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December 19, 2008

朝の来ない夜はない。

■ 「あと一年、辛抱すれば…」という記事である。
 □ 米経済、09年末か10年初めに回復し始める可能性=IMF専務理事
 [マドリード 18日 ロイター] 国際通貨基金(IMF)のストロスカーン専務理事は18日、米経済が2009年末もしくは2010年初めに回復し始める可能性が高いとの見方を示した。
 同専務理事はスペインのエクスパンション紙とのインタビューで「米経済が2009年末もしくは2010年初めに回復し始めるという正当な見込みがある」と語った。
 また、中国の人民元は引き続き過小評価されており再評価されるべき、との見方を示した。さらに最近の下落は長期的なトレンドから外れている、と指摘した。

 多分、こういう記事は、一般には伝えられないのであろう。このIMF専務理事の展望が正しいものかは、ともかくとして、「朝の来ない夜はない」という真理を示しているものであることは、間違いない。
 しかし、それにしても、今の状況は、酷いとしかいいようがない。少なくとも、11月後半以降、「いい話」は、まったく聞こえてこない。トヨタも、史上初めての営業赤字になるという報道もある。「失われた十年」の時よりも、目下の状態は深刻のようである。「派遣切り」が話題になっていっるけれども、果たして「派遣切り」のレベルで事は済むのか。
閑話休題、 とある民報のワイドショーの中で、高木美保さんは、派遣労働者救済に素早く動いた大分・杵築市の対応を評価し、「ここの公共工事は許してあげてもいい」と発言したそうである。高木さんは、「昔、男爵家の気高き令嬢だった」方なので、こうした「ここの公共工事は許してあげてもいい」という高飛車な発言にも、雪斎は違和感を覚えない。その時代時代の気分を反映した演技をする。女優とは、そうしたものであろう。どんなに無茶な発言でも、雪斎は、「美人ならば許す」を基本方針としている。
 話を元に戻す。これも、「悪い話」としてうけとめられるのであろう。
 □ <国内新車販売>31年ぶり500万台割れも 09年予想
                 12月18日13時25分配信 毎日新聞
 日本自動車工業会は18日、09年の国内新車販売台数(軽自動車を含む)が08年実績見込み比4.9%減の約486万台になるとの見通しを発表した。5年連続の前年実績割れで、500万台を下回るのは78年以来、31年ぶり。ピーク時の90年(778万台)から4割近く減少、自動車の普及が進んだ70年代後半の水準にとどまる。長期低迷が続いている新車販売は、米国発の金融危機の直撃で一層の苦戦を強いられそうだ。以下、略。
 国内新車販売台数がピークに達したのは、1990年ということであるけれども、この時期、団塊の世代は、四十歳前後であった。一番、分厚い世代の人々が折からの好景気に支えられて自動車を買ったのが。20年前の状況である。そうした事情は、国外のマーケットで稼げるうちは目立たなかったのかもしれない。
 「少子化」を克服できなければ、国内のマーケットは、縮小する一方である。さもなければ、「グローバリゼーション」への適応を徹底して進めて、国外のマーケットを利用するかである。「経済立国・日本」を持たせようとするならば、そのように腹をくくるしかない。
 ここで、下のような歌でも、口ずさんでみよう。

  「異国の丘」(作詩/益田幸治(補作佐伯孝夫) 作曲/吉田正 昭和23年)

 1 今日も暮れゆく異国の丘に
   友よ辛かろ切なかろ
   我慢だ待っていろ嵐が過ぎりゃ
   帰る日も来る春も来る

 昔の日本人は、五年、十年の苦境は、当然のように耐えた。今の日本人は、どうなのか。

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Comments

無限に成長していくマーケットを前提とした経済システムはいずれ破綻します。
他人の富を奪ってまで豊かになろうとすれば、他人の恨みを買います。
そのような生き方は、大多数の庶民にとって幸せな生き方とはいえません。
欲張れば一人分にも足りないが、分かち合えばみんなに足りる。
高木さんのように田舎で百姓をして生活できる世の中にするほうがいい。
アメリカの農産物を輸入させられた国は、みな飢餓で苦しんでいる。
農産物の自由貿易は間違っている。
農業に限って保護主義をとるならば、この国では多くの就業機会が生まれ、少なくとも飢餓に陥らずにすむ。
無駄な土建工事をするより、よっぽどよい。
このように思います。

Posted by: 理想主義者 | December 19, 2008 at 09:09 AM

高木美保さんは男爵家の令嬢だったのですか。それは知りませんでした。ただ、そのような人がバラエティーに出ているというのは、言葉は悪いですが、零落の令嬢という感じもしてしまいますねえ。
米経済については、FRBの行動がすごいですね。ケインズ、フリードマンに始まるマクロ経済学の成果を、ここぞとばかりに総動員している感があります。僕のブログのはてなブックマークコメントで「全盛期の朝青龍の如し」という発言があったのですが、言い得て妙だと思います。

Posted by: Baatarism | December 19, 2008 at 10:15 AM

自由貿易・グローバルエコノミー体制下において、国内でいくら公共事業をやっても、お金は国内で循環しません。
一部の強大な多国籍企業が利益を独占してしまう。
だから、いくらやっても国内全体の景気はよくならず、政府の借金が増えるだけだと言うことはすでに日本でも証明されているはずです。
自由貿易・グローバリゼーションそのものをみなをさなくては、資本主義そのものが崩壊するでしょう。

Posted by: 理想主義者 | December 19, 2008 at 10:43 AM

以前は5年なら5年耐えたなりの夜明けを夢見る事が出来たように思います。
今は耐えても春短し
といったところでしょうか
一度よい時期を迎えたあとの15年で随分と人は変わってしまったようです。
長い冬に耐えた先にある春に希望を持てる世の中になればまた少し違った風景になるのではないかと思います。

それにはまず個人レベルでの気付きや変革が多少なりとも必要になってくるのではないかと思います。

お上に文句ばかり言っていても何も始まらないような気がするのですが…

Posted by: へきぽこ | December 19, 2008 at 11:16 AM

初めまして、inoと申します。

明けぬ夜はありませんが、この度の夜は
長い夜になりますね。
夜道を踏み外して崖から落ちたり、迷って
とんでもない方向に進んで行くのではない
かと不安に思います。

Posted by: ino(しがないエンジニア) | December 20, 2008 at 03:43 PM

「美人ならば許す」
んん 同じだ。happy01

Posted by: SAKAKI | December 23, 2008 at 01:33 PM

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