July 31, 2007
■ 原稿執筆作業がどかっと降りかかっている。
故に、一言だけを書く。
安倍晋三総理は、「続投」を表明した。雪斎は、「理」としては、その判断は当然であると評価するけれども、「情」としては、「勝手にどうぞ」と突き放したい気もある。此度の選挙の敗北の種を蒔いたのは、郵政「造反」組を復党させた総理自身である。それが、安倍総理の政治指導に対する国民的熱気を冷ます「蟻の一穴」であった。
ところで、自民党の議席が30近く減ったということは、議員本人に加え少なくとも秘書三名、総勢百数十名が失職することを意味する。振り返れば、「永田町」くらい身分の不安定な仕事もない。メディアは、落選した議員の嘆きは伝えるけれども、その秘書たちの「失職」までは伝えない。雪斎も、一応、安住の地を得たので、また「永田町」に戻る気はない。雪斎も、2000年6月の選挙で失職したけれども、その時の「衝撃」はかなりのものであった。
安倍晋三総理は、「続投する」というけれども、そのことに、「百数十名の首が飛んだ」事実への認識は、どこまで反映されているであろうか。「選挙に負ける」ということの意味は、そういうことである。
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July 30, 2007
■ 参議院選挙は、自民党の大敗という結果に相成る。40に届くかどうかという水準である。
雪斎は、公示前後に「自民党は負けるが大敗はない」と予想したけれども、その予想は外れた。
これから、その予想が外れた理由を検証する必要がある。
ところで、これだけ「綺麗に」負けたのは、自民党にとっては、却って好都合である。
国民新党との提携云々という議論の必要がなくなったというのは、結構なことであるからである。
「格差」是正云々という話は、「好況」期だからいえる話である。景気が失速すれば、そういう議論自体が無意味なるのである。国民新党との提携云々という議論は、そうした景気失速を現実のものにしかねない怖さがあった。
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July 29, 2007
■ 土曜日未明、『中央公論』に載せる原稿が片付く。
「民主党に『喝』」という趣旨の原稿である。
今まで書いた原稿の中では、もっとも苦しんだ原稿である。
以前から伝えられた報道の大勢に依拠して、「自民党敗北、民主党勝利」を織り込んで原稿を執筆したけれども、この想定の通りの結果が出るかは、まだ判らないからである。
だから、「自公両党+一本釣り+α」で過半数維持という結果になると、原稿の前提が崩れるのである。
ゲラの最終チェック期限が火曜日であるから、結果を踏まえた修正が利くのは、実質、数時間しかないのである。結構、難しい仕事になったような気がする。
もっとも、この三日間で民主党優位を覆すような特段の材料は、出てこなかった。
そのまま、「寄り切り」になったのであろうか。
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July 26, 2007
■ 選挙戦も、「最後の三日間」を迎えた。
民主党の優勢を覆すようなと特段のアクシデントは起こっていない。
最近、頻繁に聞かれるようになったのは、参議院選挙は「政権選択」の選挙ではないという発言である。
「故に安倍総理は選挙の結果はどうであれ辞める必要はない」という論理である。
雪斎は、確かに、「総理は参議院選議員選挙の結果はどうであれ辞める必要はない」と思う。
そういうことをしていれば、総理は、大体、二年で交代しなければならなくなる。
それは、対外関係の上では、誠に大きな損失を意味している。
ただし、内閣支持率が低迷した状態で、次の衆議院選挙を戦うのは、自民党にとっては、かなりリスキーである。そのときに、自民党内で、どういう動きが出てくるかが注目点であろう。「次の政局」への芽は、今は静かに育まれているのであろう。
■ サッカー・アジア・カップで日本は準決勝敗退となったようである。
確かに、小泉純一郎執政期の「運気」と「熱気」には、日本は包まれていない。
■ 今夜の一枚
グスタフ・マーラー 大地の歌
ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(バリトン)
ジェームス・キング(テノール)
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
指揮 レナード・バーンスタイン
録音 1966年4月 ウィーン
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July 23, 2007
