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September 02, 2008

福田辞任直後の所見

■ ちょっと驚いたニュースである。
 □ 福田首相が辞意を表明=在任1年、政権運営行き詰まり-麻生氏が後継の軸に
9月1日21時26分配信 時事通信
 福田康夫首相は1日夜、退陣する意向を固めた。同日午後9時半から首相官邸で緊急記者会見し、表明する。求心力低下が指摘される中、12日召集予定の臨時国会を乗り切るのは困難と見て、自らの退陣により、事態の打開を図る必要があると判断したとみられる。

 昨日、一部のメディアが流した世論調査の結果は、内閣支持率の低下を示していた。先刻の内閣改造は、政権浮揚につながらなかったわけであるし、それが福田総理の辞任という判断に影響を及ぼしたであろううということは、容易に推測できる。
 ジョン・マケインのサラ・ペイリン指名がバラク・オバマの話題を消したように、福田辞任/後継総理選出/新内閣発足という流れの中では、民主党の話題は消える。
 こうなれば、福田後継が誰になるかという問題が、急遽、浮上する。それは、小沢一郎氏に対抗する自民党の「顔」が誰かという問題である。麻生太郎氏が本命であろうけれども、それ程、すんなりいくであろうか。もし、無風で麻生後継が決まるようならば、自民党の政党としての将来は、かなり暗いと見るべきであろう。
 それにしても、この国は、政治家を「浪費」し過ぎる。この国の人々は、政治家も「育てる」ものであると判っているであろうか。「変えろ、変えろ、変えろ…。そして、誰もいなくなった…」。民主党も、二十年前と同じ「顔」であるし、自民党も「顔」になりそうな人物が次々に減っていく。そのことの影響を直接にこうむるのは、国民自身なのであるけれども…。
 最後に、雪斎は、福田康夫という政治家には好い感情を持っていた。特に対外政策の点では、そうである。「内治/小泉、対外政策/福田」という路線が、雪斎にとっては最も好ましいと思われる政策志向である。現実の政策志向は、雪斎が好ましいと思っているものからは、かなり離れていっている印象がある。

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「国内政治」カテゴリの記事

Comments

その変えろ変えろと「改革」を連呼して今の状況を作り出したのは小泉さんじゃないですか。正直、安部さんも福田さんもとばっちりを受けているとしか言いようが無い。

福田さんにはもっと続けて欲しかった。外交は確実に成果を挙げていたし。

資本主義の聖戦貫徹を叫ぶ構造改革派を叩き潰せば活路も見えたけど、それも出来なかった。調整型で行こうとしてももう、小泉以降、イラク戦争後の世界の多極化にどう立ち向かうのかが示せなかった。

残念です、本当に。

マダム寿司首相で親米路線を復活させようとしても駄目ですよ。日本を幕末の会津藩みたいにして破滅させる(まあとっくに破滅しているか)則天武后の登場はゴメンですな。

Posted by: ペルゼウス | September 02, 2008 at 01:07 AM

ブログ再開されていたとは気付きませんでした。
また雪齋様の謦咳にに接することができ、うれしいです。

福田総理突然の辞任は、元々この内閣の使命が安倍前内閣の残務処理にしかなかったことを思えば、当然だと思います。
本来なら、今年度予算を通した時点で辞任してもおかしくなかったのですが、父・赳夫元首相のできなかったサミット議長を務めたくて、先延ばししたのでしょう。

なお、私個人は福田康夫という政治家は嫌いでした。
勿論雪齋様のように高邁な理由からではなくて、単なる印象です。
父・赳夫氏はさっぱりとした陽気な性格で度量も大きい人でしたが、息子の方は嫌味なだけで器の小さい人柄だったように思います。
その点、田中真紀子とも似ています。


Posted by: who | September 02, 2008 at 01:30 AM

今回の問題だけではありませんが、現在の50代~70代前半の日本人の打たれ弱さは、屈指のものがあるように感じます。世代的には、団塊世代を中心にした前後10歳くらいの方々でしょうか。
この方々は自己研鑽の場である10代後半~30代前半くらいの年代において非常に恵まれた時代に生きた人たちであり、「今日よりは明日、明日よりは明後日の方が生活が良くなる」という人類史上稀な幸運を当たり前のものとしておりました。政治的に大したことをしなくても(あるいは間違ったことをしても)、勝手に経済成長していた時代でもありました。自覚はあまり無いとは思いますが、現在30代前半の人間から見ると、生ぬるい環境でヌクヌクと育った方たちだと思います。
しかし時代は変りました。人生は塞翁が馬、今日の低成長時代において彼らは胆力の無さ、逆境への弱さを露呈し、醜態をさらし続けているわけですね。
問題は今の政治家のほとんどがこの年代に入ってしまうわけで、この無様で醜悪な政治ショーがまだまだ続きそうだということです。この世代を政治的にパージして行かないと夜明けは遠そうですね。

Posted by: Osamu | September 02, 2008 at 08:26 AM

 私は福田総理のことはある意味では評価をしていました。これから、首相になろうとしている人々、これまでの数代の首相達と比べ、一つ一つの言動に誠意を感じていました。決して虚勢を張らず、淡々と語る姿に好意を感じていました(といってその政策のすべてを評価していたわけではありませんが)。
 最後に質問した記者の「他人事」発言にやや気色ばんで答えていた姿を、この人らしいなと思いつつ見ていました。こんな人が本来上に立つべきなんだ。そんなふうに感じていました。
 確かにその政治手腕を問われれば、疑問を感じざるをえない部分は多々感じられました。おそらく、今の日本の置かれた状況において、彼に首相は無理だったのでしょう。けれども、本来はこんな人が首相になるのが望ましいのではないか、そんなふうに思います。いや、そんな日本でなければならないのでしょうか。大言壮語、虚勢にまどわされない、そして、決して上からの指示を待つだけではないかしこい日本人でありたいと思います。

Posted by: gatayan | September 02, 2008 at 07:33 PM

今から考えると、郵政選挙で小泉首相が信任を受けたのだから、そのまま次の衆院選まで小泉氏が首相を続けるのが筋だったんでしょうね。
自民党の総裁任期が衆院選と関係なく決まっているのが、間違いだったのかもしれませんね。

Posted by: Baatarism | September 02, 2008 at 11:17 PM

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