泉総理の統治を表現すれば、このようになる。小泉総理の執政は、政治が「まつりごと」であるということの意味をよく伝えてくれた。その「まつりごと」は、激越なものであればあるほど、その終りに漂う寂寥感も尋常なものでありえない。東北人である雪斎は、夏の「祭り」の後には、短い秋と長い冬が来ることを知っている。「小泉」と書けば自然に「総理」と続ける癖が付いた雪斎にとっては、この五年半の「祭」を観察し、その「祭」に言論家として関わることができたのは、幸運なことであったと思う。だから、かなり寂しさを感じる。
安倍次期総理の「まつりごと」は、「秋の祭」である。日本国民が揃って長閑に淡々と「実り」を言祝ぐ。そうした統治が行われれば、それでいい。余計な「余興」は要らない。
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September 25, 2006
■ 安倍晋三内閣という「新造客船」は、日米関係絡みで二つの機雷原の中を遊弋することになる。
第一は、11月の沖縄県知事選挙である、
現在のところ、経済団体出身の保守系候補と元参議院議員の革新系候補の一騎討ちの様相である。
革新県政に戻ることになれば、基地再編への対応は、どうなるのか。
誠に頭の痛い話になる。
第二は、米国連邦議会中間選挙である。
現在の情勢では、上下両院で共和党の退潮傾向が顕著であり、上下両院の両方、あるいは片方での勢力逆転ということも考えられる。米国は、元来、立法府主導の国家であるから、この勢力変化の意味は大きい。日本にとって困るのは、安倍晋三次期総理の周辺の「対民主党人脈」がきちんと形成されているようには見えないということである。「ブッシュ・コイズミ」同盟の時期には、日本の対米人脈は、共和党系の人脈であったであろうし、特に安倍時期総理にとっては、そうした共和党系人脈は、付き合いやすいものであったであろう。ただし、民主党系の勢力が強くなれば、安倍次期総理の「タカ派的傾向」は、日米関係全般の中で歓迎されないものに変質する可能性がある。振り返れば、祖父・岸信介総理の執政は、ドワイト・アイゼンハワーの執政期に重なっていたし、父・晋太郎外相の活躍は、ロナルド・レーガンの執政期に重なり合っている。どうも安倍次期総理と米国民主党人脈との親和性はなさそうであるけれども、それでは困るのである。
「安倍丸」の船出は、確かに不安が一杯である。小泉内閣発足直後の御祝儀のような高支持率は、期待すべくもない。今まで「プラス」であったものが、次には「マイナス」に転ずることもある。げに、人の世は…と思う。
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September 24, 2006
■ 安倍晋三氏は、戦後最年少の若さで宰相の座に就く。
ところで、次のような名簿を見てみる。
ジョン・フィッツジェラルド・ケネディ 大統領 43歳
リンドン・ベインズ・ジョンソン 副大統領 52歳
デイヴィッド・ディーン・ラスク 国務長官 51歳
クラレンス・ダグラス・ディロン 財務長官 51歳
ロバート・ストレンジ・マクナマラ 国防長官 44歳
ロバート・フランシス・ケネディ 司法長官 35歳
マクジョージ・バンディ 国家安全保障担当大統領補佐官 41歳
ライマン・ルイス・レムニッツァー 統合参謀本部議長 61歳
アレン・ウェルシュ・ダレス 中央情報局長官 67歳
セオドア・チェイキン・ソレンセン 大統領特別顧問 32歳
1961年1月、ジョン・F・ケネディの政権が発足した折の米国政府要人の職階と年齢である。
この中でも、大統領特別顧問であるテッド・ソレンセンの段違いの「若さ」が眼を惹く。ソレンセンは、ケネディの「スピーチ・ライター」として、かの「諸君が国のために何ができる|かを問い給え」の名文句で知られる就任演説の草稿を書いた人物である。ソレンセンは、32歳で歴史に残る仕事をしたことになる。ソレンセンは、ケネディ逝去後に、『ケネディ』という伝記を残した。だが、その後のソレンセンの「公職」での足跡は、精彩を欠く。上院議員選挙に立候補するものの、落選した。ジミー・カーター政権期にはCIA長官に指名されるものの、上院の承認を得られなかった。もっとも、ハーヴァードやプリンストンのような大学で研究できているのだから、「知」の世界の人物としては、それなりに恵まれた生涯であろう。
