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March 12, 2008

民主党発「永田町不況」か。

■ 「いい加減にせいよ…」と思う、
 日銀総裁人事に関して、民主党の反対の理由は三つである、
 1 財務次官経験者では日銀の独立性が保てない。
 2 超低金利政策に責任がある。
 3 五年前にも反対した。
 3は理由にならない。
 1も考え方がおかしい。タイガースに移籍した元ジャイアンツの選手が、ジャイアンツの勝利のことを考えるか。
 唯一、反対根拠としてまともなもののように映るのは、2である。ただし、あのデフレ環境下で金利を下げるというのは、どうして批判の理由になるのであろうか。
 この民主党の理屈は、「ためにする」ものでしかないであろう。
 各紙社説は、総裁ネタを扱わなかった読売を除き、朝日、毎日、日経、産経がほぼ一致して民主党の理屈に批判的な論調となっている。当然であろう。

 今日水曜日付けの産経新聞「正論」欄には、今年最初の雪斎の原稿が載る。
 題して、「民主党発『永田町不況』か」である。
 思いっきり、民主党の対応を叩いておいた。
 「経済大国・日本」の失墜が「永田町」の党争によって招かれたならば、その戦犯として民主党議員の名前を記憶することにしようという趣旨である。実際の紙面では、もう少しマイルドには書いたけれども、大体、そうした趣旨である。
 もうひとつ書いておこう。
 戦前、政党政治の失速に手を貸した人物の一人は、鳩山一郎であった。
 吉田茂が、官僚から政治家をリクルートし、「吉田学校」を形成したのは、鳩山一郎に類する往時の政党政治家をまったく信用していなかったからである。「党争に明け暮れて、日本を潰したのはお前たちのせいだろう…」というわけである。
 ところで、鳩山由紀夫氏は、祖父の「政党政治破壊のDNA」を受け継いでいるなどということはないであろうな。それは、やめて欲しいけれども、今の民主党のざまを見ていると、「もしかしたら…。そうなのか…」という気になってくる。別段、雪斎は、鳩山氏には悪しき感情はない。むしろ良い感情を持ってはいるし、現在の民主党を担わなければならない氏の立場には同情している。だが、それにしても…。

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「国内政治」カテゴリの記事

Comments

これだけあからさまな愚かさを見せつけられると、しみじみ頭が痛いです。(in ニュージーランド)

Posted by: かんべえ | March 12, 2008 at 04:31 PM

考えてみれば、日本の「改革」勢力というのは、伝統的に経済政策や景気に冷淡な傾向がありますね。

今の民主党の原点とも言うべき細川政権について、麻生太郎氏がこんな指摘をしてます。

>思い返せば細川内閣の時も、小選挙区制導入の政治改革を優先し、予算の成立が7月にずれこんだことがありました。その結果、経済政策が大幅に遅れて大不況に突入した歴史があります。
http://www.aso-taro.jp/lecture/kama/2007_12.html

今の民主党も、そのような「伝統」を忠実に守っているのでしょう。w

Posted by: Baatarism | March 12, 2008 at 05:13 PM

私は櫻田氏の意見に全く同意できない。1,2,3とも概ね正当な理由である。
まず、不同意にすると非難される国会同意人事とは一体なんなのであろうか。語義矛盾も甚だしい。
氏は「3は理由にならない」と一方的に断定するが、論拠は不明。氏の主張は知らぬが、一部の論者は民主党を批判する場合、民主党には一貫性がない、とよくデマゴギーを流す。3の如く一貫性を保つと、かつての撞着に頬かむりして再びデマゴギーを流すのかも知れぬ。
氏は「朝日、毎日、日経、産経がほぼ一致して民主党の理屈に批判的な論調」であることを、「当然」と見做しているが、これは「朝日、毎日、日経、産経」が如何に記者クラブ制度という「55年体制的な惰性」の御利益に縋っているかを露見するのみである。その意味で当然かも知れぬ。
氏は1について「「財政・金融の分離」とは、平時の論理である」と述べる。そして現在の「国際経済情勢が「暴風雨」」であると言う。言うまでもないが現在は明々白々な「平時」であるから、「平時の論理」で民主党が事に対処するのは些かの不審もない。サブプライム・ショックで多少の景気減速が喧伝されているからといって、そのような現況を「暴風雨」だ、「混乱」だ大袈裟に述べること自体が「55年体制的な惰性」に浸かった平和呆けの症候以外の何物でもない。仮に「平時」という言葉を氏が比喩として使っていたとしても同じである。
2について氏は「デフレ環境下で金利を下げる」のは当然であると言う。私もそのような面のあることを認めるのに吝かでない。しかし、ではなぜ氏は「デフレ環境」に日本経済を追い遣った原因、責任の所在には目を瞑るのであろうか。経済失政を為した政権政党及び官庁の責任所在にである。

もうお分かりだろ、論説が「ほぼ一致して」しまう「朝日、毎日、日経、産経」に代表される大手マスコミ、及びそれに使われる評論家、学者等は「55年体制的な惰性」に、自民党一党支配体制(93年から94年の非自民政権があろうが、連立政権であろうがこの名称を使う)の「惰性」による権益に依存しているのである。彼らは口先で、一時的な気休めとして自民党を批判したりもする。しかし、決して本格的政権交代は望まない。それは自民党一党支配体制が崩れることにより「55年体制的な惰性」による権益を失うことを怖れているからに他ならない。

