近時のテレビ・ドラマの二題噺
■ TBSドラマ『運命の人』を観る。
いわゆる「西山事件」を題材にした山崎豊子原作のドラマである。
劇中、大和田伸也さんが演じていた政治家のモデルは、雪斎が「先代」と呼んでいた愛知揆一である。
佐藤栄作内閣では外相、田中角栄内閣では蔵相を務めた。
シャルル・ド・ゴールの穀倉には、日本政府代表として参列した。
故に、ドラマ化の話を聞いた時、率直なところ、「先代を演じるのは誰よ…」という関心が先に立った。
大和田さんが演じていたのを見て、違和感を感じなかったのには、安心した。
大和田さんぐらいの俳優ならば、愛知揆一の「剛毅」と「怜悧」の双方を演じられるのは、当然なのであろう。
こういうドラマは、筋書云々よりも、「誰が、どういう演技をするか」に着目するほうが楽しいかもしれない。
人間造形的には、本木雅弘さん演じる主人公の記者は、面白くない。
むしろ見ていて面白いのは、大森南朋さん演じるライバル紙記者のほうであろう。これは、あの御方をモデルにしているのであろうか。
■ 今年は、久しぶりに、「普通の大河ドラマ」が期待できそうである。
『平清盛』のことである。
この三年の大河ドラマは、ひどすぎた。
「先人の歴史」に何の敬意も持たない脚本家が書くから、このような結果になる。
特に昨年のものは、「ままごと」であろう。一昨年のものは、「プロモーション・ビデオ」、三年前のものは、「学芸会」だったか。真面目に演じている俳優たちが気の毒であろう。
雪斎の新著では、いきなり四半世紀前の大河ドラマ『武田信玄』の場面の引用から始まる。
あの時代のものは、歳月が経っても、様々な場面を覚えているものなのである。
ところで、白河法皇を演じた伊東四郎さんの「怪演」ぶりには、おもわず膝を打った。
ただし、雪斎が期待しているのは、「日本三大怨霊」の一つである崇徳上皇を井浦新さんが、どのように演じてくれるかである。雪斎は、井浦新という俳優は、往時の石橋蓮司さんを髣髴させる「怪演」系の雰囲気を持っていると思うので、是非、清々しいまでの「怪演」を観たいと思う。
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