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September 21, 2006
■ 結果が出た。
□ 安倍氏を新総裁に選出、464票獲得し圧勝=自民総裁選
[東京 20日 ロイター] 自民党総裁選挙は20日、同党に所属する国会議員の投票と、地方の党員票を含めた開票が行われ、安倍官房長官が464票を獲得して第21代総裁に選出された。安倍氏は26日に首相指名され、同日中に安倍内閣を発足させる見通し。
安倍氏は国会議員票に加え、地方でも大量得票し、有効となった702票のうち66%を獲得する圧勝となったが、この勢いを背景に組閣、自民党役員人事で安倍色を強く打ち出すのか、党内各派のバランスを重視するのかに注目が集まっている。
自民党の選挙管理委員会によると、安倍氏は地方の党員票300票のうち197票、所属国会議員票403票中267票を獲得し、合計で過半数を大幅に超える464票と、2位の麻生外相(136票)、3位の谷垣財務相(102票)を大きく引き離した。
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September 02, 2006
■ フランスAFP通信から取材を受けた。『産経』に八月十五日付で載せた原稿に引き付けて、「日本人と皇室」について所見を示してほしいとの趣旨である。「フランスの通信社とは、意外なところから引き合いがきたものだ…」と思う。
■ 昨日、安倍晋三氏が自民党総裁選挙に立候補を表明した。「時化た選挙」の体裁が整ったことになる。
雪斎の観測は、安倍氏が新宰相になった場合、その執政は、小泉総理に比肩する長期のものになるか、それとも意外に短期のものとして失速するかの極端に割れるであろうというものである。前にも書いた通り、安倍氏に期待されているのは、「小泉が吹かせた風を止めないこと」なのであるけれども、「小泉が吹かせた風」と「安倍に吹いている風」は、似ているようで、かなり違うものであると思われる。その点を安倍氏周辺がきちんと認識しているかが、問題である。
最近、オットー・フォン・ビスマルクの評伝『ビスマルク伝』(全8巻)を一通り読んだのであるけれども、誠に示唆深いものであった。
ジョージ・フロスト・ケナンは、ビスマルク外交の研究書を著しているけれども、「ビスマルクは、広く人口に膾炙した印象とは対照的に、厳密にいえば、ドイツ民族主義者ではなかった」と説明する。ケナンは、ビスマルクが、樹立されたばかりの帝国の護持を第一に考えた「有能にして権限を伴った忠臣」であったと指摘する。実際、ビスマルクの政治指導にイデオロギーはない。ビスマルクの対外政策の中では、「フランスの孤立化を徹底して図った」というのが教科書的な理解であるけれども、イギリスが1880年代にエジプトを占領した折には、対英牽制の意味合いで対仏接近を図っている。こうした機会主義的な側面がなかれば、まともな政治指導は機能しないのである。
もし、安倍氏が新宰相になるのであれば、これからの時間は、その保守主義・民族主義のイデオロギーの色彩を徹底して消し去る過程でなければならないであろう。少なくとも、昨日が安倍氏における「保守主義イデオロギー」の頂点であったということにしてもらわなければ、この先は危ういであろう。宰相は、「民族主義者」や「保守主義者」ではなく、「天皇陛下の忠実な臣下」でありさえすれば、それでいい。
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August 31, 2006
自民党総裁選挙は、「時化た選挙」になりそうである。昔日、田中派・竹下派の権勢が強かった時期には、田中派・竹下派が態度を決めれば「終戦」であったけれども、此度に田中派の役割を果たしたのは、「世論調査」であった。昨年の「9・11」選挙の遺産は、「何はともあれ風を起こせる総裁でなければ困る」という雰囲気を自民党内に定着させたことにある。安倍晋三氏が今までの流れの通りに新総裁になるならば、安倍氏に期待されているのは、「小泉が起こした風を止めないこと」である。
