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September 12, 2009

「日米基軸」は枕詞か。

■ 政権発足前から、これだけ不安を与えるというのも、尋常であるまい。
 □ 民主幹事長が駐日米大使と会談、同盟の深化で認識共有
                 2009年 09月 11日 17:45 JST
 [東京 11日 ロイター] 民主党の岡田克也幹事長は11日午後、党本部で会見し、同日のルース駐日米大使との会談において日米同盟の継続、深化について認識を共有した、と語った。
 会談は午後、党本部で30分程度行われた。9月下旬には鳩山由紀夫代表が新首相として訪米し、オバマ米大統領と首脳会談を行う方向で調整中だが、岡田幹事長はルース大使に対して「地球温暖化、核問題で協力し、世界をリードしていく会談になればいい」と切り出し、そうした認識が共有されたという。
 日米同盟については「(日米同盟関係が)持続可能で深まるために、何をすべきかとの視点で、問題の解決に当たらなければならないとの認識が共有できた」ことも明らかにした。

 日米同盟関係の「深化」とは、いうけれども、次期外相と目される岡田克也幹事長は、「同盟」の意味を判っているであろうか。それは、第一義として、軍事・安全保障に絡む話である。「地球温暖化防止」、「核拡散防止」を軸にした提携であれば、別段、米国だけを相手にしなければならない議論ではない。日本が米国に対して行わなければならない議論とは、米国にしか相手にできないテーマを扱うのである。それは、「有事」に絡む話である。日本の「有事」にアメリカン・ボーイが血を流してくれるという約束があるからこその「同盟」である。こういう約束があればこそ、日本は、米国に特段の配慮をしなければならないのである。
 下の記事は、「また、余計なことを…」と反応するしかない。

 □ 民主・山口氏:ミサイル 防衛「役に立たない」、縮小検討を(Update1)   9月11日(ブルームバーグ):
  民主党の山口壮「次の内閣」防衛副大臣はブルームバーグ・ニュースのインタビューに応じ、北朝鮮のミサイル開発などを受けて自民党政権が進めてきたミサイル防衛は「役に立たない」などと述べ、民主党を中心とする新しい連立政権では2010年度以降は予算規模の縮小を検討すべきだとの認識を明らかにした。
  インタビューは10日行った。山口氏は、防衛省が提出した2010年度概算要求で防衛関係費が前年度比3%増と伸びたことについて「あれだけ不祥事が続いている防衛省がなんで3%増だという感じはする。子ども手当や教育、医療など他にいろんなことをやらないといけない」として、増額を認めるべきではないとの考えを示した。
  その上で、具体的な見直し対象として、「ミサイル防衛は役に立たない。撃ち落せる確率は100分の1か2ぐらいだ。比重を下げられる」と述べ、弾道ミサイル対応にかかわる経費を挙げた。
  防衛関係費は2003年度から09年度まで前年度比で7年連続減少していたが、4月の北朝鮮によるミサイル発射などを受け、防衛省は2010 年度概算要求で前年度比3%増の4兆8460億円と増額を求めた。このうち地対空誘導弾パトリオット(PAC3)の追加整備など弾道ミサイルへの対応経費として1761億円(前年度当初比58%増)を計上している。
  山口氏は対北朝鮮問題については「拉致問題で完全に北朝鮮が認めれば日本の援助が始まり、北朝鮮の民主的な傾向が強くなる。時間はかかるがそれしかない」と述べ、地道な外交努力で解決を図ることが必要と訴えた。
  早稲田大学の重村智計教授は民主党政権が誕生した後の日朝関係に関して、「米韓が北朝鮮とかかわりを持つ中で、日本も対話を持つべきだという考えが民主党の中ではやや強い。日朝交渉まで行かなくても、日朝の接触が始まるかもしれない」との見通しを示した。
  一方、同志社大学の村田晃嗣教授は「ミサイル防衛が役に立たないという見方は自民党にもあるが、インド洋での給油活動にノー、普天間飛行場は沖縄県外への移設などの民主党の外交政策とあわせると、疑念を招く。日米関係に危ないだけでなく、クレデイビリティ(信頼性)が下がる」と語った。
  山口氏は54歳。外務省出身で2000年に初当選。現在3期目。米ジョンズ・ホプキンズ大学大学院で国際政治学の博士号を取得した外交安全保障政策の専門家だ。
  16日にも誕生する鳩山由紀夫内閣の外交安全保障面での最優先課題としてはアフガニスタンを挙げる。
  インド洋での海上自衛隊による補給活動については「アフガンの解決には一切、役に立っていない。いくらやっても意味がない」と指摘。その上で、「米国にとってアフガンの問題はベトナム戦争以上の大きな泥沼だ。日本が非軍事の解決策を示して対話のテーブルをセットすることで戦争から脱出できるようにもって行くのが最大の務めだ」と述べ、外交を通じた解決を模索する必要性を強調した。