■ 参議院選挙の投票一週間前である。
メディアの関心は、政治家の「政策」を伝えるよりも、「失言」をほじくりだすことに集まったようである。
与党有力者の「失言」はネタにされやすい。野党政治家も同じ頻度で「失言」を繰り返していると推測されるけれども、ニュースにする価値がないから伝えられない。その差が選挙情勢にも反映されている。
政治家は、何故、「失言」をするのか。
それは、日本が民主主義体制の国家であるからである。
おそらく、政治家が有権者に噛んで含めるように所信を説明しようとすればするほど、「失言」のリスクは高くなる。「噛んで含めるように所信を説明する」折には、有権者の理解を助けるために、何らかの「喩え話」を使うものであるけれども、その「喩え話」が下世話なものになることが往々にある。いわゆる「高尚な議論」は、そのままでは、有権者には受け容れられないことが多いのである。
「失言」が、多くの場合、議論の本筋ではない「喩え話」の文脈で出てくるのは、そのためである。
たとえば、麻生太郎外相の「アルツハイマーでも判る」発言は、「知的能力が落ちた人々でも理解できるくらいの単純な話」の「喩え話」だったのである。柳沢伯夫厚生労働大臣の「産む機械」発言も、然りである。
だが、そういう事情を知ってか知らずか、政治家の「失言」をほじくることに血眼になる報道の仕方は、政治ジャーjナリズムの「自傷行為」ではないのか。
この反動が、かなり怖い気がする。
段々、メディアの「失言」報道にも、食傷気味になってきている雰囲気があるのである。
そういえば、言論の世界にも居たようである。他人の議論の本筋ではない部分に噛み付いて悦に入ってくる御仁たちが…。雪斎が「相手にしない」ことにしている御仁たちである。
ところで、雪斎は、此度の選挙は、「高みの見物」を決め込んだ。
今は、『中央公論』に寄せる原稿を書いている。
民主党に「喝」を入れるという趣旨の原稿である。
今までの雪斎の印象かすれば、ちょっと毛色の違う原稿になるかもしれない。
ただし、雪斎は、「永田町」に居た時も、そして今も、「自由民主党員」であったことはない。
故に、こういう原稿を書く意義も、あろうというものである。
よって、今週半ばまで、エントリーの更新も中断である。
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July 22, 2007
■ 昨日、かなり衝動的に発注したのが、次の品物である。
□ Millennium Star Atlas by Roger W. Sinnott and Michael A. C. Perryman
: 星図である。記載されているのが11等星までということなので、印刷星図としては、これ以上のない精緻なもののようである。何故、発注したのか。理由は、判らない。七月としては異様な「寒い日々」が続き、鬱陶しい曇天を眺めていると、こういう世界が恋しくなってきたということであろう。幼少の頃、雪斎は、「天文バカ」であった。その想いが時々、頭を擡げる。
■ 雪斎には、元々、「物欲」はない。ただし、「理想の時間」を演出するために必要ということとで欲しいと思っている「モノ」は、確かにある。確認のために書き留める。
① 「ベーゼンドルファー」のスピーカー
/ オーストリアのピアノ・メーカーが製作するスピーカーである。普通の音響機器メーカーではなく、楽器メーカーが造ったスピーカーというのが、興味深い。昔の王侯貴族ならば、演奏家に眼の前で弾かせるのであろうが…。これは、その世界に少しは近づいた環境を提供してくれそうである。
② 「タカハシ」の天体望遠鏡
/ 天文ファンでなければ、「タカハシ」jの名前には馴染みがないかもしれないけれども、日本の天文ファンにとっては、「タカハシ」の声望は確立しているであろう。
たとえば、こういうモノがある。中々、凄い値段である。これに、米国の「テレヴュー」社のナグラー・アイピースを組み合わせれば、凄まじい「観え味」であろうと想像する。光学機器も、日米独三ヵ国が鎬を削っている。
いうなれば、「天上の星々と地上の音楽とに包まれた生活」である。東京では、得られないものである。田舎に広い別荘でも買わないと、そもそも、こういうモノを置く場所がない。誠にハードルは高い。
しかし、それにしても、「天上の星々と地上の音楽とに包まれた生活」に憧れる雪斎が生業として扱っているのは、「政治」である。誠に人の世は思うように行かない。
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July 20, 2007
■ 『溜池通信』で紹介されていた『The Economist 』記事要旨からの抜き書きである。
