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June 27, 2010

「陽はまた昇る」という感覚

■ 「この国のナショナリズムに火がついたら、、もう誰にもとめられないであろう…」。
 1980年代に流行した「日本」論の中に、こういう記述があったことを記憶する。
 ところで、民主党の選挙のスローガンは、「日本の元気を復活させる」である。
 自民党のものは、「いちばん」である。
 昨年の民主党のスローガン「国民の生活が第一」に比べれば、今回の民主党のスローガンは、はるかに上質である。これは、かなり以前の自民党のものに近くなtっている。意外にも、シャルル・ド・ゴールに乗ったフランソワ・ミッテランよろしく、菅内閣の下で「民主党の『保守』党化」が進行しているのか。それなら、悪くはない。大体、「国が、かくかくじかじかをしてあげます」というメッセージは、無理である。

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June 23, 2010

日本相撲協会は、「天皇賜杯」を返上せよ。

■ 大相撲の各場所千秋楽で優勝力士に真っ先に授与されるのは、「天皇賜杯」である。
 その昔、「ヒョーショ―ジョー」の口上で有名だった「パンナムおじさん」の表彰状も、小泉純一郎総理が「感動した」と絶叫しながら渡した表彰状も、おまけに過ぎない。  
 だから、年六回もやっている各場所というのは、実質、「天皇杯」相撲大会なのである。
 天皇賞・天皇杯と呼ばれるものが授与されるスポーツ・イヴェントは、ほかにもある。
 ● 競馬   天皇賞  日本中央競馬会主催
 ● サッカー 天皇杯  日本サッカー協会主催
 当然のことながら、公益法人が主催するイヴェントである。他にも、柔道、体操などの競技会にも、天皇杯が出ている。
 ココで考えよう。
 現在の相撲協会の行状を前にして、「天皇賜杯を返上せよ」という話が出てきたら、どのようにするのか。
 今のところメディアの世界では誰も口にしていないようなので、少なくとも、雪斎は、そのように主張しよう。
 「違法行為を繰り返している連中が、天皇賜杯だって。不埒だな…。即刻、返上せよ」。
 現に、民間ベースではスポンサー撤退の動きが出ている。
 

□ 永谷園、名古屋場所での懸賞金中止
 大相撲の野球賭博問題に絡み、相撲中継を行うNHKに対し、大関琴光喜が賭博への関与を認めたことが報じられた今月14日からの1週間で、計約900件の意見が視聴者から寄せられたことが21日、分かった。
 賭博に関与した力士や相撲協会の姿勢に対する厳しい意見が大半で、中継をやめるべきとの声もあったという。NHKは来月11日に初日を迎える名古屋場所の中継について、「事態の推移を見ていくが、視聴者の目線を大事にしながら総合的に判断する」(広報局)としている。
 一方、名古屋場所への懸賞金の大幅縮小を表明していた永谷園(東京)は21日、懸賞金を中止することを決めた。「社会的影響が大きい」(広報室)との理由で、9月の秋場所以降の対応については、「捜査や調査の状況を踏まえて検討する」とした。(2010年6月22日03時07分 読売新聞)
 
 記事にもあるけれども、NHKも馬鹿正直に幕内全取組を放映する必要もあるまい。一日三時間、一五日間の場所が六つで二七〇時間分の電波を使っている。再考してもいいのではないか。
 だが、それでも、象徴的な意味合いでいえば、日本相撲協会は、深甚なる反省の意味からも、「天皇賜杯」を返上すべきであろう。「『ジャパニーズ・マフィア』とも癒着するスモウ」などと海外に伝えられたら、それだけで、日本の対外イメージも、がた堕ちである。

 ところで、ただ今、サッカーのワールドカップ、フランス・南アフリカ戦の終了である。
 何ということか、雪斎が贔屓のレ・ブルーは、三連敗でグループ・リーグ敗退である。
 しかも、ヨアン・グルキュフの一発退場というおまけまでが、付いてである。
 ショックが大きい。

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June 21, 2010

オランダ雑感

■ 日蘭戦は、「よい試合」であった。
 結果はともかく、試合としては面白いものであった。
 次のデンマーク戦も、期待できるであろう。
 是非、日本代表チームの国内組の面々には、この「祭り」の中で名をあげて、海外のクラブに転じて、がんがん稼いでもらいたいものである。海外組は、もっとよい待遇のところに往ってもらえれば、よろしい。