安倍氏に対する懸念は、実質的に「闘ったことがない」ということである。此度の総裁選挙は、安倍氏にとって格好の「闘う機会」を意味していたはずであるけれども、その通りにはならなかった。小泉総理の場合、特に国内に強大な「敵」が存在していて、その「敵」に対峙していればこそ、小泉総理は、世に「闘う姿勢」を示すことができたのである。そして、そのことは、小泉総理の五年半の執政を可能にした「強さ」の源泉であった。その出発点が五年半前の橋本龍太郎優勢をひっくり返した「激越な選挙」であったのは、いうまでもない。さらにいえば、その「激越な選挙」の「熱」が五年半も保ったというのが、小泉執政の意味である。
安倍氏の場合、国内には、どのような「強大な敵」がいるというのであろうか。安倍氏は近著『美しい国へ』の中でも「闘う政治家」としての自画像を示しているけれども、何に闘いを挑もうとしているのかが、はっきりしない。
雪斎が、小泉総理の立場ならば、党内の大勢が安倍支持に走っている情勢であればこそ、「安倍支持」とは書かないであろうと思う。雪斎は、親のライオンが子供のライオンを崖の下に落とすのと同じようなことを考える。「時化た選挙」の悪影響というのは、今後、安倍氏にとっても自民党にとっても出てくるのではないかと憂慮している。
その一方で、次のような話がある。
□ <民主党>河村衆院議員、代表選出馬に意欲
民主党の河村たかし衆院議員(愛知1区、当選5回)は29日、国会内で記者会見し、来月の党代表選に立候補する意欲を表明した。立候補に必要な党所属国会議員20人の推薦人について「確実なのは5人程度」と語っており、小沢一郎代表が無投票で再選される可能性が高まっている。
民主党党首選挙も、自民党総裁選挙以上に「時化た選挙」になるようである。河村たかし代議士には、是非とも頑張って、小沢一郎氏の「無投票当選」という事態だけは避けてもらいたいものである。
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August 22, 2006
July 23, 2006
■ 本日の「溜池通信」からの引用である。
〇今日のサンプロ終了後、ランチの席上で思いついた話なのですが、「小泉首相の演説傑作選」のDVDを作ったらどうでしょう。これは売れると思うけどな。
〇まず冒頭は2001年春の総裁選から。田中真紀子さんに「男でしょ、立ちなさい」といわれて、「女性に立てと言われて立たないのはどうも・・・」と、下ネタ同然で事実上の出馬宣言。次はもちろん施政方針演説。「聖域なき構造改革」「米百俵」「恐れず怯まずとらわれず」など、この年の流行語大賞が続出。どうせだから、貴乃花優勝の際の「感動したッ!」も入れちゃう。
〇中盤では、2002年9月の日朝首脳会談、2003年3月の「イラク戦争支持宣言」などが重い。もちろん、「人生それぞれ」「自衛隊のいるところが非戦闘地域」などの問題発言も収録しないといけません。党首討論はいろいろありましたが、やっぱり菅さんとの頃がいちばん面白かったように思います。
〇終盤の山場となるのは、もちろん昨年夏の「郵政演説」。これは編集せずにフルに収録したい。9・11総選挙の応援演説もいくつか入れて、「小泉劇場」を振り返る。トータルで2時間くらいを目標とする。解説は田原総一朗。絶対に本を書きそうにない小泉さんですか・ら、DVDを作ればいいんじゃないかと、。
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July 05, 2006
■ 暫く完全SOHO勤務を続けていると、新聞記事を読んで慌てることがある。三日に「朝日」が配信した記事である。
□ 仙台防衛施設局、国会議員ら14人「口利き」 文書残す
防衛施設庁の発注工事や用地買収をめぐって、仙台防衛施設局元幹部が在職中、国会議員やその秘書らから受けた「口利き」を文書に記録していたことがわかった。朝日新聞社が入手した文書には、防衛庁長官を務めた現職国会議員など14人の実名が記載されている。うち2議員側が防衛庁側への働きかけを認めた。施設局元幹部は、文書のほか、議員から建設業者の入札指名を催促された経緯などを業務日誌に書き残していた。