久間防衛相が米国の原爆投下を是認するような発言をした。久間の発言は主流派歴史家の見解通り、原爆投下が日本の降伏を早め、ソ連の大規模占領を防いだというもの。これが日本の右派(歴史見直し派)と左派(反戦平和派)を結束させてしまった。不運にも久間の選挙区は長崎であり、自民党候補が民主党と競っている。九州は保守の金城湯池なるも、自民党の選挙マシーンは弱体化している。久間は7 月3 日に辞任した。
雪斎は、「久間発言は、教条的な『平和主義者』と観念的な『民族主義者』の醜悪な野合の光景を出現させた。誠に気色悪いものを見せられた想いがする」と書いたけれども、『The Economist 』記事要旨を前にして、「何だ。同じことを言っているやないけ」と反応する。
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July 19, 2007
■ 昨日で前期の授業は終了である。安堵する。後期の授業が始まるまでの二ヵ月半は、懸案の『朝日新書』原稿を仕上げる時間である。早々に決着を付ける必要がある。
■ 午後、朝日新聞本社に出向いて、「保守論壇」の現状についてインタヴューを受ける。
担当のF女史曰く、「保守論壇誌の勢いは、最近、落ちている」だそうである。
この数年、雪斎は、「保守論壇」の住人ではないので、そういう現状になっているとは知らなかった。
ただし、「そうであろうな…」というのが率直な反応である。
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July 18, 2007
■ 梅雨時は、誠に嫌な時節である。暑いのか寒いのかがはっきりしない時節は本当に困る。
お陰で、身体的な状況は悪い。
「何とかならぬか…」と思う。
もっとも、この時期の選挙に駆り出されずに済んだのは、幸いであったと見るべきであろう。
今日で、大学の前期授業は終了である。
暫く休めるかと期待する。
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July 15, 2007
■ 昨日は、「巴里祭」の日である。
夕刻以降、東京・広尾のフランス大使館でも祝賀レセプションが開かれ、雪斎も招かれて参会した。
折からの台風襲来に伴う悪天候にもかかわらず、大使館には多くの紳士淑女が詰め掛けていた。
レセプションの始まりは、「君が代」と「ラ・マルセイエーズ」のコルベット演奏である。
Allons enfants de la Patrie,
Le jour de gloire est arrivé!
このメロディーは、本当に耳にこびりつくものである。そういえば、映画『カサブランカ』でも流れたものである。
演奏中、大使と並んで胸に手を当てて礼を表わしていたのは、小池百合子新防衛大臣であった。
参会客の中に混じった雪斎の前に、服部幸應さんがいた。
なるほど、日本の中の「フランスに縁のある人々」が招かれているのである。
ところで、こういうレセプションの場というのは、日本の自衛官の軍装礼服姿を見ることができる機会である。
旧知のY陸将やM海将補と言葉を交わした、久しぶりであった。
フランス大使館では、渡仏の折に世話になったR・P書記官やH女史と話をする。
「来年にはフランス語で新聞記事をある程度は読めるようにしたいですな…」。
果たして、雪斎の怪気炎の通りになるであろうか。
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July 14, 2007
■ 「拉致敗戦」という記事を紹介したエントリーの翌日に書くつもりだったエントリーである。
次の報道には、誠に奇妙なものを感じさせられた。
「何故。この時期に…」と思った。
□ めぐみさん目撃の北朝鮮元工作員、覚せい剤密売容疑で逮捕
7月9日22時29分配信 読売新聞
【ソウル=中村勇一郎】韓国のソウル地方警察庁は9日、北朝鮮製とされる覚せい剤を密売したとして、ソウル在住の元北朝鮮工作員、安明進(本名アン・ミョンジン)容疑者(38)を麻薬類管理に関する法律違反などの疑いで逮捕した。
安容疑者は北朝鮮の工作員養成機関に在籍中、横田めぐみさんら日本人拉致被害者を目撃したと証言し、日本のメディアにも数多く出演していた。
調べによると、安容疑者は今年2月、ソウル市内の飲食店などで覚せい剤12グラムを密売するなどした疑い。安容疑者自身も同居の女性(33)と一緒に覚せい剤を使用していたという。警察当局は、安容疑者がソウル在住の脱北者らに覚せい剤を密売していた疑いもあるとみて、追及している。
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July 12, 2007
