« 麻生太郎総理に | Main | 朝の来ない夜はない。 »

December 15, 2008

トヨタの赤字転落

■ その一報を聞いたとき、耳を疑ったニュースである。
 □ トヨタの08年度下期が営業赤字に、通期も計画下回る
                 2008年 12月 13日 11:46 JST
 [東京 13日 ロイター] トヨタ自動車(7203.T: 株価, ニュース, レポート)の2009年3月期下期(08年10月─09年3月)の連結営業損益が、赤字になる見通しであることが分かった。関係筋が13日、明らかにした。
 円高の進行と販売の落ち込みが想定を上回っているためで、半期ベースの営業赤字は1999年に米国会計基準を採用して以降では初めて。09年3月通期の連結営業利益も、会社計画6000億円を下回る見込み。
 トヨタは11月上旬に上半期(4─9月)決算を発表した際、通期の連結営業利益予想を期初の1兆6000億円から6000億円に下方修正。下半期の営業利益は180億円と見込んでいた。
 しかし、ドル/円が12日の東京市場で13年ぶりに90円を突破するなど足元で急激な円高が進んでるほか、自動車販売が急速に悪化。緊急のコスト削減策を進めているが追いつかず、下半期に黒字を確保するのは厳しい情勢となった。
 トヨタは下期のドル/円レートを100円、ユーロ/円を130円で想定。1円円高が進むとドルで年間400億円、ユーロで60億円営業利益を押し下げる。
© Thomson Reuters 2008 All rights reserved.

 あのトヨタですらも、赤字転落である。ソニーも、先程、世界全体で一万八千人くらいのリストラを断行すると伝えられた。雪斎の従妹がソニーに勤めているので、「●●(従妹の名前)さんは大丈夫かのぉ」と叔父と話した。「格差」云々と騒いでいた時期は、まだよかったということになりはしないか。
 ただし、悪いことばかりではない。ここで、雪斎が期待するのは、テレビ番組のリストラである。トヨタの奥田禎会長が、テレビ番組における厚労省批判に業を煮やして、広告費削減をちらつかせながら、「(テレビ業界)に報復するぞ」と激高したのは、記憶に新しい。トヨタも、赤字になったのであるから、遠慮なく広告費を削減できるというものである。実際、雪斎が観ているのは、NHKとテレビ東京だけなので、他の民放テレビ局の動静などは、どうでもいいことである。今年の唯一の例外は、フジ・テレビの倉本聰原作ドラマ『風のガーデン』を観ていることぐらいであろうか。
 具体的にリストラ対象にしてもらいたいのは、ワイドショーである。その分野で特別な知見を持つ学者・専門家でもなく、豊富な取材経験を持つジャーナリストでもない人物が、その折々の気分次第で政治、経済、社会情勢を語るというのでは、「誰が何をするか」という領分が判らなくなる。経済ネタならば、専門性が高いと思われている故にか、専門番組が成り立っているけれども、政治関連は、酷いなと思う。テレビ局も、何人もタレントを並べて適当なことをを言わせるスタイルをやめて、二、三人の専門家に徹底して解説させ、議論させる番組を毎日、流したほうがいいのではないか。他に本業を持つ専門家に払うギャラなど、高いはずはあるまい。民放テレビ局も、潤沢な広告収入がなければ、もっと真剣に番組を作るはずである。
 閑話休題、民報テレビ局でも、「BS放送」枠は、視聴の対象にできる。ただし、文化・芸術、ドキュメンタリー系に関してはである。
 政治家も、テレビのバラエティ番組に出ている暇があったら、古今東西の史書を読むのに時間を費やすのがよいであろう。大体、昔日、政治家がブラウン管に登場するときは、一緒に登場するのは、その時代の第一線のジャーナリストであり、学者であった。お笑い芸人と一緒に登場させられて何とも思わない政治家は、「尊敬される」ことを放棄したようなものである。こういう番組に登場する政治家には、「い加減にせいよ」といいたくなる。
 ということで、「百年に一度」の危機は、カネの賢明な使い方を振り返る「百年に一度」の機会かもしれない。こういう時勢には、きちんと次を考えていた人々が生き残る。「次の時代」への胎動は、確かに始まっているのではないか。

|

« 麻生太郎総理に | Main | 朝の来ない夜はない。 »

「学者生活」カテゴリの記事

Comments

今期は日テレとテレ東も赤字だし、ゴールデンタイムで一番視聴率が高かったのがNHKだし、視聴者や広告主については雪斎さんが期待する方向に進んでいると思います。その原因として一番大きいのは、若者がテレビ離れを起こしてケータイに行ってしまったせいなのでしょうが。
ただ、テレビ局は制作費を削って下請けの番組制作会社に損を押しつけることと、ネットに罪をかぶせることしか、能がないようですけどね。w
例えば朝のワイドショーなんて、その時間帯にTBSが「はなまる」という高視聴率番組を10年以上も放送しているのに、なぜ他の局はワイドショーを止めてそれに追随しないんでしょうねえ。
たぶん、テレビ局内部の社内政治の結果、「この時間枠はワイドショー」という既得権益が確立してしまっていて、オウム事件の時のTBSのような危機的状況にでもならない限り、その壁を崩せないんでしょうね。