 ところで、オランダというと、雪斎は、二年くらいパリに住んで、その間、アムステルダムに張り付いて、ロイヤル・コンセントヘボウ管弦楽団の音色にどっぷり浸かるという生活を夢想している。
 今年も、コンセルトヘボウは来日するのだが、チケットを取るのは、難渋した。こういうところにも、景気回復の様子が表れている。

 さて、菅直人内閣は、早くも失速の兆しが表れている。
 朝日新聞によると、昨日に発表された支持率は、50パーセントで、一週間前から9ポイント下落している。
 出だしが高すぎたという事情もあろうが、一週間で、この下落幅というのは、一体、何なのか。
 「消費税発言」が嫌われたという指摘があるけれども、本当に、そうなのか。
 あれは、消費税云々よりも、「やらない」と言ってきたことを掌を返すようにやろうとしていることが、とがめれているのではないか。
 今度の選挙は、「判らん」選挙になりそうである。

 消費税10パーセントそれ自体には、雪斎は賛成である。
 ただし、「子供手当」、高校無償化、農家個別保障といった政策は、総て撤回してもらう必要がある。
 これに加えて、法人税、所得税のようなものの軽減も、図ってもらう必要がある。
 また、現下の「格差」批判優勢の御時勢では顰蹙を買いそうだが、相続税も劇的に軽減したほうがいいい。
 これが雪斎の価値意識に合う税制の方向である。 

 多分、昨年の鳩山内閣のように、高い支持率を得た内閣が、政権発足後に一気に決めるという手法でもなければ、こうした税制への転換は、難しいであろう。
 それとも、支持率が底まで堕ちた内閣が、「最後の奉公」として先のことを考えずに、やるとか…。

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June 19, 2010

選挙日程とワールド・カップ

■ 今日、日本代表チームがオランダに勝つようなことがあれば、「もう選挙など、どうでもいい」という雰囲気が加速しそうである。オランダに勝てれば、決勝トーナメント進出の公算は、劇的に高まる。
 参議院選挙公示日は6月24日だが、決勝トーナメント開始は26日である。
 そして、投票日7月11日が、決勝当日である。
 今度の選挙期間は、丸々、決勝Tの期間に重なるのである。
 
 こうした状況下では、候補者は、与野党に限らず大変であろう。
 サッカーと一緒に盛り上がることができればいであろうけれども、そうでもなければ、真面目な政策論議ですら、「場違い話」になりつつあるからである。雪斎ならば、「一番を目指してこそ、なんぼなのです…」と訴えるだろう。あの女性「仕分け人」大臣への皮肉も込めて…。

 とりあえず。現時点での雪斎の予測を書いておく。
 民主党が55-α、自民党は45±α 
 こういうところだろうと思う。
 民主党は、看板の付け替えは、上手くいったであろう。
 ただし、単独過半数制圧というまでは、いくまい。

 自民党は、以前のように、「鉄槌を下してやる」対象でもない。
 だから、大負けするということはない。ただし、鳩山末期のような「好条件」はないので、劇的に議席を増やせるかは、判らない。改選第一党を目指すのは、その通りであろうが…。

 それにしても、雪斎が贔屓にしているレ・ブルー(フランス代表)の精彩のなさというのは、どうしたことか。
 第一戦では、イタリア、ポルトガルは引き分け、スペインは負けである。
 本日未明の第二戦では、イングランドは決勝T進出に黄信号が点っているし、ドイツも負けた。
 欧州経済の混乱がサッカーの地盤も揺るがせている…ということは、lないか。

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June 15, 2010

「仕分け」作業の「仕分け」

■ ワールド・カップ・サッカー日本代表チームは、海外での試合での初勝利である。
 1998年フランスと2006年ドイツでは、全敗であったから、これは、確かに「歴史的な一勝」なのである。
 というわけで、雪斎は、大いに反省し、懺悔させて頂く。
 「あの監督では…」と暴言を吐いたことに対してである。
 「次も…」ト行きたいトころだが、贅沢は、言うまい。
 ステップ・バイ・ステップで実力が増しているのが、確認できれば、それでいだろう。
 もっとも、オランダ全勝、日本が二勝一敗でグループ・リーグを通過できれば…と、思うが…。

