「橋下新党」のハードル
■ 「賽は投げられた」というわけか.
□ 橋下氏、国政進出を表明=「日本維新の会」結成へ
時事通信 9月8日(土)21時53分配信
地域政党「大阪維新の会」(代表・橋下徹大阪市長)は8日、大阪市内で所属議員らによる全体会議を開き、次期衆院選での国政進出に向け、橋下氏を代表とする新党「日本維新の会」を結成する方針を正式決定した。橋下氏は会議後の記者会見で「自治体を自立させるためにも、国家の統治機構を変えなければならない」と決意を表明。衆院選では過半数の議席獲得を目指す考えを示した。
与野党の対立激化で国政が「決められない政治」に陥る中、知名度の高い橋下氏率いる新党は、衆院選の「台風の目」となりそうだ。
大阪維新の幹部によると、小選挙区と比例代表で合わせて計350~400人の候補者を擁立する計画という。このため週明けにも、現・元職の国会議員らに加え、「維新政治塾」の塾生約900人を対象とした第1次公募を開始する。さらに全国の地方議員にも日本維新への参加を呼び掛ける。
次の衆議院選挙で「日本維新の会」が獲得すべき議席数のハードルは、どのくらいか。
● 50議席 この水準を超えてきたら、「大成功」である。
● 30議席 この水準が最低限の目標である。日本新党が獲得した議席水準が「511中、37」であった。
現行480議席を考慮するならば、30をとれるかどうかは、「次の次」を展望するうえで注目すべき基準となる。
もし、この水準に達しなければ、「次の次」での泡沫政党化は避けられないであろう。
それにしても、400人擁立というのは、どういう根拠だろうか。
選挙期間中、橋下党首は、ひとりで、候補を立てている選挙区に応援に入らなければなるまい。「維新の会」は、実質上、「橋下党」であるから、そういう「田植え・草取り作業」は地道にやらなければならない。橋下市長には、そういう手間が掛けられるのか。大阪周辺ではなく全国でである。
また、選挙は、候補ひとりで手掛けるわけではない。全国の選挙区に候補者を埋めることができたとして、選挙の実戦部隊は、どのように組織するつもりか。たとえば、雪斎が「維新の会」から出馬すると仮定した場合、橋下市長周辺は、必要な人材と資金を提供してくれるのか。こういう問題は、必ず出て来る。「公認はするけれど、後は勝手に…」という態度では、選挙にならない。
唯一、考えられるのは、現職市長のような「局地的有名人」を一本釣りしていくことであろう。だが、その場合、「自分は大阪市長職を離れない」としている橋下市長の姿勢が、どれだけの説得力を持つのか。
然りとした組織や資金の裏付けを持つ公明党や共産党でさえ、現行選挙制度の下では、それぞれ34と21が過去の最大値である。第三党以下の政党にとっては、小選挙区制という選挙制度は、それほどまでに難しい。
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Comments
橋下さんは府知事で成功して国会議員そして首相!という道ならすんなり応援できたのですが、知事職を放り捨てて市長になって、あろうことかそのままの地位で国政を牛耳ろうとするするとは、開いた口がふさがりません
彼の出自はテレビです。テレビで目だったことを言ってカリスマとなった。だから、彼の視線の先にあるのはメディア越しの視聴者だと思います。
「維新」というなんだかカッコイイフレーズをつかってみる。市井に近いところで戦うというポーズを示すために市長になった。そして、暴虐の限りを尽くす中央に対して地方から反乱を起こすのだと、市長身分のまま新党を立ち上げる。
なんだかファンタジー世界の英雄譚を見ているようです。だから、彼にとって、必要なのはどぶ板する組織じゃ無くてテレビカメラなんだと思いますね。
鳩山由紀夫内閣は支持率が9割近くありました。原発0を主張する反原発支持者は国民の7、8割なんだそうです。そういった民意というか、ヒステリーの受け皿になれれば地滑り的勝利になるし、失敗すればほとんど議席をつかめずに終わるということでは無いでしょうか
Posted by: stratosphere | September 11, 2012 03:09 PM