負けに不思議の負けなし。
■ 参議院選挙は、自民党の大敗という結果に相成る。40に届くかどうかという水準である。
雪斎は、公示前後に「自民党は負けるが大敗はない」と予想したけれども、その予想は外れた。
これから、その予想が外れた理由を検証する必要がある。
ところで、これだけ「綺麗に」負けたのは、自民党にとっては、却って好都合である。
国民新党との提携云々という議論の必要がなくなったというのは、結構なことであるからである。
「格差」是正云々という話は、「好況」期だからいえる話である。景気が失速すれば、そういう議論自体が無意味なるのである。国民新党との提携云々という議論は、そうした景気失速を現実のものにしかねない怖さがあった。
加えて、安倍総理が続投を表明したのも、結構なことである、
「上田原の戦い」に敗れた武田信玄、「三方ヶ原の戦い」に敗れた徳川家康の故事に待つまでもなく、まともな指導者には、「敗北経験」が要る。そういえば、小泉純一郎前総理も、負け続けた政治家であったはずである。
安倍総理は、党役員人事入れ替え・内閣改造を図るであろう。
その折に、「気の合ったお友達」を優先するという悪癖を改めてもらえればよろしい。
「実際に使える人材」という観点からすれば、自民党には、かなりの数がある。
「政治信条」とか「イデオロギーといった要件を抜きにして、「使える人材」を結集してもらえればよろしい。
「使える人材」は、自民党内左派、リベラル派にも多いのであるから、そうしたところから人材を引っ張ればよいのである。
今までは、雪斎は、安倍総理には距離を感じていたけれども、こうした従来の悪癖を改めてもらえれば、少しは本気に応援しようかという気にはなる。
…と、ここまで書いていたら、
早速、自民党本部から連絡が入り、「自民党に『喝』を入れる原稿を書いてくれ」だそうである。
これに加え、選挙総括原稿を『共同通信』『東奥日報』に書かなければならないので、この数日は、かなり忙しい。朝まで一仕事である。
それにしても、小沢一郎という政治家は、本当に「前面」に出たくない人物であるらしい。
「指揮官先頭」の原則を平気で無視している人物である。
昨晩の開票速報番組で「総大将」が何を語るのかと注視していたら、結局、登場しなかった。
この御仁は、先々に本当に「宰相」をやる気があるのであろうか。
もっとも、この御仁は、新生党時代にも新進党時代にも、幹部全体で集まる会合には顔を出さなかった。
「総理大臣が出席しない閣議」という奇観が、もしかしたら二年以内には出現しそうである。
■
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Comments
これほど負けるとは思いませんでした。
ワタクシも自民・民主に大きな差はつかない、と考えておりました。
50代以上の票を予想以上に失ったのかもしれませんね。
Posted by: 妖怪 | July 30, 2007 01:19 AM
安部総理の行動を「君主論」にあてはめて、批評している人がいましたね。
いわく、”失言閣僚をかばいすぎるのは、君主は愛されるより恐れられよに反する”とか。
ちょっと面白いと思いました。
”庶民は親を殺されるより、懐の金を掠め取られるほうがうらみに思う”ってのは年金とか、住民税を思い起こさせますし。
今回の選挙は安部さんへの批判もあると思いますが、参院自民党への批判といった要素も強いと思います。
衆院は郵政選挙で古い自民党が破壊されましたが、参院は今度の選挙まで待つ必要がありましたからね。
民主党が積極的支持によって大勝したわけじゃないことを、どこまでわかってくれているかがとても心配です。
テレビによく出る人たちは、特に目立ちたがりで、ことのほかはしゃいでいるんだと思いたいですが。
Posted by: horten | July 31, 2007 02:50 PM