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December 31, 2009

2009年回顧・下

■ 雪斎は、「他人に合わせる」のが嫌いな性分である。
 雪斎は、「100日ルール」で野党気分を味わってみたけれども、どうも性に合わない。
 故に、年が明けたら、「建設的な議論」を積み重ねるスタイルに戻すことにしよう。
 一般的には、「100日ルール」というのは、年中、政権j批判を続けている人々が、政権発足後の100日だけは批判を手控えるという趣旨であるけれども、雪斎は、その逆で、100日だけは政権批判一色で通してみたわけである。これからは、鳩山内閣には、黙ってでも批判の風圧が強まるのであるから、雪斎が、それに加担する必要もあるまい。無論、鳩山民主党主導内閣の政策方針の大勢は、雪斎にとっては相容れいなものであるので、少なくとも「弊害の局限」を目的とした「建設的な議論」は、できるであろう。

 さて、来年早々、世界には硝煙の臭いが漂って来る気配である。
 デトロイト空港でのテロ未遂事件は、かなりの影響を与えそうである。「アフガニスタンの次は、イエメンか」という観測も出てきている。オランダでは、乗客に対する「全身スキャン」も始まったそうである。「テロとの戦い」は終わっていないことを示す話である。
CNNが下のような話を伝えている。
 Yemeni diplomat: Yemen can carry out airstrikes against al Qaeda December 30, 2009 11:48 a.m. EST
 この記事の中で重要なのは、下の一節である。

 U.S. special operations forces and intelligence agencies, and their Yemeni counterparts, are working to identify potential al Qaeda targets in Yemen, one of the officials said. This is part of a new classified agreement with the Yemeni government that the two countries will work together and that the U.S. will remain publicly silent on its role in providing intelligence and weapons to conduct strikes.
 Officially the U.S. has not said it conducted previous airstrikes in Yemen, but officials are privately saying the Yemeni military could not have carried out the strikes on its own.
 By all accounts, the agreement would allow the U.S. to fly cruise missiles, fighter jets or unmanned armed drones against targets in Yemen with the consent of that government.

 要するに、米国特殊部隊・情報機関とイエメン政府当局は、イエメン国内にあるアルカイーダの拠点の炙り出しを進めていて、時が来たらば、米国は、イエメン政府の同意の下に、巡航ミサイルの使用を含む空爆を軸とした掃討行動に乗り出すかもしれないということである。オバマは、ノーベル平和賞受諾演説が示すように、決して無責任な「平和主義者」ではない。また、ディック・チェイニ―は、「オバマは、今が戦時であることを判っていないのではないか」と噛みついている。オバマは、こういう声に急かされことはないかもしれないけれども、必要な時に必要な軍事行動を起こすことを躊躇するjまい。
 もし、仮にオバマがイエメンを舞台にしたアルカイーダ掃討軍事行動を始動させたら、鳩山内閣は、この「新しい戦争」を支持するのか。小泉内閣のときならば、誠に迅速に「対米支持声明」を出し、それが「日米関係未曾有の蜜月」の揺籃になったのである。鳩山内閣は、同じ対応を取れるのか。
 もし、取れなければ、「同盟の浸食」は加速するであろう。 仮に、「掃討行動開始は遺憾だ」という趣旨の声明を出そうものならば、日米関係の亀裂は、修復不の域の手前まで達するであろう。
 また、もし取れるならば、それは、どのようなタイミングで出すかが問題となる。支持声明を出す国々が相次いだ後に、対米支持声明を出しても、余り意味はない。出すのであれば、諸国に先駆けてやる必要がある。鳩山内閣jに、それができれば、過去三カ月の対米関係における「失点」の幾分かは、取り返せる。これに、イエメン政府への財政支援やソマリア・イエメン周辺海域での海上自衛隊部隊の警備強化という具体的な施策が伴えば、その失地回復の度合いは摘み上がるであろう。
 これは、今から考慮しておくべきことである。普天間基地移設云々よりも、大きな「波」である。

 最後に、昨日、『産経新聞』「正論」欄に今年最後の原稿を寄せた。
 ●  「臣」の作法は忘れ去られたか  
 予想通り、「アナクロだ」という反応が返ってきているのには、笑える。
 このネタは、10年目に出したものだった。
 この原稿を書いていた時のBGMは、下の一枚であった。
 ● ブラームス 交響曲第4番  
   指揮 ルドルフ・ケンペ   演奏 ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団
 
 「ああ、やはりな…」と苦笑する。


 それでは。皆さん。佳いお年を。

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