安倍晋三第一次改造「下値固め」内閣発足
■ 安倍晋三改造内閣発足である。
総理大臣 安倍晋三 (町村派)
総務大臣 増田寛也 (民間)
法務大臣 鳩山邦夫 (津島派)
外務大臣 町村信孝 (町村派)
財務大臣 額賀福志郎 (津島派)
防衛大臣 高村正彦 (高村派)
文部科学大臣 伊吹文明 (伊吹派)
厚生労働大臣 舛添要一 (無派閥・参議院)
農林水産大臣 遠藤武彦 (山崎派)
経済産業大臣 甘利明 (山崎派)
国土交通大臣 冬柴鉄三 (公明党)
環境大臣 鴨下一郎 (津島派)
官房長官 与謝野馨 (無派閥)
国家公安委員長 泉信也 (二階派・参議院)
経済財政大臣 大田弘子 (民間)
沖北担当大臣 岸田文雄 (古賀派)
少子担当大臣 上川陽子 (古賀派)
金融・行革担当大臣 渡辺喜美 (無派閥)
官房副長官 大野松茂 (町村派)
官房副長官 岩城光英 (町村派)
前のエントリーでも書いたように、此度の改造内閣は、「下値固め」内閣である。故に、安倍内閣の勢いと自民党の勢いに関して「底」が抜けるのを避けることが、改造内閣の第一の目的である。
此度の組閣名簿には、安倍総理の「色々と考えた」形跡が滲み出ている。少しばかり驚いたのは、最大派閥の町村派からは一人しか起用しなかったことである。総理とは政策的に遠いと思われる津島、山崎、古賀、高村の各派は、かなり優遇されている。これだけでも、「身内・お友達」優先という評は、あたらないであろう。
ただし、経産・甘利、経済財政・大田、農水・遠藤、金融・渡邊というラインを残して経済成長重視という「内治」基本線は、守っている。「譲るところは譲り、押さえるところは押さえた」布陣であろう。
案外、「11ヵ月前に、最初から、この布陣で行ってくれていたら…」といった声が聞かれるようになるかもしれない。そうあることを期待しよう。
個別の人事に関しては、次の三つを述べておくことにしよう。
① 増田寛也 総務大臣
/ 実に地味であるけれども強烈な起用である。地方自治を所管する総務大臣ポストに知事経験者を充てたことによって、「地方の声」に配慮する姿勢を鮮明に示したといえるけれども、これは、かなり露骨な対「小沢一郎」シフトであろう。増田「実質、内務」大臣は、岩手県知事として「岩手・小沢王国」の内情を知っているはずであるから、こうした情報も官邸・自民党にフィード・バックされることになるのではなかろうか。
② 高村正彦 防衛大臣
/ 外務、法務の重職を務めた高村大臣をこのポストに持ってきたところに、安倍総理の「気合」が感じられる。おそらくは、防衛長官時代から数えても、こういう派閥領袖クラスの重鎮政治家が防衛閣僚になった事例はない。今後の「防衛大臣」という地位の重みを担保するためにも、結構なことであった。
③ 泉信也 国家公安委員長
/ 雪斎の個人の感慨からして結構、嬉しかった起用である。二階派の事務方の仕事を仕切っておられた。
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Comments
雪斎さん
こんばんは、殆ど似たエントリーになってしまって・・・
福田氏には、官房長官で、戻ってきてもらいたかったですが。。。
防衛大臣は、大変そうですね。ただ、高村大臣は、適任かと思いますが。
Posted by: forrestal | August 29, 2007 12:18 AM
全般的に堅い布陣ですね。
NHKの大河ドラマじゃないですが、「ジャニーズ」のキャスティングに頼っていたものを、実力派の「舞台俳優」に切り替えて。立て直しを図ったような・・
普通の内閣目指して期待したいと思います。
Posted by: SAKAKI | August 29, 2007 05:48 AM
「最初からこの布陣で行っていれば」って、色んなところでよく見かけるフレーズですね。
でも個別に第一次内閣のメンバーとの変化をみてみると、
菅→増田、長勢→鳩山、麻生→町村、尾身→額賀、柳沢→舛添、松岡→遠藤、久間→高村という具合で、重厚感という面でも経験値という面でも、そんなに変わっていないと言える気がします。
裏返すと、それにもかかわらず「最初から・・・」云々という声があがるということは、それだけ塩崎→与謝野が与えるインパクトが大きいということでしょうか。まあ、あと補佐官ポストの削減もありますが。
Posted by: kazu-ct | August 29, 2007 09:59 PM