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February 18, 2009

政治家をどう育てるか。

■ 中川昭一財務大臣が辞意を表明した。あの記者会見の時は、彼は、本当に「酔っていた」のか。
 「酔っていた」のであれば、論外である。
 だが、連日の危機対応による疲労と風邪が重なり、これに薬の効果も後押しして、「ふらふら」の状態になっていたのであれば、雪斎は、かなり同情する。真相は、報道に伝えられる限りでは、判らない。
 こういう辞め方をすれば、彼も、政治家としては、かなりの失点を刻んだことになろう。次に重職が回ってきたときには、間違いなく、この「辞め方」が突っ込まれる。下手をすれば、もう重職には、つけないかもしれない。
 「代わりなど、幾らでもいる」などと考えてはいけない。
 彼もまた、小泉純一郎政権の五年の歳月の中で、「鍛えられた」人物である。麻生太郎総理も、そうである。
 だが、この僅かに二年の間に、そうした人材も、かなりの数が痛んだ状態になっている。
 雪斎は、「政治の世界にいおいて、どのように人材を養成するか」ということは、国民はまじめに考えたほうがいいとおもう。
 「議席を持てば、だれでも政治家になるわけではない」。ならば、どのように政治家を育てるか。
 

 かくして、日本の「経済有事」の前線指揮官は、機能停止である。案の定、日経225は年初来安値を更新である。まだまだ下があるのであろう。最悪の時点で最悪の政治環境が生じている。このことで、誰が被害を被るのか。それは、一般国民に他ならないわけである。
  後任は与謝野馨氏だそうである。無難とはいえるけれども、経済担当三閣僚を同時に兼任とは、どいうう判断であろうか。
  それにしても、この与謝野大臣の発言は、いかがなものかと思う。
 □ 与謝野馨氏:自民、実は社会民主主義…新自由主義に疑念
 与謝野馨経済財政担当相は10日の参院財政金融委員会で「この10年間の自民党の政策は外国から輸入したものを無理やりに移植してきたのではないか」と述べ、新自由主義的な経済政策に疑念を呈した。峰崎直樹氏(民主)の質問に答えた。
 与謝野氏は「この10年間の経済界の動きは決して我々が目指している社会ではない」と指摘。「『強者が栄え、弱者が滅びる』という感じは自民党内にはあまりない。自民党は実は社会民主主義の政党だと思っている」と述べた。【田中成之】
 
 雪斎が長年、支持してきたのは、「保守主義・自由主義政党」ではなく、「社会民主主義政党」であったというのか。自民党の綱領には、「自民党は保守主義政党である」と書いてあったはずだが…。しかも、与謝野大臣は、その「保守主義政党」の総裁選挙に出馬していたはずだが…。奇妙なことである。
 当世、巷に流行る物、「新自由主義」批判…というわけか。

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「国内政治」カテゴリの記事

Comments

かくして、日本の「経済有事」の前線指揮官は、機能停止である。・・・・最悪の時点で最悪の政治環境が生じている。このことで、誰が被害を被るのか。それは、一般国民に他ならないわけである。

だから、これを惹起したのは中川氏でしょ。
特に国際的な場で居眠りや酔態が、何を意味するか、日本国内とは受け止められ方が違う事を、雪斎様、ご存じないとは思えないのですが。

これとひとつ前のエントリーは削除をお勧めします。これまでのご自身のすばらしい言説を貶めるだけです。

Posted by: gaku | February 18, 2009 at 05:48 PM

まあ十中八九お酒だと思いますねー
実際の所はもちろんわかりませんけど、多分朝から呑んでてああなったんでしょう。
私もお酒はよく飲むんで見てこりゃ酒やとすぐ感じる物がありました。
私は丁度中川さんの地元出身なので、今回の一件はちょっと残念に思います。
次は負けそうだなぁ…

Posted by: タッキーニ | February 18, 2009 at 08:13 PM

私も仕事を通じて些少ながら政治家・議員たちおよび官僚たちと接触の機会があり、直接知る範囲内でも、議員・政治家のなかに大きな偏差があることを知りました。選挙に当選したから政治家になれるわけではなく、素質のある人材を意図的に育ててこそ政治家を獲得できる、というお説はまったくそのとおりと思います。中川氏はすぐれた能力をもつ政治家であると思います。今回のことは非常に残念です。