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June 14, 2010

「はやぶさ」の帰還

■ 小惑星探査衛星「はやぶさ」が帰還である。
 月より遠い天体に往って戻ってきたのは、史上初の快挙、小惑星から某かの試料を持ち帰ることができていれば、これも史上初の快挙である。
 こういう話は、「胸が躍る」のである。
 雪斎も、幼少の頃、かなり気合の入った「天文バカ」であった。
 今は、何故か、対極の「政治」を日々の生業にしているけれども、そういう趣向があるからこそ、「政治」にも距離を置いていられる。
 ただし、東京では、「満点の星空」などは無理である。故に、天体望遠鏡を購入しても余り役には立たない。
 「この機種には、これを合わせて…」と妄想するだけで終わる。幼少の頃、「将来は高橋製作所の望遠鏡を…」と思ったのだが…。
 だから、以前、五万円を費やして、「ミレニアム・スター・アトラス」というのを購入して、時折、眺めている。 
 このサンプルにあるように、極めて精巧な星図である。眺めていて、誠に楽しいものである。
 そして、気楽に眺めていると、耳に響いてくるのである。あのメロディーが…。
 
 The Galaxy Express 999
 Will take you on a journey
 A never ending journey
 A journey to the stars

 明日、理工系出身の菅総理が、この快挙に、どのようなコメントを寄せるのか。
 この内閣の姿勢を占う上では、注目に値しよう。ちゃんと「日本人の士気」を鼓舞するコメントを出してくれるのか。

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June 13, 2010

菅直人内閣の「成功」の条件

■ 菅直人内閣の「義務」とは、なにか。
 それは、「成功」することである。
 ならば、「成功」とは、なにか。
 菅内閣が、民主党の「政権担当能力」を国民にしっかりと認知してもらった後で、執政の幕を降ろすことである。
 このように書けば、「今まで、散々、民主党内閣をこきおろしてきたくせに…」と反応する向きもあるかもしれない。
 だが、「政権交代可能な政治風土」の定着を考えれば、今の民主党内閣は、「もう民主党に政権を渡すものか…」という結果に終わってはならない。逆にいえば、今後の日本政治が、「55年体制」下の一党優位体制の主体が自民党から民主党に代わっただけのものにならないようにするためにも、自民党は、早期の政権奪回を目指さなければならない。
 鳩山・菅と続く民主党の「第一期政権時代」の後、数年後に自民党が政権を奪回し、その数年後に民主党が政権再奪回を果たして「第二期政権」を発足させるというプロセスがでできてこそ、日本のデモクラシーは、まともな体裁になる。

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June 09, 2010

「社会主義プロジェ」の亡霊

■ 1980年代初頭、フランソワ・ミッテラン時代のフランス社会党政権が断行しようとした政策パッケージに、「社会主義プロジェ」というのがある。
 どういう中身の政策か。
 大体、下のごとくである。
 1 主要基幹企業、金融機関の国有化
 2 富裕層への課税強化、
 3 低所得層への所得穂展
 4 雇用対策
 5 財政の膨張を伴う大型予算
 ただし、この「社会主義プロジェ」は無残な失敗に帰した。株価低迷と景気失速、インフレーション加速、失業率上昇という結果に相成った。
 雪斎が読んだ限り、、「社会主義プロジェ」に関して最も詳細な説明をしているのが、吉田徹著『ミッテラン社会党の転換』(法政大学出版会、2008年)である。これは、面白き書である。
 この書によれば、1980年代、マーガレット・サッチャーやロナルド・レーガンらの「新自由主義」路線の展開は、この「社会主義プロジェ」の失敗によって、劇的に促された。今に至る「新自由主義」路線にとって、ミッテランの失敗は、揮発剤としての役割を果たしたのである。
 ミッテランは、「社会主義プロジェ」の失敗の後、それまでの信条を捨てて、「自由主義」路線への「転回」に踏み切った。首相をローラン・ファビウスに任じて、所得税や法人税の軽減、社会保障関係費の国民・企業負担の軽減、社会保障支出の削減が打ち出されたのである。結果として、1981年を底にした経済の復調が実現されたのである。現在、ミッテランがシャルル・ド・ゴールに並ぶ「偉大な政治家」として語られるのは、その「転回」の故である。

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June 08, 2010

「造反有理」世代の内閣

■ 菅直人内閣発足である。
 社会市民連合と社会党に籍を置いていた菅氏と仙谷氏が「官邸ツートップ」というのは、たとえば後藤田正晴さんぐらいの方ならば、腰を抜かしそうな風景である。菅氏も仙谷氏も、「造反有理」を叫んでいた往時の活動家には、世代的にも心理的にも近いはずである。「反権力」を標榜する人々が「権力」を握ると、大概、ろくなことにならない。
 故に、この内閣に対する期待値は、「鳩山以下」である。
 「何も積極的なことをしない」ことだけを期待する。
 だが、救いはある。
 枝野、玄葉、樽床といった民主党の「1993年の世代」が前面に出てきたことである。
 若いなどといってはいられない。
 日本の政治が万事を倣った英国では、首相のデーヴィッド・キャメロンは、43歳である。
 「党首討論」だとか「政権公約集」だとかを真似したのだから、こういうところも日本は真似すべきであろう。
 それにしても、昨日の民主党議員総会では、小沢一郎氏の姿はなかったそうである。
 前任幹部として、「新内閣の船出を祝する」という配慮も、この御仁にはないらしい。

