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December 25, 2008

暁仙僧正による「親父の小言」

■ 昨日、届いた雑誌『諸君』の中で、猪瀬直樹・東京都副知事が、相馬藩大聖寺の暁仙僧正による訓戒38ヵ条を紹介していた。
 その訓戒の中身は、次のようなものである。

朝の機嫌はよくしろ
人には腹を立てるな
恩は遠くから返せ
人には馬鹿にされてろ
稼業には精を出せ
年忌法事をしろ
働いて儲けて使え
人には貸してやれ
女房は早く持て
ばくちは決して打つな
大飯は喰うな
自分に過信するな
大事は覚悟しておけ
戸締まりに気をつけろ
拾わば届け身につけるな
何事も身分相応にしろ
泣きごとを言うな
神仏はよく拝め
人の苦労は助けてやれ
火は粗末にするな
風吹きには遠出するな
年寄りはいたわれ
子の言うことは八九聞くな
初心は忘れるな
借りて使うな
不吉は言うべからず
難渋な人にほどこせ
義理は欠かすな
大酒は飲むな
判子はきつく断れ
貧乏は苦にするな
水は絶やさぬようにしろ
怪我と災は恥じと思え
小商ものは値切るな
産前産後を大切にしろ
万事に気を配れ
病気を仰山にしろ
家内は笑って暮せ

 言論活動をやっていると、次の二つは得心すべきものである。
 即ち「人には腹を立てるな」、「人には馬鹿にされてろ」である。
 雪斎の言論を読む人々の中には、色々な感想を持つ人々がいるけれども、最近、多いのが、「学者が、この程度のことしかいえないのか…」という半ば嘲りの意味合いを持った批判である。言論家の中にも、そうした嘲りのニュアンスを濃厚に帯びた原稿を平然と書いている御仁がいる。そうしたもののは、ただたんに自己陶酔的な優越感に浸りたいがためのものであることが多い。雪斎の言論は、「判る人々が判ればいい」類のものであろう。ということで、雪斎も、そういう嘲りの色調を帯びた論評は、相手にしない。「勝手にすれば…」といったところである。「人には馬鹿にされてろ」。大いに結構である。
 尚、経済危機の折、自分を苦境に立たせないようにするためには、次の6ヵ条は大事であろう。
 即ち、「稼業には精を出せ」、「働いて儲けて使え」、「人には貸してやれ」、「借りて使うな」、「判子はきつく断れれ」、「小商ものは値切るな」である。
 「判子はきつく断れ」というのは、連帯保証人の類には決してなるなということである。確かに、そうしたことは、身の破滅を招く元になる。「他人にカネを貸しても、借りることはしない」というのは、雪斎の信条でもある、クレジット・カードの契約でも、リボルビング払いなどというようなことは一切、やらずに、総て一括払いを旨としている。要するに、手持ちのカネの範囲で慎ましく暮らしていれば、間違いはない。「何事も身分相応にしろ」というのは、そういうことである。「水を絶やさぬようにしろ」とは、「生活に必要な出費はきちんと用意する」ということであろうし、「火は粗末にするな」とは、防災上の意味も然ることながら、今では「電気を大切に」ということと同じ意味で考えることができよう。
 「働いて稼いで使え」、即ち「使え」という訓戒も、経済の実態からは正しい訓戒であろう。「小商ものは値切るな」というのも、カネを世に回らせるという意味でも、正しいものに違いない。
 普段の生活でも、「大飯は喰うな」、「大酒は飲むな」は、自らの健康のためには基本の作法である。
 もっとも、ここでの教えの中で、雪斎が確実に守っていないのが、一ヵ条だけある。
 即ち、「女房は早く持て」である。沈黙するしかない。

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Comments

僕は今年父親になったのですが、「子の言うことは八九聞くな」を守れる自信がありません。coldsweats01

Posted by: Baatarism | December 25, 2008 at 11:50 AM

僕は今年父親になって15年。「子の言うことは八九聞くな」は守れませんでした(笑)

だれであっても
「家内は笑って暮せ」がイチバンかなぁhappy01

Posted by: SAKAKI | December 27, 2008 at 07:04 PM

大変勉強になる戒めでした。
僕自身 大飯喰らいは直さねばと思っております。以前に比べて大分減らしてますが、果たして直しているのかは難しいところです。
神仏はなかなか拝もうとは思わず。
馬鹿にされるのも気にはなりませんが、
まだまだ足りないものが多いように思います。

Posted by: へきぽこ | December 27, 2008 at 09:05 PM

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