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May 10, 2010

民主党における「政自慰主導」の負債

■ 土曜以降、風邪をひいてしまったので、手短なエントリーである。
 宮崎で発生した「口蹄疫」の被害が、とんでもないものになっているようである。
 

□ 口蹄疫6万匹処分 宮崎、家畜市場すべて閉鎖
                    2010年5月9日 東京新聞朝刊
 宮崎県で家畜感染症の口蹄(こうてい)疫が拡大している。殺処分される牛や豚は計約六万匹に上り、国内で過去最悪の事態だ。感染拡大防止のため県内七カ所の家畜市場はすべて閉鎖。各地の地元ブランド牛として商品化される子牛が出荷できないなど、影響は広がっている。
 四月二十日から五月八日までに、感染疑いが見つかった農家や施設は四十九カ所。国内で初めて豚の感染疑いも見つかり、処分対象は約六万二千匹で、うち五万匹以上は豚。農林水産省によると、過去に口蹄疫が発生した際に処分された牛の数は一九〇八年に東京などで約五百頭、二〇〇〇年に宮崎県で三十五頭、北海道で七百五頭。
 家畜を埋めて処分する作業が追いつかず、東国原英夫知事は陸上自衛隊に災害派遣を要請、「非常事態を宣言してもいい」と深刻さを訴える。
 宮崎県は、肉用牛の飼育数は北海道、鹿児島に次いで三位、豚は鹿児島に次いで二位。子牛は出荷先で肥育され、各地のブランド牛として店頭に並ぶ。約四割は県外で、〇八年度は長野や三重、佐賀各県などに約三万頭が出荷された。

 記事から判断すると、殺処分の対象になった牛は、1万匹に達するわけだが、100年前の東京の20倍のレベルである。国内初の豚の感染の事例で、処分5万匹というのだから、ちょっと驚く数である。歯止めはかかっていない情勢だと伝えられる。
 ところで、これだけ深刻な状況になっているのに、日本政府の畜産担当セクションの対応は、鈍いようである。
 農水大臣は、異変発生後、キューバに外遊に出かけたそうである。「大事には至るまい…」と高をくくったのか。
 普通は、官僚が特段の大臣指示がなくとも「自動運動」のように対応を始めるのであるけれども、最近は、「政自慰主導」の建前の下で官僚は勝手に動けなくなっているようである。

 口蹄疫パニックへの対応は、日本人の「食」に直接に関わっている。
 これに対する対応に今の政府が手間取ば、「普天間」以上に日本人の怒りを買うことになろう。
 日本人は、滅多に怒らない民族だが、「食」が絡めば、話は別である。

 それにしても、ワード・プロセッサーの誤変換の産物とはいえ、「政自慰主導」とは、まことに面白い言葉である。
 民主党が標榜する「政治主導」なるものの実態を表す言葉としては、こちらのほうが適切であろう。
 これから、ちょくちょく、使うことにしよう。

 太平洋戦争の苦難の歳月は、3年9カ月、続いた。復興までには、10年の歳月を要した。
 民主党政権もl、あと3年数ヵ月続くことは覚悟せねばなるまい。こういう不作為が続く限りは、復興にも、10年以上の歳月を費やすのであろう。

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Comments

誤字の指摘です。「政自慰主導」はかっこ悪いので早く直した方がいいです。このコメントは掲載不要です

Posted by: stratosphere | May 10, 2010 at 11:00 AM

すみません。後段を読んでませんでした。わざとでしたか・・・・。・・・いやあ、ちょっと下品過ぎではないでしょうか。

Posted by: stratosphere | May 10, 2010 at 11:06 AM

雪斎殿こんばんは。
今回の記事とは無関係なので恐縮しつつ質問投稿いたしますが、次の2つの点について機会があればお考えをお聞かせいただきたくお願いいたします。
(1)参議院の有用性あるいは廃止の是非
(2)永田町政治家(除く公明党・共産党)の政策「相関係数」の低さの摩訶不思議

質問趣旨
(1)①巷間少なからず指摘されているように、89年の社会党消費税旋風以来、90年代以降の日本の政治・経済の混迷の原因のひとつは、参議院選挙にあると思います。衆議院選挙が平均3年に一度、参議院選挙が確実に3年に一度、周期が完全に異なる場合は1年半で大規模国政選挙が行われることになります。これでは、どのような国、どのような政治家であっても「息の長い改革」はできず「底の浅~い」票集めのための政治のオンパレード(選挙に勝ったら次の選挙対策、そして次・・・、あっ!オザワさん、いたんですか?)。②加えて参議院は与野党ともに利権団体の巣窟で、半分しか改選されないので抵抗勢力が温存されやすい仕組み。③そして毎度のごとく"謎"のタレント議員候補の出馬・・・(ロンドンと永田町はどっちが近いんでしょうか?メダリストさん?)「国家100年の計」としては、いっそのこと改憲テーマの第一は「参議院の廃止」か「参議院のシニア衆議院化(首相はここから衆議院議員が選ぶ)=米国上院のイメージ」にしたほうがよいと思えてきます。
(2)政治家が徒党(新党なり派閥・グループ)を組むとき、政策が同じないし近いからであるはずが、えてしてウマが合うとか、利害が一致するからとかで集まっているケースのなんと多いことか?(与謝野さん、聞いてます?)せめて、経済政策(小さい政府Vs.大きな政府)、外交安全保障政策(親米Vs.親中国)の2×2マトリクスで同じ象限に入る仲間同士で徒党を組めるようになぜならないのか?
(これを「相関係数」の低さと称しました。)

Posted by: お伊勢参り | May 11, 2010 at 12:08 AM

平野博文官房長官は15日、徳之島の一部島民と会談。
この12日には一部町議と会談。
7日には首相が町長と会談。

・・・・?

天下の官房長官が。
組合手法?

もはや政治の体をなしていない。


Posted by: 素浪人 | May 14, 2010 at 04:43 PM

今回の口蹄疫報道での、面白い視点と情報が
(何故かマスコミでは報道されていない)
ありましたので、先生や皆様の分析・考察を
賜りたいと思います
ttp://newtou.info/entry/3254/

今回の件で、日本の畜産業は大打撃を受けますが
遺伝情報が大量盗難にあった話は、”何故か”
ニュースになってないようですね
バイオ産業政策とか商社系とか、問題になりそうなものですが
雪齋先生の、ご意見をお願いします

Posted by: TOR | May 24, 2010 at 03:55 AM

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