政治家の言葉
■ 言葉を生業にする人々の作法は、「どういう反応が飛んでくるか」を絶えず計算することである。
これを若き日に徹底して修練したのは、ウィンストン・チャーチルであった。自分の「論」に対する反論を想定し、それに対する論を再び提示するという意味での「ひとりディベート」を延々とやったというのである。
麻生太郎総理の「失言」とされるものが再び伝えられている。「カネがなければ結婚するな」だそうである。また、発言全体の文脈から、一部だけが切り取られて伝えられているのであろう。
もともとは、どういう発言だったのか。下記のようなものだったらしい。
□ 麻生首相の発言、全文書き起こし。
金がねーから結婚できないとかいう話だったけど、
そりゃ金がねーで、結婚しねー方がいい。
やっぱりね。そりゃ、そりゃオレもそう思うよ。
(会場笑い)
そりゃうかつにそんなことしない方がいい。
でー、金がオレはない方じゃなかった。
だけど結婚遅かったから。オレは43まで結婚してないからね。
だから、あのー早い・・・あるからする、無いからしないってもんでもない。
こりゃ人それぞれだと思うから、だからコレはうかつには言えないところだと思うけども、
あるけども、生活をしていくいけるものがないと、やっぱり自信が無い。
それで女性から見ても、旦那を見てやっぱり尊敬する所にやっぱり、
しっかり働いているというのは、尊敬の対象になる。
日本では。日本ではね。
したがって、きちんとした仕事を持って、きちんとした稼ぎをやっているということは、
やぱっり結婚をして女性が生活をずっとしていくにあたって、
相手の、まあ男性から女性に対する、女性から男性に対する両方だよ?
両方やっぱり尊敬の念がもてるかもてないかというのはすごく大きいと思うね。
つまりね、稼ぎが全然なくて、尊敬の対象になるかというと、よほどのなんかないと、
なかなか難しいんじゃないかなと、言う感じがするので、
稼げるようになった上で結婚した方がいいというのはこれはもうまったくそう思う。
麻生総理は、友人として付き合うのなら、こんなに楽しい人物もいまい。麻生総理の発言には、何の不思議もない。だが、何故か叩かれる。
政治家には、「言葉の番人」が要る。だが、定型的な事ばかりを口にすれば、「自分の言葉で語っていない」と叩く向きが出てくるのであろう。
前の発言を読めば、麻生総理は、「天真爛漫な善人」であることが伝わってくる。この方は、実業家をしながら、芸術家のパトロンをしているのが最もサマになっていたような人物のような気がする。
しかし、政治家としては、どうであったのか。「隙」が目立つ。現時点では、得難い「陽性」のキャラクターであるが故に、残念ではある。前に触れた「ひとりディベート」というのは、「隙」を見せたり、言質を取られたりしないための修練でもあるらしい。
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Comments
麻生さんは外交官とか向きではあると思いますが、負け戦の大将としてはあまりに不適な気がします。好漢惜しむらくは「貴人、情を知らず」といいましょうか。
いろんな意味で徳川慶喜とかぶる人であります。
Posted by: ponta | August 25, 2009 05:54 PM
マスコミの言論統制で政治家が言いたいことも言えんようになったらお終いでしょ。
池田勇人総理は失言も多かったけど、豪放磊落な人柄が評価されていましたですけどね。
麻生総理は生まれてくる時代を間違えましたね。
Posted by: who | August 26, 2009 12:46 AM