« October 2011 | Main | January 2012 »

November 21, 2011

大阪の陣

■ 雪斎は、大阪には、まったく土地勘がない。
 今期、NHK朝ドラは、岸和田が舞台であるけれども、実にクオリティの高いものを見せてもらっている感がある。尾野真千子というのは、大した女優である。
 それでも、大阪には、「縁」があまりない。

 ただし、今秋の「大阪の陣」の行方は、注視に値する。
 客観的に見れば、橋下徹は、「強い候補」である。
 大阪府政・市政の「二重性」を解消するという意図は、明確にある。
 大阪市政に絡む障害を除去したら、彼は一転し市政を去り、府知事に戻るようなことを考えているのであろう。彼は、「大阪都」知事になれば、それで政治上の役割は終わりである。
 
 彼に対する毀誉褒貶の激しさは、そのまま彼に「力」を与えている。
 彼の政治手法を「独善」と批判するのは簡単だが、彼の政治的な勢いがある限りは、そうした批判は無意味であろう。

 もっとも、彼が国政に色気を示すようになれば、途端に失速するような気がする。

 

| | Comments (3) | TrackBack (0)

November 11, 2011

決断前の逡巡

■ 少し前に配信された記事であるけれども、記憶にとどめて然るべきものである。
 □ 小渕優子氏「父と首相、天と地ほどの差がある」-
                読売新聞(2011年10月31日19時42分)
 31日の衆院本会議の代表質問で、自民党の小渕優子幹事長代理が、父の小渕元首相(故人)と野田首相を比較し、首相像が似ているとの論評は誤りだと強調した。
 小渕元首相は金融危機、野田首相は東日本大震災の復興と、ともに国家的危機に直面し、低姿勢で経済再生を図ろうとする姿に共通性があると評されている。小渕元首相は「冷めたピザ」、野田首相は「ドジョウ」と、ともに食に絡んだニックネームも付けられている。
 初の代表質問に立った小渕氏は「就任時の環境、状況がよく似ていて、人柄も似ているかもしれない」と指摘。しかし、小渕元首相が就任から約2か月で金融再生法を成立させたことを例に「スピード感、決断力が格段に違う。天と地ほどの差がある」と述べ、野田首相には指導力が欠けていると批判した。
 野田首相は「(小渕元首相に)親近感を持っている」などと答弁。小渕氏は質問後、記者団に「首相の気持ちは受け取った」と語った。

Continue reading "決断前の逡巡"

| | Comments (0) | TrackBack (0)

November 10, 2011

農産品の「競争力」

■ TPP論議が最終局面である。
 雪斎は幾度でも書くけれども、自由貿易論者である。
 だから、各国とのFTAやEPAの締結が進まないのには、内心、忸怩たる思いを抱いていた。
 とはいえ、TPPの議論は、率直に「あほらしかった」と評する他はない。
 反対派は、中長期的に「勝てる産業」を養成するための構想を何ら示していない。
 だが、推進派は、短期的に、影響のショックを低減する方策を全然、示していない。
 どちらも、「論じ方」が安直なのである。
 滑稽であるのは、こぶしを振り上げて悲憤慷慨してみせるけれども、それで「何かを頑張っている」ように勘違いしている政治家が多いということである。マスターベーションに頑張っている姿を見せつけられるのは、率直に気色悪いものだといういかない。

Continue reading "農産品の「競争力」"

| | Comments (3) | TrackBack (0)

November 09, 2011

TPPのお話

■ 雪斎は、かなり偏狭なコメ・ナショナリストである。
 普段は、故地である宮城のコメしか食わない。
 たまに、贈られた新潟、岩手のコメを食する。
 故に、「安いから」という理屈で外国産のコメを食うという感覚はない。
 もっとも、外食では、そういう我が儘は通らない。
 とはいえ、震災前、とある銀座の鰻の名店で、「福島のコメです」と聞かされ、安心した記憶がある。
 あの店のコメは、旨かった。

Continue reading "TPPのお話"

| | Comments (3) | TrackBack (0)

« October 2011 | Main | January 2012 »