敗戦責任における「礼儀」
■ 自民党議員は、断固として首班指名選挙で「麻生太郎」と書け。
これが自民党再起の第一歩である。
「麻生太郎と書きたくない…」というのは、所詮、「麻生のせいで厳しい選挙になった…」という議員の私的な感情でしかない。そうした私的な感情で政党の運営が行われてよいはずはない。
萱野権兵衛という人物がいる。
幕末・会津藩の家老だった人物である。
戊辰戦争で敗れた会津藩で、敗戦の責任を一手に引き受けて切腹した。
萱野のことを書いたサイトには、「権兵衛の遺族には松平容保から金五千両が下賜された他、自刃見舞いとして銀二 十枚、喜徳からは銀十枚、照姫から銀二枚を賜わった。この年、松平容大に外桜田門に狭山藩邸を賜わったが、松平家ではその邸の一部をさいて権兵衛の遺族らを住まわせた」 とある。会津藩では、敗戦は全体の責任であり、萱野ひとりを「悪者」にして逃げるようなことはしなかったのである。因みに、テレビ・ドラマ『白虎隊』では、萱野を西田敏行さんが演じていて、「これから見ているぞ。薩長がどういう国を作るのか…」という台詞を吐いていたと記憶する。
自民党が 「白紙投票」や「他の候補」で対応するなら、麻生太郎ひとりを「悪者」にして逃げるのと同じことである。幕末・会津藩もやらなかった「士魂」にもとる振る舞いである。この姑息さは遺憾ともし難い。自民党議員には、「麻生太郎」を全体で選んだ責任がある。自民党が今、厳しい環境に直面しているのは、こういう姑息が嫌われた故であることは、きちんと理解したほうがいい。
日頃、「日本人の美風」などと強調した保守政党の自民党が、そういう「士魂」にもとることをして、どうするつもりだろうか。
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Comments
いきなりで申しわかりません。
「自民党再建に助勢仕る」との事ですが
奇跡でも起きないと無理な様に感じます。
世論調査で再起して欲しいが76もあっても
願望に過ぎず、1年の間で7割、8割方で
自民党は消えると思います。
実際には消滅しないでしょうが良くて共産
党レベル、悪ければ社民党クラスになると
思います。
政治には一切係わった事がない素人の憶測
なので、実際に政治に係わった人々からは
笑われてしまう内容でしょうが、理由を下
記に示します。
※多少、塩野七生風に書いているつもりです。
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数の理論(ゲーム)基けば、自民党は消滅する。
(1)10%が全てを決める
・2005年
自民:獲得票48%(226議席)
民主:獲得票36%( 54議席)
・今回
自民:獲得票39%( 64議席)
民主:獲得票47%(221議席)
・票数は2005年と今回の投票数は約7000万票
なので700万票が動いただけで議席が激変す
る。
(2)1993年以来、自民党は単独政権を
確立する能力が無い。
・1994年に社会党、さきがけと連立
この事の正邪に興味はありません。
ただ自民党員は野党である事に1年
も耐えられない集団である事がわかる。
・2000年に公明党と連立
公明党の固定票900万票が必要だった。
(3)公明党の重要性
今回の選挙では公明党は800万票動かした
7000万票の11%である(10%が全てを決める)。
負けても今後も極めて重要な存在であり続
ける。
※ここから先は憶測
公明党のヒエラルキーがどうなっているの
かは知りません、大田昭宏代表、北川一雄
幹事長、冬柴鉄三前代表は今回の選挙で消
えました。
彼らの公明党内における地位はわかりませ
んが比例区への登録がされなかった「背水
の陣」と言えば聞こえが良いが、実際はヒ
エラルキー上位者から「自民党は負ける、
したがって自民党との連立で主導的立場に
あった君達には消えてもらう」との宣告で
はないのか?
それが比例区への登録無しではなかったの
か?
(4)自民党の生死を決めるのは公明党
民主党の小沢代表は公明党については、黙
して語らずですが水面下では公明党に接触
しているのではないか?
新聞やTVでは社民、国民新党との連立への
協議が記事になっているが、小沢氏が最も
重視しているのは公明党ではないか?
自民党との連立を主導した3氏も消えたの
で障害は無い、半年ほど冷却期間を設けれ
ばよい(参議院選挙の前の年末年始頃か?)。
公明党が民主党と組んだら自民党はどうな
るか?
10%が全てを決める選挙で、11%が相手に渡
った以上は選挙で勝てない事がほぼ確定す
る。政権党になれない事も確定する。
(5)自民党の死
困難な選挙にも、議員になってからの多く
の批判と苦労など資金、肉体、精神が絶え
られたのは政権党になれたからである。
議員に当選しても、ただの議員にすぎなけ
れば、この困難に耐える事に何の意味があ
る。と考えた瞬間に自民党は終わる。
建前上、自民党は組織として存在しても
議員も含め組織を構成している人々の個々
の頭の中の自民党は崩壊しているのである。
公明党が民主党と組んだら、その瞬間に自
民党は崩壊する。
自民党がいかに反省、奮起し再起を図ろう
としても無駄である、なぜなら自民党は自
分の運命を自分で決めるだけの力は無いか
らである。
結論、自民党の生死を決めるのは公明党と
小沢氏であって自民党自身ではない。
選挙中に公明党の人が私の勤める会社にも
来ていました。出てきた言葉は自民党の悪
口ばかり、不思議と民主党への悪口は無い。
今頃、公明党と小沢氏の間で連立を来年の
参議院選挙の前と後かをめぐって駆け引き
をしているのではないのか?
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長くなってしまい大変申し訳ありませんでした。
誤字脱字がありましたらお許し下さい。
Posted by: えうのい | September 05, 2009 01:55 PM
自民党のどこが保守政党なのでしょう。
この10年で30万人もの人間を自殺に追い込んだ政党が保守政党と呼べますか?
国民無視の冗談はやめてもらいたい!
Posted by: 真田 | September 05, 2009 03:59 PM
この論には心から同意。一年前の総裁選で自分達が選んだ人なのですから尚更です。
Posted by: hau | September 05, 2009 04:23 PM
A級戦犯だけを、「悪者」にしてはいけませんよね。
国会議員は全員靖国参拝をして、礼儀を表すべし。
Posted by: K | September 05, 2009 09:25 PM
雪斎さんの意見に同意。民主へのネガキャンを見たとき、政権党は、もっと、堂々と戦えと思った。志の低さと品性の劣化を感じた。
それでも、中道右派としての自民党の再生は必要。決して、民族派政党という思想政党にならないことだ。なれば、永久野党になる。
Posted by: 冬水 | September 06, 2009 09:33 AM
首相指名には『麻生太郎』は全くの正論と思います。
切り所で立派な振舞うことは『次』に繋げるためにも大切なことです。
政治家は狼狽を見せてはいけません。心中どんなに焦っていても軽挙妄動をするだけ不利になります。
約320議席を得た民主党ですが、前回その議席を得ていた自民党よりもなお内部崩壊の危機は高くみえますしね。次は案外早く来るかも知れません。
個人的には、自民党にはこの期に民主党じみた日本的保守政党からオールドリベラル政党に脱皮してもらいたいところですが…まだまだいろいろ難しそうですね。
Posted by: 天草 | September 06, 2009 10:06 PM
先に余計なコメントを書きました。
今回、自民党に投票してくれた有権者は、麻生総理続投支持な訳で、逆に特別国会は「麻生」と投票すべきです。
特別国会の首相指名に破れて、今回の敗北の締めくくりにすべきなのです。
礼儀というなら、投票してくれた支持者に対してですね。
Posted by: K | September 06, 2009 11:19 PM