Posted by: Baatarism | December 15, 2008 at 10:11 AM

こんばんわ。

テレビのワイドショーに関しては、同感です。政治家もテレビに出るのであれば、お笑いの人々と同列にしゃべることで一般大衆に認知されたと思うのは大間違いです。BSやケーブルテレビでは、まあまあのジャーナリストと政治家の対談や、自民党の代議士と野党代議士の議論を流していますが、そのような真面目な?番組を流して欲しいものです。夜のワイドショー的番組も、朝日の物はちょっと酷いのでチャンネルを変えますが、小谷真生子さんが出ているせいもあり、12チャンネルはひいきにしております。

Posted by: kincyan | December 15, 2008 at 11:32 PM

バラエティーに出ている政治家の方々は出演する事で周りが持つであろう感情を寧ろ弊害と考えず顔が売れる程度に考えているのだと思います。見方によっては大衆を下に見ていると捉える事もできます。

夜のニュースでMCの横でありきたりな発言をしているアイドルが世間では知的に見えるらしいですから、政治家に舐められても仕方がないとは思います。
テレビ離れと言われ始めた昨今ですが…
未だにテレビや大衆週刊誌しかご覧にならない方々も多い筈です。
僕は作る側 お金をかける側にも問題はあるとは思いますが

結局受け止める側見る側が、様々なものに目を通して自ら考えを巡らせる事の必要性に気付かなければならないのではないか?と言うことです。

テレビのリストラ報道で今更不況だと騒いだり、漢字が読めないから 支持率20%なんだとか訳の分からん事を言っている輩がいる時点で大衆の水準は残念ながら高くは無いでしょう。

「こういう程度の低い番組は見るのをやめましょう」
のような情報誌あってもいいと思うのですが…どこかお金を出す企業はいないものでしょうか?


Posted by: へきぽこ | December 16, 2008 at 10:17 AM

「一国の為政者というのは、結局は国民の望むようなレベルにしかならない」なる趣旨の言葉を聞いたことがあります。
テレビ番組も同じかな。

為政者の姿もテレビ番組も国民を映す鏡...
かも。

Posted by: 774 | December 17, 2008 at 01:19 AM

そのワイドショーの思い上がりぶりを象徴するようなエピソードがありました。

http://www.j-cast.com/tv/2008/12/17032331.html

>高木美保は、杵築市の素早い対応を評価し「ここの公共工事は許してあげてもいい」と発言。

いつから公共事業はタレントの許可が必要となったのでしょうかねえ。orz

Posted by: Baatarism | December 18, 2008 at 04:40 PM

初めてコメントいたします。
お考えには全面的に賛同します。しかしながら現実として、有権者のレベルを見透かしているからこそ政治家は低俗番組に出演し、TVに出ているからこそ身近に感じて有権者は投票してしまっていると考えます。所詮、政治家は有権者のレベルを超えることはありえません。

この金融危機の事態に至って尚、民放各社の番組作りは変わらないと私は確信しています。なぜなら、TV番組もまた視聴者のレベルを超えられないからです。私の判断が及ぶ限りでは、現状のTV番組をくだらないという人はそれなりにいても、本気で本物のジャーナリズムを求めている人間はごく少数です。コア視聴層は「仕事で疲れてリラックスしたい」という言い訳のもと、頭を使わぬ番組を求め、マスコミ各社はそれに応えているだけのことです。スポンサーが金出さなきゃいいのですが、大衆に売り込む必要のある企業はターゲット層の視聴率が高い時間帯に広告費を投入せざるを得ないでしょう。
少しずつでも状況変わることを願います。

Posted by: IR0430 | December 18, 2008 at 11:47 PM

トヨタの赤字発表にはなにか政治的な臭いを感じます。つまりアメリカのオバマ次期大統領のGM等への対応で、日本メーカーに肩代わりを要求してくる可能性を排除しようとしている、と読めなくもない。

TVのニュースショーはもう止めて欲しい。コメントなど不要で事実のみを淡々と報道すればいいと思う。
面白そうな事件が起きるとヤジウマ的集中豪雨取材で大勢が現地に入るなどというのは、どう考えても当事者たちには迷惑至極なことでしょう。

Posted by: じなしふくぞう | December 24, 2008 at 05:54 PM

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/71618/43417643

Listed below are links to weblogs that reference トヨタの赤字転落:

« 麻生太郎総理に | Main | 朝の来ない夜はない。 »