防衛施設庁の発注工事をめぐっては、東京地検の捜査で、官製談合の実態が暴かれたばかり。施設庁主導の談合が長年続いた背景には、今回発覚した防衛族議員らの口利きの多さがあったとされる。官製談合の一面が、この文書や業務日誌で裏づけられた形だ。
朝日新聞社が入手した文書は「斡旋(あっせん)利得議員等リスト」と題され、パソコンに入力されたデータをA4判の紙に印刷したもの。99年4月~00年6月に、東北6県を管轄する仙台防衛施設局側が受けた口利きの内容がまとめられていた。
文書には、口利きした当時の役職として(1)国会議員9人(衆院7人、参院2人)、元議員1人(2)防衛庁幹部、OB計3人(3)宮城県議1人、の計14人の氏名が記載されていた。国会議員のうち7人は、防衛庁長官など同庁の要職経験者だった。実際には議員秘書が口利きした例も含まれているという。
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June 18, 2006
■ 一昨日金曜日は、終日、身体的な具合が悪かった。梅雨時の高温多湿の状況は、雪斎には最悪の生活環境である。この時期、雪斎の心は、「札幌の空」に誘われる。ばたばたしているうちに、通常国会が閉幕してしまった。
□ 重要法案先送りで閉会 小泉首相最後の国会
第164通常国会は16日、衆参両院の本会議で継続審議の手続きを行い、18日の会期末を前に事実上閉会した。小泉純一郎首相にとって最後となる国会で、構造改革の「総決算」と位置付けた行政改革推進法など内閣提出と議員立法を合わせて96本が成立したが、重要法案の多くが次期国会以降に先送りされた。今後は、「ポスト小泉」をめぐる自民党総裁レースが本格化することになる。
政府が今国会に提出した法案は91本。成立した82本には与野党が全面対立した医療制度改革関連法のほか、金融商品取引法も含まれる。
成立率90%は例年に比べ高くはなく、衆院で3分の2以上の議席を持つ「巨大与党」としてはやや寂しい成績だが、首相自身は会期を延長しなかったことを理由に「決して低くない」と自賛。議員立法ではがん対策基本法や北朝鮮人権法など14本が成立した。(共同通信)
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May 25, 2006
■ 嫌な記事を見つけた。「毎日」記事である。
□ <栄養失調児>校長見かねて、こっそり牛乳飲ます
家で与えられる食事はコンビニエンスストアの期限切れのおにぎり、菓子パン――。栄養失調が疑われる児童に、校長がこっそり牛乳を飲ませている小学校がある。校長は「家庭のしつけまで学校が引き受けるのはどうかと思うが、(劣悪な食事の)限度を超えている」と嘆く。食育基本法が昨年夏施行され、国は朝食を取らない小学生をなくそうと呼びかけるが、法の理念とかけ離れた現実に学校現場から悲鳴が上がっている。
この学校は東京都内の公立小。校長によると、04年春の新入生に体がやせ細り、元気のない男児がいた。授業中きちんとした姿勢を保てず、ぼんやりしていることも少なくなかった。
昨年4月、男子児童に話を聞くと、コンビニを営む両親から販売用のおにぎりや菓子パンを毎日のように与えられているという。校長は栄養を補うために、給食の牛乳を冷蔵庫に保管、他の児童に知られないよう校長室で毎日飲ませた。
その後も児童の食生活に改善は見られず、賞味期限切れの食品を与えられていることも分かった。児童も好き嫌いがあり、校長がスープを与えても飲まなかった。栄養失調も疑われたため、見かねた校長は今年3月、保護者を学校に呼び出し、「今は成長期で、脳がつくられる大事な時期。きちんとした食生活をさせないと困る」と諭した。
母親は「(食事を)作っても食べない」と戸惑った。「食べるように(食材を)小さく切るなど工夫していますか」とたたみ掛けると、両親は互いに責任をなすり合い、けんかを始めたという。
同校には数年前、「一日の食事はおにぎり1個」という児童がいたが、栄養状態が切迫したため施設に保護してもらったという。校長は「家庭の機能低下は現場で実感している。状況は悪化の一途だ」と憂える。今も男児と別の児童計2人に牛乳を飲ませている。
政府は食育基本法に基づき今年3月、食育推進基本計画をスタートさせた。そこでは「朝食を欠く国民の割合の減少」を目標に掲げ、10年度までに朝食を取らない小学生をゼロにするとの数値目標を盛り込んだ。
