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August 30, 2008

共和党の「奇策」

■ 「朝日」が配信した記事である。
 □ 共和党副大統領候補、44歳女性知事か 米で報道2008年8月29日23時48分
 【デンバー(米コロラド州)=小村田義之】CNNなど米主要メディアは29日、共和党の候補者となるマケイン上院議員(72)が副大統領候補にアラスカ州のサラ・ペイリン知事(44)を選んだと報じた。
 ペイリン知事は64年2月生まれ。84年にアラスカ州ワシラ市の「ミス・ワシラ」に。87年にアイダホ大を卒業後、89年までアラスカ州の地元テレビのスポーツキャスター。92年からワシラ市議。96年から02年まで同市長を務めた。06年に知事選で当選し、現在1期目。マケイン氏は若手女性知事の起用で選挙戦の活性化を図る。
 29日、オハイオ州デイトンで発表予定。9月1日からの共和党全国大会で正式に指名される。民主党はオバマ上院議員(47)、バイデン上院議員(65)の正副大統領候補コンビを指名。共和、民主両党の顔ぶれが出そろう。

 「兵は奇道なり」を地で行く手である。「ヒラリー支持者の離反」がオバマ陣営のアキレス腱になっているのであれば、雪斎は、「もし、マケインが女性を副大統領候補に持っててくれば、どうなるか」と考えたからであっる。雪斎は、米国国内政治の専門家ではないので具体的な人物を挙げるができなかったけれども、「本当に、やったのか」と率直に思っている。
 ペイリン起用は確定事項ではないので、これを確定事項とした上で次のことを書いてみる。

 ぺイリン起用の意図についtで三つのことを考える。
 ① 女性へのアピール
  / 「ヒラリー支持の女性」層の離反を誘うという意図があるのは、明白であろう。
  / ペイリンは、「五児の母らしい。ヒラリーよりは、余程、「庶民の女性」という感じもある。これから何を語るかということによるけれども、「拒否反応」の少ない候補のようである。「女性に嫌われない女性候補」ならば、これは強い。
  / NHKが今秋、「奥様は首相」という英国ドラマを放映するらしいけれども、それに近いことになるのであろうか。
 ② 「ワシントンとの距離」
  / ペイリンは、州知事一期目であり、地方政界から上がって来た人物なので、ワシントンの「垢」にまみれていない。
  / 米国国民の「ワシントン嫌い」は無視できるものではなく、その故にこそ州知事出身の大統領が続いていたことを考え合わせれば、正・副の両方を「ワシントン・インサイダー」で揃えなかったのは、オバマ・バイデンを担いだ民主党との違いを打ち出す意味合いもあったろう。
 ③ アラスカの戦略的な位置
 今の段階で、これを考えるのは適切でないけれども、「アラスカの主」をホワイトハウスに迎えるということは、エネルギー戦略や対露戦略の上での考慮も働いているのではないかと想像する。

 ヒラリー・クリントンは、マケインのペイリン起用を内心、喜んでいるかもしれない。「ペイリン副大統領」が現実のものになれば、ヒラリーにとっては、それは、自らの大統領への道の「露払い」のようなものになり得るからである。確かに、此度の大統領選挙は、相当に面白いものになりそうである。
 こうしてみると、いよいよ、「小池百合子総理」の現実的な可能性を探るべきときがきているかもしれない。別段、雪斎は、小池氏に特別なつながりがあるわけえではないので、誤解しないでもらいたいけれども、日本も「女性宰相」の登場を展望すべき時期に来ていることは、確かである。

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Comments

米国大統領選挙ますます興味深くなりました。

Posted by: 星の王子様 | August 30, 2008 at 07:23 AM

近代の日本で女性が国家の首席になった事がないのでとても興味深いとは思いますが…個人的な考えとしては有能な方以外はもう少しお年寄りが減ってからのほうが良いのでは?と思います。なるべく短命政権で終わって欲しくないのでつまらない足の引っ張りあいだけは勘弁して欲しいです。

Posted by: へきぽこ | August 30, 2008 at 09:47 AM

いつも拝読させていただいております。
恥ずかしながら、私も小池総理支持派の一人です。
確かにそろそろ、日本にも女性宰相がで出てほしいです。
自民党も、次の選挙に勝つには小池総理、麻生幹事長という布陣が一番勝てそうな気がします。
選挙で勝った後、民主党の中堅に対して、
自民は次の世代がいないのだから、黙っていても10年たったら民主党の40代50代の中から総理を選ばなければならなくなるのだから、政局を安定させて懸案事項を処理していこうと言えないものでしょうか?

Posted by: KAMURO | August 30, 2008 at 05:56 PM

小池氏を担ぐ話は評論家連中のなかでも出ている話だが、センスのない話と思っていた。小池氏はもう女性ではなく、もちろん男性でもない。土壁を顔に塗っている元TV東京のキャスターだ。本質はお笑い知事の東国原氏と同様に、スポットライトを浴びたいだけだ。政界での遍歴をみれば明らかだ。男性議員に総理候補といわれる人物がいないことも事実だが、だから小池とはいかない。なぜ、小池が総理候補になるのか、その存念を聞きたい。

Posted by: takatori | August 31, 2008 at 10:52 AM

なるほど、マダム寿司で挽回という策ですか。「親米」を守るためにはいかなる奇策もやむ終えないという事ですね。

しかしね、共産党への入党が一万人を越えるなか、そんな小細工で政権を維持できるほど政治は甘くないですよ。格差やむなしだとか、小さな政府と叫んで墓穴を掘るわ、アメリカにただついてゆけばいいんだと投げやりの政策を乱発して混乱を招くわで、この責任を取らせずしてどうするという空気が広がり、正直どうなることやらと私でも思います。

あくまで財界を優遇するのは彼らが雇用を増やす事で社会が安定し、力強く政治を進められるがゆえで、雇用がへり、世情が不安定になるのでは彼らを優遇する意味が無い。

マケイン氏が当選すればと考えているのなら間違いですよ。
世界の多極化の中でもうアメリカはスーパーパワーの一つでしかない。鉄砲玉に使われて捨てられないようにしないといかんのに、また追従などしたら今度こそ終わりですよ。

Posted by: ペルゼウス | September 01, 2008 at 08:01 AM

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