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June 07, 2010

ひとつの「つぶやき」

■ カール・シュミットの大著『大地のノモス』を読み進める。昔、初めて読んだときは、「判らん…」と悲鳴を上げながら、読んだ記憶があるけれども、今hは、かなりすっきりと頭に入ってくる感触がある。
 徒に馬齢を重ねたわけでもなさそうである。

 菅次期内閣の発足前「期待率」は、日テレのもので60パーセントを超えたそうである。
 また、「勝手に期待して、勝手に失望する」国民の図が描かれるわけか。
 あとは、それまでのタイム・スパンが長いか短いかということでしかない。

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June 06, 2010

「堕落した評論」への自覚

■ 昨日、「事実上の『無政府状態』」と書いたものだから、妙なアクセス数上昇と相成った。
 「あれは、無政府状態ではないであろう…」という反応がある。そのような反応は織り込み済みで、わざわざ、「無政府状態」と括弧に入れて書いたけれども、そのニュアンスは、伝わらなかったようである。憲法第70条の解釈に関しては、リーダーの方から有益なコメントがあったので、それを残しておいた。
 もっとも、昨日のエントリーは、相当に「真面目さ」に欠ける「どうでもよい」書き方をしたから、色々な反応を呼んだのも当然であろう。表のメディアでは、絶対にやらない書き方をしている。
 ただし、気付いたことがある。
 「吾輩の評論も、つくづく堕落したな…」ということである。
 ブログを始めたころ、「これは、武藤敬司ではなく、ザ・グレート・ムタだ」と表明しておいたが、古参のリーダーはともかく新手のリーダーは、このスタンスを知らない思うので、あらためて表明しておこう。だから、このブログで書いたことを基にして、「○○(雪斎の本名)が、こういうことを言っている」と反応されても困るのである。
 とはいえ、自民党政権時代は、「ザ・グレート・ムタ」であっても、一定の「節度」を保っていたのだが、このところは、その「節度」もなくなっている。「イチフ・オザーリン」とか…。昔は、こういう個人をあげつらうようなモノの言い方は、まずしなかったと思う。
 野党的な立場での政治評論は、気楽なものだが、「真面目さ」を込めてやるには、率直に阿呆らしい。鳩山「前」(まだ『前』を付けるのは早いが…)内閣発足時点以降、「武藤敬司」としては、「どうせ鳩山総理は、読んでないだろうし、読んでも受け容れないだろう…」という気持ちがあるから、熱が入らないし、「ザ・グレート・ムタ」としても、そういうレベル以上のモノは、書かなくなったのである。

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June 05, 2010

日本の「無政府状態」

■ ただ今、日本では、とんでもない事態が起こっている。
 事実上の「無政府状態」が出現しているのである。
 昨日の内に、組閣、認証という手続きを済ませて、菅内閣発足かと思いきや、まだ発足していないことには、驚いた。昨日、鳩山内閣は総辞職したので、現在の日本には、総理以下の閣僚は誰もいない。
 国会で首班指名を受けたとしても、認証を経ていないのだから、菅直人氏は、まだ総理大臣ではないのである。
 聞くところによれば、組閣、認証を経た発足は、8日だそうである。
 この数日の内に、突発事態が生じたら、誰が対応するのか。
 たとえば、自衛隊を動かすのは、だれか。
 北澤前任大臣には、その権限はない。後任は、まだきまっていない。
 それとも、自衛隊が勝手に動くのか。
 こうしたことは、何故、問われないのか。
 もっとも、憲法71条には、次の内閣発足までは前任内閣が職務を「引き継ぎ」的に続けるという趣旨の規定がある。「前2条の場合には、内閣は、あらたに内閣総理大臣が任命されるまで引き続きその職務を行ふ」という規定である。ここでいう前2条というのは、内閣不信任議決を定めた第69条と「内閣総理大臣が欠けたとき、又は衆議院議員総選挙の後に初めて国会の招集があったときは、内閣は、総辞職しなければならない」という第70条の規定である。だから、形式上は、前任内閣が対応するのであろうという理解もできよう。
 やはり、民主党では、「統治能力」は皆無であろう。
 いきなり、組閣まで4日も費やして、「無政府状態」を出現させるのだから…。
 8日までの間に、地震その他の突発事態が何も起こらないことを天に祈るしかあるまい。
 日本は、何という国になってしまったのか…。
 

