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March 13, 2011

震災初期対応

■ 昨日の午後以降は、福島原発事故の報道が集中的に行なわれた。
 おかげで、震災本体の様子が脇に追いやられた感がある。
 今回の震災は、雪斎が「縁」を持つところには、軒並み、ダメージを与えている。
 青森・八戸から仙台までの一帯には、程度の差はあれ、雪斎の「足跡」がついている。
 雪斎の畏友、小野寺五典代議士の選挙区は、栗原から気仙沼に至る東西に長い宮城六区である。
 震度7が来た山側の栗原よりは、津波に直撃された海側の気仙沼、南三陸の被害のほうが、多分に被害は大きいのであろう。少なくとも津波映像を見たりすれば、そう思う。
 だが、栗原の事情が、まるで判らない。とんでもないことになっていないであろうな。
 わからない分だけ、いやな気分が募る。

 自衛隊は、五万人を動員するそうである。
 だが、「どこに、いつ、どれだけの規模で」部隊が投入されるのかというインフォーメーションをきちんとしたほうがいいと思う。被災民には、「いつまで耐えればいいか」という展望を示すのが、先である。この時期は、東北の夜は、誠に冷える。寒さは暑さよりも、人間の精神を折ってしまう。早くやらなければならないのだが、投入要員は、五万人で足りるのか。

 ところで、昨日のエントリーで、「事業仕分け」に象徴される民主党内閣の安全保障意識の貧困を指摘しておいたら、「この期に及んで民主党批判か・・・」と反応する向きがった。
 そういうのを「下卑た反応」と呼ぶ。
 普段から真面目に安全保障を考えたことのないような人々が、こういうときだけ、「非常事態」を口にする。
 雪斎の眼の前で同じことを言う輩がいたら、張り倒してやりたいくらいの衝動に襲われる。

 実際、昨日、何はともあれへりコプターで原発視察を行った菅直人の対応が、正しかったのかという話は、既に出てきている。「結局、原発の被害対応を邪魔しただけだ」という話である。実際は、どういうことになっているのはわからない。だが、この原発視察で何をしようとしたのかという意図は、まるで見えてこない。昨日午前の対応協議のための閣僚会議は、総理不在であったそうである。「震災対応」の基本方針を決めるべき時に、肝心の総理が不在とは…。
 初動対応は、失敗だったのか。
 こういう記事もある。
 

□ 在日米軍、地震被害の原発への冷却剤輸送は実施せず=米政府高官
 [ワシントン 11日 ロイター] 米政府高官は11日、東北地方太平洋沖地震で被害を受けた原子力発電所への在日米軍による冷却剤輸送は実施しなかったことを明らかにした。これより先、ヒラリー・クリントン米国務長官は、同原発に冷却剤を輸送したと述べていた。
 これについて同高官は、冷却材の供給について日本側から要請があり、米軍も同意し輸送を開始すると国務長官は聞かされていたもようだと説明した。その後、日本側から冷却材は不要との連絡があったものの、国務長官の耳に入っていなかったとしている。
 別の米政府当局者は、「結局、日本は自国で状況に対応できたとわれわれは理解している」と述べた。

 記事文面から判断する限りは、「一旦、米軍の冷却財提供の協力を断ったものの、結局は対応できなくなって、海水注入」という顛末か。論評のしようがない。

 それにいしても、この震災からの復興に、どれだけの時間とカネが要るのであろうか・
 気が遠くなる。

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Comments

救難対応はこれまで培ってきた蓄積が試されますが、復興のステージになった時は
政治の力が重要になります。全ての力を結集すべき非常時の選択として、
挙国一致内閣という選択は無いのでしょうか。

Posted by: Shin-JPN | March 13, 2011 at 04:23 AM

津波に強い街づくりや原発というのは、今後も難しい気がしますが、子供手当の休止は大賛成です。今年は国家公務員の諸君もボーナスはあきらめて頂きたい。
また、前総理の「友愛」という中身のない言葉で代表される、危機管理意識の乏しさや自己満足というか自己陶酔感を基にした政治行動が民主党の諸君が抱える負の部分でありましょう。最近衝撃的だった土肥とかいう議員の行動とその後の説明も、あの阪神大震災の年にあった新興宗教にかぶれた連中の自己弁護を思い起こさせます。ここは国益だけを考えて是非ともまともな行動を願いたいです。

Posted by: QQQ | March 13, 2011 at 08:22 AM

いつも、読ませて頂いております。
冷却剤については、「型が違う」、「不足しているのは電力供給」などといった理由もあり、政治意図からの断りではないようです。ご参考まで。

Posted by: k-takahashi | March 13, 2011 at 09:24 AM

原発視察はもちろんパフォーマンスでしょう。個人的には視察は不要と思いますが、残念ながら現代日本ではやらないと大批判を受けてしまうような気がします。パフォーマンス以外は官僚の進言通りの動きをしているように見えます。もともと、会見やパフォーマンスはうまいから、なかなか良い感じに見えますが、私としてはリーダーとして安定的な政治状況を生みdすため民自連立とか、非常事態宣言(裏付ける法律はなくとも日本人全体を復興に押しやる効果があろうと思います)をやってほしい。高望みとは思うのですが・・・・

Posted by: stratosphere | March 13, 2011 at 11:02 AM

はじめまして。BLOGOS編集部の大谷と申します。
是非、本エントリを私ども「BLOGOS」に転載させていただけないでしょうか。よろしくお願い致します。

Posted by: BLOGOS編集部 | March 13, 2011 at 11:42 AM

大変御無沙汰しております。ザ・フォーラム87でお世話になりました杉山知子です。ご出身が八戸と記憶しており、櫻田様の御家族、御親戚の方々の人的被害がなかったとのことですが、生まれ育った場所が多大な被害を受けていること、心の痛むことであると思います。東京の方は、地震による生活への影響が大きいかと思います。くれぐれも御自愛ください。(メールアドレスが見つからず私的なメッセージですがコメント欄に書かせていただきます)

Posted by: 杉山知子 | March 14, 2011 at 01:37 PM

冷却剤についてはアメリカのものは過冷却で返って破損を招くので
日本の原子炉には使用出来ないという事情らしいです。
視察を除けば概ね対応は間違っていないと思います。
北澤のおかげでしょうかね。

Posted by: 斉藤 | March 14, 2011 at 03:33 PM

投入兵力は一気に10万に引き揚げられましたね。が、これはこれで、兵站の問題からすぐに投入できるものではないので、近日中の実現は困難でしょう。しかも16万しかないの陸自が手一杯になってしまうので、他の有事に対応できるのかというもんだいが。
政治的にはこういうわかりやすさが重要なのかもしれませんが・・・

Posted by: littlefox | March 21, 2011 at 03:54 AM

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