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November 07, 2007

民主党に期待すること。

■ 小沢一郎氏が辞意を撤回したようである。そのこと自体は、真面目に論評する気も起きないけれども、この騒動の結果、「政治家は法案を通してなんぼの商売である」ということを民主党議員が確認したのであれば、それは結構なことである。自民党にとっては、法案を通すためには民主党との「協調」が要るけれども、民主党にとっても、自らの政策を実現したければ、自民党との「協調」が要る。民主党が政権与党の足を引っ張ることを「野党」の役割と考えていたのであれば、それは「五五年体制」思考の惰性であった。小沢氏が「連立」という奇策を通じて、そのことを党内に伝えようとしたのであれば、此度の騒動にも、それなりの意味がある。もっとも、「宰相・小沢一郎」のイメージをリアリティを持って語るのが難しくなったのは、確かであろうけれども…。
 そうこうしているうちに、次のような記事が配信されている。
 □ 民主が新テロ法対案、給油活動再開に柔軟姿勢
11月6日13時43分配信 読売新聞
 民主党は6日、インド洋での海上自衛隊の給油活動を再開する新テロ対策特別措置法案への対案となる「アフガニスタンでの人道復興支援活動と国際テロリズム根絶に関する特別措置法案」(仮称)の骨子案をまとめた。
 インド洋で各国が行う海上阻止活動を直接承認する新たな国連決議が採択された場合は、日本がその活動に参加することを検討するとして、給油活動の再開に柔軟姿勢を示したことが特徴だ。また、自衛隊をアフガン本土に人道復興支援やインフラ(社会資本)整備などに限って派遣することを打ち出している。「戦闘活動は行わない」として、アフガンで展開する国際治安支援部隊(ISAF)に自衛隊は参加せず、ISAFへの後方支援活動を行わないことも明記した。

 民主党も、こういうものを早く出してくれれば、無駄な時間を空費せずに済んだのである。
 インド洋上補給活動に関して「国連決議」が要るというのは、まだよく理解しがたいところがあるけれども、「駄目なものは駄目だ」といわんばかりの剣幕であった一頃からすると、少しは議論できる雰囲気にはなってきたようである。
 内治ネタで考えると、次のような憂慮すべき記事も配信されている。
 □ 先行指数、0%に=金融危機の97年以来-9月の景気動向
                 11月6日17時2分配信 時事通信
 内閣府が6日発表した9月の景気動向指数(速報)によると、景気の数カ月先を予測する先行指数は1997年12月以来9年9カ月ぶりに0%となった。9年前は山一証券など大手金融機関が相次いで破綻(はたん)した金融危機の直後に当たる。足元の景気はしっかりしているが、先行きには不透明感が強まっていることがうかがえる。
 景気動向指数は、景気に敏感な複数の経済指標のうち、3カ月前と比べて改善したものの割合を示す。先行指数は、米国の低所得者向け住宅融資問題を受けた金融市場の混乱や、改正建築基準法の施行に伴う住宅着工の激減が影響。新規求人数や住宅着工床面積、東証株価指数など、先行指数を構成する全10指標が悪化した。
 先行指数は株価や金利、商品市況など市場に大きく左右される側面もあるが、内閣府は指数が0%となったことについて、「景気減速の兆候が幅広い分野に出ている」と受け止め、先行きを注視する姿勢を強めている。 

 「生活が第一」というのであれば、景気動向は「生活」に密着した話であるはずである。景気失速の懸念を示す声も聞かれるようになってきている。「格差」云々も好況期だから口にできる話であって、不況になれば、そうしたことを議論するまでもなくなる。民主党は、景気の維持ということに関して、どのような対応を示すのか。民主党に期待されるのは、一に「対案」、二に「対案」、三、四はなくて、五に「対案」である。

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Comments

雪斎殿

 ここ30年の日本の景気と、日米関係の良好度(政治状況を指数化することは難しいがいろいろ工夫して)の相関を調べたことがあります。某国会議員の先生と共著の本の中で小論文に書きました。疑相関かもしれないが、かなりきれいに相関が見られました。小泉内閣から安倍、福田と内閣が変わり、日米関係に懸念材料が出てきたと思いますが、プラス相関ですから、景気にも黄色信号でなければいいがなと・・・。

Posted by: M.N.生 | November 07, 2007 at 09:41 AM

このように政治の世界が混乱している時こそ、日銀がその独立性を生かして利下げで景気回復を図って欲しいですね。中央銀行の独立性は、このような政治の動きから独立して、国民生活のために金融政策を行うためにあるはずなんですけどねえ。まあ、未だに利上げをねらっているような総裁では、こんな希望は叶うはずもないのでしょうが。
あと、ここまで政治が混乱してしまうと、与野党対立で次期日銀総裁が決まらないなんて事態も考えられますね。そうなると金融政策はどうなるのでしょうね?

Posted by: Baatarism | November 07, 2007 at 12:40 PM

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