「欲しがりません。勝つまでは…」の風景
■ 首都園では、「買いだめはしないように…」がムーブメントになっているらしい。
蓮舫大臣はコンビニに行って、「モノは幾らでもあります…「といったらしいけれども、眼の前にモノは「なかった」はずである。
「買いだめ」は、普通の人々にとっては、目先の不安に対する自衛措置である。
雪斎は、「買いだめ」はしていない。
しかし、自宅から一歩もでなくとも、一ヵ月は持つくらいのコメ、味噌、イワシ缶などの「買い置き」は、常にしてある。
水と電気さえ供給されていれば、多分、世間様に迷惑をかけることはあるまい。
それにしても、「買いだめはしないように…」というのは、別種の「欲しがりません。勝つまでは…」ではないのか。政府がやることは、「買いだめ」の背景にある不安を確実に払拭していくことでしかない。そいう不安を自ら払拭せずに、もっぱら国民の「我慢」に依存しようとする。順序が逆であろうと思う。いよいよ、菅直人内閣も、東條英機内閣なみになってきたか。
にもかかかわらず、菅直人は、脇目も振らず震災対応に取り組むという風情でもない。
自民党・谷垣禎一総裁に入閣を要請したというのも、そういう集中力の欠落の現れである。
しかも、仙谷由人前官房長官の内閣復帰の後に、それをやっている。
どういう神経をしているのであろうか。
政策も政局もも「空振り」となれば、この宰相の存在それ自体が「不安の種」になるのである。
たとえば、「東北復興院」とでもいうような枠組を作り、震災復興を統括する復興院総裁に谷垣総裁を任じて副総理として迎えた上で、震災復興に絡む主要ポスト、即ち財務、総務、防衛、国家公安、国土交通、経済産業、農林水産の各閣僚職を自民党に渡すくらいのことを考えるのであれば、少しは「大連立」も検討の余地があったかもしれない。自民党が打診を受けると本気で考えていたのであれば、「愚劣」だし、断られることを見越した上での打診であれば、「卑怯」である。
菅直人の末路は、多分、ベニト・ムッソリーニに近いものにはなりそうである。
それに値する「失政」が続いている。
あまりにも下らないので、昨日は、昼間から銀座でビールを飲んでいた。
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Comments
残念ながら国を思うの一言もなく、ひたすら自分たちに政権を渡せば・・・と唱え続ける雪斎さんや自民党の態度こそ「集中力に欠けている」のではないですか。
原発も今まで自民党がやってきた事の結果で、その事は何も言わないでひたすら民主党の悪口ばかり、で政局の中でしか物が見えていない。「買いだめをしないように」というのは政府として当然のこと。大体買いだめをしても震災になれば家も潰れて、買いだめしたものはとりだす事もできますまい。雪斎さんのお住まいは震災対応なのでしょうが、大抵の人は貧弱な住居でしょう。それを自衛措置とは片腹痛い。
雪斎さんこそかつて近衛内閣が「国民党政府を相手とせず」として大失敗した事をお忘れではないですか。
Posted by: ペルゼウス | March 21, 2011 09:34 AM
ノブレス・オブリージュという精神や言葉がわが国の指導層から感じられず、一般市民だけがオブリージェという現状が始まったようです。政治団体を使った合法的相続税逃れや公務員の給与削減なしに相続税や消費税に手をつけようとしている民主党主義が、今度は火事場で自己保身を図るという醜い姿をさらし、そのリーダーは霞ヶ関を馬鹿呼ばわりしていたと思うと、今度は東電を馬鹿呼ばわり。本当の馬鹿は誰かは世界中が知ってます。
Posted by: QQQ | March 21, 2011 09:41 AM
現政権の評価は震災以前にとっくに確定していた。
平時に統治できぬ者が、ましてや危機時にもっと大きな決断が出来るわけがない。
今それも証明されつつある。
頭にあるのは自らの延命策のみ。
でなければあんな幼稚な要請になるわけがない。
必死の覚悟がない。
そんなのは素人でもわかる。
これまでも一事が万事この調子。
政治がその炉心機能停止してもうすぐ2年。
Posted by: 素浪人 | March 21, 2011 09:45 AM
「欲しがりません」を読んで、晋第二代皇帝・恵帝(即位290年)の故事を思い起こさせられました。大飢饉に際し、穀物がないならなぜ肉粥を食べないのか、と。時代は下って、王妃・マリー・アントワネットは飢饉の時に、パンがなければケーキを食べればよいのに、と。人民への呼びかけは正反対でも、結果において、人民の苦しみを増すことでは一致します。
わが宰相殿も、歴史に名を残す?
Posted by: 子房 | March 21, 2011 10:29 AM
勝つまでは、欲しがりません。
お国のためです。
この裏で、私財を蓄積していた者、
戦後の復興期に蓄財した者
これらの子や孫が今赤い絨毯を踏んでいる。
今がチャンスとばかり、彼らが蓄財に
走らないように監視することから増す始めよう。
彼らの家族は既に国外脱出か。
習志野には、彼らを乗せて直ぐに飛び立てられる
用に、燃料満タンのヘリコプターが平素より用意されている。
Posted by: tetoris | March 21, 2011 10:34 AM
大地震から一週間して、メディアも「頑張ろう日本」という向きからいつも通りの政権叩き報道に変化してしまった。
私は個人的には、菅政権の地震後の対応はそれほど悪くないと思っている。ムッソリーニに近い末路を迎えるだけの「失政」をしたのは、近年では小泉純一郎(彼は後継者選びに大きな失敗をしている)位ではないか。
Posted by: 憂国の始 | March 21, 2011 11:14 AM
心中お察しいたします。
私も民主党が自民党に「震災復興担当相」「原発問題担当相」を打診したという記事を見たときは、吐き気を催しましたね。手柄を横取りし、責任は押し付け、野党のイメージダウンも狙っているという意図が見えました。
私は現首相が谷垣総裁に「首相を交代してくれ」と言うのが筋だったと思っています。
「内閣で一番原子力に詳しい」首相は、自らが原発担当相となり最前線で陣頭指揮に当たるのが適切でしょう。
Posted by: お父ちゃん | March 21, 2011 01:52 PM
昼間っからビール飲んじゃダメっ!!
Posted by: SAKAKI | March 21, 2011 07:48 PM