Posted by: 珈琲 | February 18, 2009 at 08:34 PM

おやおや、今まで自分は自民党員ですらないと言って来られた雪斎さんらしくもない。現実を省みず、イデオロギーに縛られている田母神氏を非難しておきながら、ご自分も日本をどう豊かにするかとかいう事ではなく単に新自由主義に縛られているに過ぎない現実とどう向き合っておられるのか。親米を貫けば貫くほどアメリカについてゆけなくなる日本の姿を無視して、ただ全てを捨ててグローバリズムを叫び続けるさまはまるでカルトの信者さながらです。世界の多極化に対応できず、ただ小泉さんというグルにすがる事しか頭に無い新自由主義者の様は悲惨を通り越して笑いの種ですよ。

正直中川氏は気の毒ですよ。弱国の代表だからああなる。ロシアのプーチン氏が邪魔者を消して
も、ブッシュ氏が大量破壊兵器の件で嘘を言ってもそれで彼らが失脚しましたか。マスコミもどうすることも出来ず、国際社会など烏合の衆であることが暴露された。そんな連中に恥など感じる必要はない。平然としているくらいのふてぶてしさが必要でしょうに。

Posted by: ペルゼウス | February 18, 2009 at 10:48 PM

沖縄基地、グアム移転に日本負担。。。
そして、アメリカの経済立て直しにアメリカ国債
を押し付けられる日本。。
泥棒に追い銭。。。。そんな余裕、日本には今
有りませんと言える、総理が必要だ。。

Posted by: neko | February 19, 2009 at 03:36 AM

中川氏は酒にまつわるエピソードがあまりに多すぎる。そして外遊では同行の女性記者らのみを連れての飲食が恒例化していたという。そういう前提がある以上、体調云々に薬の飲みすぎという言い訳はもはや信用してもらえんでしょう。ただでさえ政治家の困った時の病院直行技は古典的すぎる。。

Posted by: 通りすがりA | February 19, 2009 at 05:51 PM

中川氏は酒にまつわるエピソードがあまりに多すぎる。そして外遊では同行の女性記者らのみを連れての飲食が恒例化していたという。そういう前提がある以上、体調云々に薬の飲みすぎという言い訳はもはや信用してもらえんでしょう。ただでさえ政治家の困った時の病院直行技は古典的すぎる。。

Posted by: 通りすがりA | February 19, 2009 at 05:51 PM

私自身の経験と、また何人かの後輩を見てきた私見になります。

 人を育てるには、結局やらせてみる以外に方法は無いと思います。それも、先輩、上司のカバーしきれない責任を負ってです。先輩、上司のカバーできる範囲内での経験は、たとえて言うなら補助輪付の自転車のようなものです。補助輪の付いている自転車でいくら練習しても乗れるようにはなりません。

 自転車に乗れるようになる(成長する)には補助輪をはずして乗るしかありません。当然転んだとき痛い思いをするのは自分です。理不尽ですが、自転車に乗りたければこのようにするしかないのです。

 小泉総理の下で育った人材とは小泉総理という庇護者の下で、閣僚としての立ち振る舞い方を学んだだけだと思います。これは、いうなら補助輪付きの自転車を早くこげるということです。そして、補助輪がが外れたとたん(本人が総理になる、または不安定な政権の重要閣僚となる)転ぶ人が続出しています。ただ、総理経験者に再起の目はありませんが、閣僚なら再起できます。中川氏が再起するときは応援したですね。
 

Posted by: 人の育て方 | February 19, 2009 at 07:34 PM

昔から自民党にはおかしな大臣がいましたけどね。
例えば、陸上自衛隊音楽隊を連ねてお国入りした上林山防衛庁長官とか、公費で娘夫婦と外国旅行した松野農相とか・・
所謂、昭和40年代の「黒い霧事件」の時のエピソードです。
これらは散々マスコミに叩かれたものです。
でも時の自民党、佐藤長期政権は揺るぎもしませんでした。
にもかからず、現在の麻生政権が危機に瀕しているのは何故か。
その違いを考えたほうが、いいんじゃないでしょうか。

Posted by: who | February 22, 2009 at 01:12 AM

雪斎どの

ご無沙汰しております。今朝ほどの「正論」を興味深く拝読しました。取り急ぎ新幹線の車中より。

Posted by: かんべえ | February 26, 2009 at 10:25 AM

小生も「正論」に掲載された文を拝読しました。今後もご活躍されることを祈ります。寒いのでお体ご自愛ください。

Posted by: 星の王子様 | February 28, 2009 at 10:28 PM

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Tracked on February 20, 2009 at 12:12 AM

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