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January 28, 2008

復活の日

■ 日曜昼過ぎ、「朝日新書」原稿の総てが書き上がる。一昨年春に始まった執筆作業も、遂に片付く。
 400字詰原稿用紙350枚ぐらいにはなったであろうか。
 残るのは、文献一覧の整理である。これも、向こう、一、二週間の間に終ることになるであろう。。
 かくして、一つの区切りがついた。
 ヨハネス・ブラームスの「交響曲第一番」は、ブラームスが43歳のときに完成した作品であった。
 雪斎の「43歳のときの作品」は、どのように迎えられるであろうか。
 次は、二十年、温めてきた仕事を起動させることにしよう。

■ 過去一週間は、色々と「大荒れ」の状態であったようである。

 ● 先週前半、日経225が700円近く落ちたときには、思わず乾いた笑いを浮かべてしまった。我慢できずに、トヨタ株を5100円前後で買ってしまった。かんべえ殿とぐっちー殿に煽られてしまった。しかし、トヨタ株のPERが10倍を割り込んだときには、「世にも怖ろしい光景」を眼にしたと思ったものである。会社の業績と無縁に株価が下がるという状態をフォローするのは、率直に疲れる。
 ● それにしても、危機感を持ったときの米国は、本当に劇的に物事を進める国である。景気対策の作成の話が出てから、大統領と議会の間で合意が図られるまで、わずかに一週間である。日本政治の現状を観るに付け、こういう米国政治のダイナミズムは、率直に羨ましく感じられる。
 ● ダボス会議での福田康夫総理の発言が伝えられている。無難に切り抜けることができたようである。2001年9月以来、対テロ国際「協調」の要が説かれたけれども、これからは、「市場混乱」に対する国際「協調」の具体的な手順の構築が要請されることになるのであろう。「テロ」、「市場」、「環境」…。これらに絡む話は、総てが「地球が小さくなった」ことの反映である。故に、この期に及んで、「グローバリゼーション」批判をしても意味がない。
 ● 大阪府知事選挙では、自公両党推薦候補が勝利のようである。これで、「直近の民意」は、民主党を離れたと判断されても仕方がないけれども、民主党は、どのように反応するのであろうか。民主党も、「『直近の民意』こそが総てに優先する」といわんばかりの姿勢を示すから、このような形で立場を失うのである。

■ 二年越しの作業が終ったので、幸福な気分で以下のCDを聴いた。
 〇 アントン・ブルックナー 交響曲第4番『ロマンティック』[ハース版]
   クルト・ザンデルリング&バイエルン放送交響楽団
 〇 ヨハネス・ブラームス 交響曲第1番
   カール・ベーム&ケルン放送交響楽団
 ○ ルードヴィッヒ・ヴァン・ベートーヴェン 交響曲第7番
   カール・ベーム&バイエルン放送交響楽団
 雪斎にとっては、「納豆に味噌汁」という趣きのセレクションである。だが、この「納豆に味噌汁」は、心地よかった。ザンデルリンク&バイエルンの「ロマンティック」の芳醇な響きは、誠に素晴らしい。

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Comments

お疲れ様でした。ワードのA4標準書式で約90枚と考えると、気が遠くなる作業です。「楽しみ」が増えて勝手ながら、喜んでおります。「左右が激怒する本」というのは、挑発的ではありますが、どうもこの国で本当のことを書く人は「言論人」の憤激を招くのかなあと。

あまり深い理由もなく『文明が衰亡するとき』を読みはじめて、古くならない本というのがあるのだと驚いております。私には手が届かない世界ですが、見える人には見えるという感じで、ちょっと驚きながら読んでいます。最初に読んだときに、もう少し読解力があったらともったいない気がしております。

Posted by: Hache | January 28, 2008 at 10:26 PM

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