都教委の昨年の調査で「朝食を必ず取る」と答えた小学生は79.7%、中学生は70.2%。逆に「食べない」「食べないことが多い」という小学生は5.1%、中学生は11%だった。【高山純二】
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April 25, 2006
■ 一昨日投開票の衆議院千葉7区補選では、斎藤健候補は敗北した。残念なのは、斎藤さんのような逸材に相応しい「処」を得させる結果にならなかったことである。
斎藤さんは、その華々しい経歴の裏に、若き日々の「刻苦勉励」がある。聞いた話に依れば、斎藤さんの生家は貧しかったらしく、文字通りの「刻苦勉励」で今までのキャリアを築いたそうである。この話の真偽は確認していないけれども、こうした話を、もう少し聞きたかったような気がする。とかく、人々は、「エリート」という表面しか見ないらしい。
■ 雪斎が兼任講師として籍を置いている大学は、千葉・流山にある。ということで、雪斎にも動員の要請や指令が入るのかと思いきや、そうした要請や指令は入らなかった。「政策担当秘書は政策立案に関する職務に専念する」というのが制度の趣旨なので、その通りに動いたわけである。愛知和男事務所では愛知代議士以下、スタッフ数名がキャンペーンに加わったけれども、雪斎は動かなかった。動きたかったが…、仕方がない。
■ 日経平均株価は、498円下落、今年最大の下げ幅である。原油高、円高に加え、補選の結果がトリガーになったようである。小泉自民党が一敗した途端に、この下げとは…。怖っ。
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April 12, 2006
■ 昔、天谷直弘さんという経済官僚がいた。1980年代の日米経済摩擦の頃には、自動車交渉で日本側の中核人物として対米交渉に携わった。日米自動車産業の相克を描いたデーヴィッド・ハルバースタムの著書『覇者の驕り』にも、天谷さんのことが紹介されている。
天谷さんは、論壇でも活躍した人物である。天谷さんは、「町人国家」の言葉で戦後日本の歩みを肯定していたけれども、湾岸戦争の際には、日本の積極的な役割を期待した。逝去後に出版された天谷さんの論文集には、『ノーブレス・オブリージュ』という名前が付されていた。若き日の雪斎が、だいぶ影響を受けた人物である。
天谷さんと同じ趣を感じさせた経済官僚に、斎藤健さんがいる。斎藤さんも、『転落の歴史に何を見るか』(ちくま新書)という書を書いておられた。雪斎も、拙書『国家への意志』を刊行した直後の頃に、斎藤さんと会って、通産省近くの中華料理屋で談笑したことがある。「斎藤さん。その節はゴチになりました…」。斎藤さんは、当時まだ通産大臣秘書官であったと記憶するけれども、その後に課長を経て、埼玉県副知事に転身した。
その斎藤さんが、昨日公示の衆議院千葉七区補欠選挙で自民党から立候補している。この方を含め、多くの人々が斎藤さんを応援している。決戦は、二十三日である。
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April 04, 2006
■ 「ポスト前原」の民主党代表として名前が挙がっているのは、小沢一郎氏と管直人氏である。ただし、雪斎は、この両人は民主党の「墓掘り人」でしかないと考えている。小沢氏や管氏では、「前に何故、辞めたのか」という話は確実に出てくる。
雪斎は、民主党の建て直しという限定された目的のためならば、渡部恒三氏が代表を務めるのは、悪くない選択であろうと思う。渡部氏ならば、あの誠に朴訥なキャラクターで「誠実」を印象付けることが出来るであろう。既に衆議院副議長を務めているのに国対委員長という「降格人事」を引き受けてまで最前線に立った「侠気」は、世人の共感を得るに足るものであろう。今の民主党に必要なのは、「誠実」を体現できる人物である。「その人物で国民の信頼を取り戻せるか」という一点から、物事を考えなければならないのである。
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