 八つ場ダムの建設も、そうであるけれども、民主党議員の頭には、「とにかく、自民党政権が行ってきたことをひっくりかえせ」という観念が渦巻いていないであろうか。国内政策でならばともかく、外交・安保政策で、こうした姿勢は、不安が誠に大きい。「ミサイル防衛システムが役に立たない」とは、民主党内閣の公式見解になるのか、それとも山口氏の個人的見解なのか。何れにせよ、民主党内閣は、対米衣同盟関係には何ら熱意をもっていないという受け止められるメッセージが、続々と出ているように見受けられるのは、どうしたことであろうか。これでは、言葉の上だけで「日米基軸」を唱えても、信頼はされまい。否、「日米基軸」を枕詞として使えば使うほど、日本の「信頼度」は落ちてくる。
 ところで、ジョージ・F・ケナンは、外交において最も不適切なスタイルとして、「法律家」と「道徳家」を挙げた。だが、もう一つ不適切なスタイルとして挙げたのは、「機械工」であった。
 外交という「相手がある」政策領域では、機械的な対応ぐらい有害なものはない。当初の方針を機械的に押し通すという姿勢では、外交にならない。
 工学部出身の鳩山代表と理学部出身の菅代j表代行、法学部出身で「融通が利かない」と評される岡田幹事長…。民主党は、確かに怖い面子で外交を仕切ろうとしているのではないか。
 因みに、ケナンは、外交は、「庭園師」の手法でやるようにと書いている。庭の一部ではなく、全体を見通しながら、手を入れていくのが、外交なのである。
 日米同盟とは、日本にとっては、米国を再び「敵」にしないための保障である。六十余年前の戦争の失敗は、平和主義者が考えているように、「戦争をした」ということそれ自体ではなく、「敵にしてはならない国家を相手にして戦った」ということにあるのである。民主党内閣には、このことが適切に諒解されているのであろうか。

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Comments

最後の段落、おもわず拍手したい思いです。

他にも外交・安保政策では、在日外国人参政権の国会提出が
蠢きだしているようで、こちらも不安で重苦しい思いです。

Posted by: とんぼ | September 12, 2009 at 03:59 PM

あなたの考える日米同盟とは米国従属主義では?
そんなもんクソくらいだ!!

Posted by: さとし | September 12, 2009 at 04:09 PM

私は民主党政権の外交政策には期待をしている一人です。民主党の政策上の問題は、どれだけ現場の情報を的確に収集し政策に反映出来るかだと思います。紛争問題でいえば、伊勢崎賢治先生のような感覚が今必要とされているように感じます。政治的政策的継続性ももちろん大切ですが、ソフトパワーへの転換と同盟の機軸への配慮は両立可能であると思います。中国や朝鮮が日米を分断するような画策で出るかどうかは分かりませんが、日本がアメリカを重視する姿勢を続けることは変わらないと思います。良くも悪くも現在の日本の基本的枠組みを作ったのはアメリカであり、それゆえアメリカとの親和性はかなり深いと思います。そしてそれを十分に理解しているのがアメリカでしょう。むしろこれまでの自民党の外交政策が、日本の外交現場の感覚とどれくらい一致していたのか、またどの程度日本独自の視点から現場を把握していたのかが問われると思います。

Posted by: dutuumoti | September 13, 2009 at 11:39 AM

同感です。彼らは既に自分たちが野党ではないこと、すなわち将来の日本人の生活に対して、重い重い責任を負っている事を自覚すべきだと思います。
CO2排出量問題もしかり、あまりに自分たちの見栄中心主義であるように思います。

Posted by: 通行人 | September 15, 2009 at 01:39 AM

>日本の「有事」にアメリカン・ボーイが
>血を流してくれるという約束があるから
>こその「同盟」である。
>こういう約束があればこそ、日本は、米国に特>段の配慮をしなければならないのである。

何をいまさらと言いたくなります。
イラク、アフガンで血を流しているアメリカン・ボーイにそんな余裕はありませんよ。

民主党とでアメリカにはもう日本を助ける力はないとみているのであり、不安など抱く余裕はとっくに消えております。

時代は変わったのです。

Posted by: ペルゼウス | September 15, 2009 at 12:48 PM

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