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June 04, 2010

民主党第二内閣誕生の朝

■ 政治学者という稼業は、難しい。
 政治学者は、「一寸先は闇」の世界を観察の対象にしている。
 政治学者は、「政権交代が当然のように行われる」ことを少なくとも歓迎する。日本は、中国や北朝鮮のように、一党独裁の下に在る国ではない。だから、昨年夏の政権交代を前にして、「とんでもない凶事だ」と反応した政治学者は、いないであろう。
 ただし、それが、「政権交代が起こること」を歓迎したのか、「民主党が政権の座に就くこと」を歓迎したのかというのでは、かなり趣が異なる。
 雪斎の場合は、明らかに前者である。
 雪斎は、「自民党が野党に転じることは、体質変化を図る上で悪くない」と思っていた。民主党の政権運営に対する期待値は、元々、低い。「変なことをしなければいい」という程度である。
 だから、「鳩山後継内閣」には、次の三つの基本線だけは、きちんと踏まえてもらう必要がある。
 ① 日米関係は、きちんと運営されなければならない。だから、普天間移設も、日米合意の線で動かす。 
 ② 日本は、資本主義国家なのであるから、ビジネスの「活力」を活かすことが産業振興政策の基本である。
 ③ 官僚の「働き」を殺してはならない。
 こうしたことを「常識」として定着させることができれば、鳩山内閣八ヶ月の時間は、「高くついた授業料」だったということになろう。できなければ、「」もう、どうしようもねえな…」という反応になる。
 とりあえず、「鳩山後継内閣」の姿勢を占う上で注目に値するのは、衆議院を通過させたばかりの「郵政改法案革」をどのようにするのかということであろう。残り僅かの会期の中で半ば強引に通すのか。それとも、参議院選挙以降に持ち越すのかl。
  それにしても、民主党には、「小沢グループ」だの「横路グループ」だのがあるようであるけれども、何故、「小沢派」や「横路派」だのといわないのか。「○○グループは××を支持」だのと聞くと、以前の自民党とやっていることが変わらないと思うが…。自民党の「派閥政治」を批判していたのは、どこの誰だったか。

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June 01, 2010

自己保身と「酷薄さ」

■ お決まりの展開というべきか。
 

□ 民主に鳩山包囲網=首相、続投へなお意欲   時事通信
 鳩山由紀夫首相の進退をめぐり政局は31日、風雲急を告げた。民主党執行部からも退陣論が表面化し、首相の求心力は一段と低下した。首相は続投へ強い意欲を示しているが、鳩山包囲網が敷かれつつある。参院選を前に、首相は厳しい局面に立たされた。
 「一両日中に首相と輿石東参院議員会長と3人で話し合う」。民主党の小沢一郎幹事長は31日夕の役員会の冒頭、首相の進退についてトップ会談で決着を付ける考えを示し、小沢氏らに対応を一任することが決まった。
 これに先立ち、小沢氏は国会内で急きょ、輿石氏らを交え首相と会談。しかし、わずか8分で終わったことから党内では情報が錯綜(さくそう)。「小沢氏が進退の話を持ち出そうとしたが、首相が温家宝中国首相が来日中であることを理由にさえぎった」(幹部)との憶測も流れた。
 米軍普天間飛行場移設をめぐる迷走、社民党の連立政権離脱を受け、報道各社の世論調査で内閣支持率はそろって続落。鳩山政権はずるずると失速し、参院選を控えた民主党の改選組からは「このままでは戦えない」との悲鳴が上がる。
 こうした中、高嶋良充筆頭副幹事長は31日、「首相の決断に懸かっている」と記者団に表明。高嶋氏は小沢氏に近く、自発的辞任を期待する小沢氏の意向を代弁したとの見方が出ている。
 ただ、小沢氏に批判的な議員は、首相が辞任に追い込まれれば「小沢氏も一蓮托生(いちれんたくしょう)だ」とけん制。渡部恒三元衆院副議長は記者団に「首相に責任負わせて、もっと悪いやつが生き残るのはどうか」と語った。首相自身も小沢氏らとの会談後、「(続投は)当然だ」と、退陣論を全面的に打ち消した。首相進退をきっかけに、党内対立に発展する可能性も否定できない。(2010/05/31-23:04)

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