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December 03, 2008

米国に関する二題

■ 米国の「今」に関して二つを書いてみる。
 □ 米フォードが事業計画提出、11年に赤字脱却目指す
               12月3日1時2分配信 ロイター
 [2日 ロイター] 米フォード・モーターは2日、事業計画を米議会に提出したことを明らかにした。世界と北米自動車部門が2011年に、税引き前ベースで収支均衡もしくは黒字転換すると見込んでいる。
 電気自動車の開発や、キャッシュ状況改善計画の一環として社有機の売却を盛り込んだ。
 フォードは最大90億ドルのつなぎ融資を要請したことを明らかにした
 また、同社が政府から支援を得られた場合、ムラリー最高経営責任者(CEO)の報酬は年間1ドルになるとした。
 
 ホンダの副社長であった入交昭一郎さんが、この事業再建計画に「新車の計画が含まれているかが鍵だ」という趣旨のことを語っていたようである。自動車の世界は、「ヒット作」が一つでも出れば、会社の業績に対するプラスの効果は、大層なものであるようである。だから、リストラ云々というよりも、こうした「将来の儲けのネタ」があるかは大事だというのが、入交さんの指摘なのである。
 フォードが出してきたのは、電気自動車である。以前、ぐっちー殿のところで、「米国政府が総力を挙げて給電スタンドを全土に設置し始めたら…」という話を読んだけれども、案外、この話と「フォードの電気自動車計画」がつながっているような気がする。
 米国の景気後退局面は、昨年12月から始まったと報じられている。だとすれば、もう既に12ヶ月が経過したことになる。戦後最長が16ヵ月、大恐慌の時で43ヵ月が「不況期間」の記録なので、仮に戦後最長を更新するにしても、米国の我慢の時期は、三分の一、あるいは半分は過ぎたということなのであろう。
 「米国の終わり」というご大層な見出しが日本の雑誌には並んでいた。だが、米国は、考えてみれば、「トーマス・エジソンを生んだ国」なのである。その点でいえば、米国は、日本にも比して、「ものづくり」の伝統を持った国といえるかもしれない。経営陣が「自己保身」に走らず、まともな対応をしてくれば、米国は、確かに「強い国家」である。この先、再建計画・救済案の議会審議がどう転ぶかは判らないけれども、日本としては、「米国を侮ったときに災厄が訪れる」という教訓を忘れないようにしたいものである。

■ ヒラリー・クリントンが次期国務長官に就任するようである。雪斎は、この光景に奇妙な「既視感」を覚える。それは、小泉純一郎第一次内閣発足時の外務大臣として、田中真紀子さんが登場したときのことである。
 クリントンと田中さんには、色々と共通項がある。
 1 一九四〇年代後半生まれ
 2 「女房が旦那よりも偉い」という空気
   / 少なくとも、前々大統領は、表に出ないだろうと思う。
 3 政権発足時の最大の功労者 
 4 「外交経験」の裏付けは、「ファースト・レディ」としての経験
   / 真紀子さん、は、角さんの外遊にたびたび、付いていったのである。
 5 組織運営に不得手、唯我独尊タイプの性格
   / うまくスタッフを使えないというのは。ご両人を語る際に何時も出てくる話である。
 6 一時は「最高指導者」の座を期待された。
   / 保守論壇重鎮の英文学者が、「田中真紀子総理待望論」というのを書いたことがあった。「文学者の政治評論」が当てにならないということのひとつの事例である。
 「田中真紀子外務大臣」の類推でいえば、ヒラリー・クリントンがバラク・オバマにとっての「獅子身中の虫」になる可能性がある。小泉内閣発足時の異常な高支持率が、「正常」に戻ったのは、田中大臣更迭を契機とする。外務官僚を使えず、トラブル・メーカーになってしまった田中さんを斬ったのは、小泉総理の当初の「正しい判断」であったけれども、それは、「真紀子人気」で膨れ上がった部分を消してしまう意味合いがあったのである。同じ光景が出現するのか。

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「国際情勢」カテゴリの記事

Comments

米国関係では、今日の産経新聞のサイトにあったこの記事が良いですね。
「こうした中国重視の前提には、軍事的にも経済的にも急速に力を強めている中国とどう付き合っていくかということこそが、21世紀のアメリカにとっては最重要課題であり、米中関係を安定させるための日米同盟なのだという認識がある。その逆はありえないというのである。」というのは、日本にとって悲しい現実なのでしょう。

【早読み/先読み アメリカ新刊】オバマ大統領は日中とどう向き合うかー ブレジンスキー、スコウクロフト両元大統領補佐官からの助言
http://sankei.jp.msn.com/world/america/081130/amr0811301053000-n1.htm

Posted by: Baatarism | December 03, 2008 at 11:45 AM

「民主党になると日本は…」と嘆いている日本は、アメリカからぐずる幼児のように見られているとそうです。やれやれですね。

A Whining Japan ぐずる日本にアメリカは辟易 JBpress(日本ビジネスプレス)
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/315

Posted by: Baatarism | December 12, 2008 at 01:26 PM

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