英エコノミスト誌が日本の停滞の「原因は政治」であると言う。「日本の政治の質が劣悪だ」と言う。それは正しい。しかし、劣悪な政治の原因はねじれ国会でも、民主党でもない。ねじれを論難する者は、衆参同日選挙以外では常に与党を信任しなければならぬと言っているのであり、「論外の沙汰」である。
では劣悪な日本政治の原因は何か。氏は本当の原因には口を閉ざす。それを口にすることが氏の不利益に繋がると知っているのであろう。勿論、原因は自民党一党支配体制である。私は何も冷戦下において社会党が政権担当能力を有していたなどと主張したいのではない。ただ冷戦以後の話をしているのであり、もう冷戦終結後20年が経とうとしている。西側先進諸国においてまともな、本格的政権交代の起こらない国などあるのだろうか。台湾や韓国であっても政権交代が行われている。日本国が異常なのである。異常な憲法と共にそれを改変しようと志向することこそ、我が国にとって次代への穏当な処置であるはずだ。政権交代を繰り返すことによってのみ政治に一定の透明性が担保されるのであり、政権交代による新陳代謝によって「政治の質が劣悪」にならぬよう維持されるのである。それは民主制の主要な利点であり、初歩レベルの認識である。政治学者が知らぬはずがない。しかし「55年体制的な惰性」人(以下、惰性人)にとって、それは禁句である。言っては食い扶持にはぐれるからである。彼らはそれを本能的に怖れる。
氏にとって「「ガソリン値下げ」云々という」のは「誠にスケールの小さい議論」であるらしい。典型的な惰性人の発想である、プロパガンダである。道路利権は現在の日本国を停滞の淵に追い遣っている、麻生太郎言うところの、耐用年数の切れた官僚内閣制=「55年体制的な惰性」を延命させる中核である。そして暫定税率や特定財源の一般財源化はその体制を転換させ、地域分権体制に転換する契機であり、日本経済を蘇生させる根本的対処法なのである。決して惰性人の言う如く「スケールの小さい」事案ではない。むしろ「スケールの小さい」と認識してしまう思考こそ、「55年体制的な惰性」に飼いならされていることの「明白な証左」であろう。故にそのような民主党の志向性において「耐用年数の切れた官僚内閣制」のシンボルとでも言うべき「ミスター財務省」の日銀総裁就任を拒むことは、首尾一貫しており正当である。
ある者(惰性人に違いない)は民主党はばらばらであるというデマゴギーを流す。では野田毅や加藤紘一と中川昭一や安倍晋三は一体化されているのであろうか。誰もそんなことは信じまい。自民党もばらばらであり、与党であることによって繋ぎ止められているに過ぎまい。政党に幅があるのは当然である。
氏は穏健保守のリアリストの政治学者であるらしい。本当だろうか。「民主党発「永田町不況」か」に限って言えば、穏健怠惰のシュール・リアリストの政治学者と呼ぶのに相応しい。現実が全く見通せていないからシュールだと言うのである。

最後に、氏は肝に銘じなければならない。
「「経済大国・日本」の失墜が招かれたならば、その戦犯として「55年体制」思考の惰性人の名前を記憶することにしよう」ということを。
そして日本国はそのような人々に吸い尽くされて、停滞し沈んでゆく。
今こそ本当のペレストロイカを!
いい加減にせいよ、「55年体制」思考の惰性人!
22歳学生

Posted by: 野口治親 | March 12, 2008 at 06:42 PM

>野口治親さん

大論文は、ブログではマナー違反です。
それでも書くというならば、
せめて改行、段落あけくらいはしておきましょう。

「空気を読む」という言葉は嫌いなので、私は使いませんが、
貴兄は、場を弁えるということを覚えておくといいでしょう。

Posted by: talleyrand | March 12, 2008 at 08:46 PM

>野口治親さん

あなたはブログのコメント欄の意味がわかっていますか?
あくまでも、ブログのコメントは「ブログの内容」に対して行うもので、あなたの書いてらっしゃることは途中から本論からかけ離れてしまってます。

>雪斎さん

私は、前原さんの最初の頃の民主党は好きでした。同意できるものは賛成するとしたからです。今は嫌いです。
”為にする”批判が多すぎるのです。
このような報道を見ると、そろそろ政争ではなく政治を行ってもらいたいと思いますね。

Posted by: COP | March 12, 2008 at 09:29 PM

2 超低金利政策に責任がある。

もヘンですぜ。
超低金利じゃなくってどうせよってんでしょう。

伝統的に、日銀出身者は金融引締め派、大蔵省出身者は緩和派が多いとされています。
財務(大蔵)省としては税収増やしたいですからね。

したがって、昨今の情勢なら大蔵出身の武藤さんは適任であると考えます。

Posted by: Foch | March 13, 2008 at 07:48 AM

たしかに長文であり、そこは問題であるが。

しかし野口さんの言ってることは、ほぼ全てにおいて正論であると
思う。

怠慢記者クラブの方々は利権とセットになって都合のいいこと
ばかりを記述。結局自民党と沈むのが怖いのだ。

また、それに己が気づくのもこわいのであろう

Posted by: Bill | March 13, 2008 at 08:28 PM

あー素人の意見でありますが、お隣がボヤを起こして
風向きによっては町内の複数の家屋とか自宅にまで
燃え移りそうな状態で、「内輪もめ」しているのが
問題であると、指摘されてるのでは?
”緊急事態”には、”緊急の対応”が求められるのであります。

それに、内政における党派抗争を否定しているヒトは
誰もいないでしょう?
「内輪もめ」に外部勢力を引き込む事を批判しているだけで。

Posted by: TOR | March 13, 2008 at 10:12 PM

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