「国後」の仇を「尖閣」で討つ。
■ 今度は、「メドベージェフ・ショック」である。
だが、実態としては、これは、「尖閣」のとき以上に、日本に対するダメージは少ないはずである。
ロシアの大統領が自ら「実効支配」の下に置いている土地に出かけて行った。
それだけのことである。
「現実の支配」を続けている立場というのは、それほどまでに強いものなのである。
何がショックかといえば、ロシアが日本のいうことに耳を貸さなかったということである。
要するに、「日本の言うことなど聞く必要がない」と判断が、ロシア政府に働いたということである。
そのような判断を促したのは、民主党内閣の体たらくである、
日本のメディアも、反応の仕方が奇妙である。
尖閣のときは、「怒っている日本人」を余り報道しなかったのに、何故、今度は、流したのか。
それならば、何をするか。
馬渕沖縄・北方大臣には、尖閣に上陸してもらおう。続いて、菅総理にも…。
要するに、メドベージェフが国後に行ったのと同じように、「実際に支配している土地」に足を踏み入れるのである。
「実際に支配している立場」の強さを、日本が今度はアピールするのである。
これは、純然たる国内の国土開発マタ―だから、前原外務大臣がやることではない。
ロシアは、文句は言うまい。
当然、中国は、猛烈に反発するであろう。
その折には、メドベージェフの国後訪問の理屈を鸚鵡返しにすれば宜しい。「あれは国内出張だ」と。
大体、九月には、中国とロシアは、「対日戦勝65年」を機にした「歴史認識」に絡む共同声明を出しているはずである。「国家の版図」と「歴史認識」は表裏一体である。故に、そうした中国との「協調」が、ロシアに此度の判断に大きな影響を与えたであろうことは、想像に難しくない。ロシアは、「中国がやるなら、こっちも…」と思っていたかもしれないし、中国も、「ロシアよ、もっと日本を締めあげろ」と内心、煽るような素振りがあったかもしれない。
それでも、中国政府がごねてくるようならば、次のように一蹴すべきであろう。
「ロシアがやっているようにやっているだけだ。気に食わなかったら、メドベージェフを止めろ。ロシアをけし掛けたのは、おたくだろう」。
中国にしてみれば、「江戸の仇を長崎で討たれる」ような理不尽な話である。だが、日本も、こういう理不尽な話を吹っ掛けるようなことは考えたほうがいい。
民主党は、他党への批判が何時も自分のところに返ってくる故に、「ブーメラン政党」と揶揄されている。
それならば、「日本に対する悪意」が自分のところに返ってくるような「ブーメラン」の技を中国やロシアに伝授してみては、 いかがであろうか。
しかも、前原大臣は、「日本三大タカ派」と認定されるの栄誉に浴bしているであるから、後任の馬渕大臣も、この期に及んで何を恐れる必要があろうか。やりかたは、いくらでもある。問題は、やる胆力があるかということだけである。
「国後」の仇を「尖閣」で討つ。
面白い手だとおもうのだが…。
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Comments
菅総理が遺憾と言っても、領土問題は話し合いでは解決しない。
前原外相の対抗策は無いよりはましであるが、甘すぎて、話にならない。
北朝鮮に対する制裁を上回る制裁をロシアに対しても実施すべき。
泥棒メドベージェフは北朝鮮の金正日より腹黒でたちが悪い。
モスクワの泥棒メドベージェフを標的にしたミサイルを北海道に配備することが必要。
核弾頭を搭載するのが望ましい。使用するのではなく交渉のカードとする。
Posted by: 盗っ人メドベージェフ | November 03, 2010 06:09 AM