■ 今週に入ってから、「最悪の体調」モードに突入しているので、エントリーも書く気がしない。
よって、この三日の話題について、一言だけのコメントである。金曜、土曜は用事が入っているので、今日は静養である。
① 安明進(北朝鮮元工作員)の麻薬密売容疑による逮捕
: 実態がよく判らない。「拉致」案件のフェード・アウトを促す効果を持ちそうな一件である。
間違いなく、「こんな人物のいうことなど信じられるのか」という声は、出てくるであろう。
ましてや、本人の口から後で、「カネのために日本人の気に入ることを言った」などと言い出されたら、目も当てられまい。
② 七党党首討論会
: 二年前に、こういう席で、クール・ビズで登場した小泉総理は、本当に「変人」だったと思う。
③ イチロー、オールスターゲームにおけるランニング・ホームラン
: 「運」の強い人物には、かなわない。
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July 09, 2007
■ 『中央公論』今月号で興味深かったのが、次の記事である。
○ レオン・V・シーガル 「拉致敗戦―日本は北朝鮮問題で致命的な孤立に追い込まれる」
何やら、「マネー敗戦」、「金融敗戦」を思わせるタイトルである。
シーガルは、「米国社会科学調査評議会北東アジア安全保障プロジェクト部長」(director of the Northeast Cooperative Security Project at the Social Science Research Council in New York)という矢鱈に長い肩書きを持つ人物であるけれども、国務省勤務、『ニューヨークタイムズ』勤務といった職歴、コロンビア・プリンストンといった大学やブルッキングスでの研究歴が示すように、典型的な「米国の知識人」という風情である。
シーガルが以前に発表した原稿は、こちらのサイトで読める。中々、読んでいて楽しいものである。
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July 08, 2007
■ 今月号の『中央公論』の特集の一つは、「いまどきのお金持ち研究」というものである。
一方で、次のような記事が配信されている。
□ 日本の「富裕層」、147万人に…金融資産100万ドル超
7月7日20時10分配信 読売新聞
100万ドル(約1億2300万円)以上の金融資産を持つ日本国内の「富裕層」が、昨年1年間で5・1%増加し、147万人となったことが、米証券大手のメリルリンチなどが実施した調査でわかった。
増加率は、前年(4・7%)を上回った。富裕層は企業経営者が多いとみられ、同社は「戦後最大の景気拡大が続き、ビジネス環境が好転したことが要因ではないか」と分析している。
世界全体の富裕層は、新興国の急成長を背景に8・3%増えて950万人に達した。日本の富裕層はこのうち15・5%を占め、米国に次いで世界2位となっている。
「ミリオネア」(富裕層)は、日本では、100人に1人という計算である。これは、意外と多いというべきであろう。だが、そもそも、「ミリオネア」は、どこにいるのであろうか。「永田町」には、いるようでいない。
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July 07, 2007
■ 雰囲気は、少しずつ変わりつつあるといったところであろうか。
□ 1964年以前から年金記録ミス=安倍首相に不作為なし-政府答弁書
7月6日21時1分配信 時事通信
政府は6日、1964年9月以前から年金記録ミスがあったとする答弁書を閣議決定した。厚生年金の被保険者台帳に関する当時の社会保険庁年金保険部業務課長の通知に、「いぜんとして確認誤りによる記録事故が多数発見されており」との記載があるためとしている。また、安倍晋三首相による記録漏れ問題への対応は、「不作為等の問題もない」とした。
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July 06, 2007
■ 「永田町」は、選挙モード突入である。雪斎は、此度は、「高見の見物」を決め込ませてもらう。
世は、安倍内閣の現状を橋本内閣末期の情勢と重ね合わせて語っているけれども、雪斎は、「竹下・宇野」内閣期の情勢と比べていたほうが興味深い見方ができるような気がする。要するに、「鍵」となるのは、「安倍でなければ困る」という想いが有権者の中に、どれだけあるかということであろう。
今夏、1ユーロ・165円台という異常な円安が進展しているのに、海外旅行熱が高まっている現況からすると、安倍執政に「ありがたみ」を感じる雰囲気が薄いのは否めない。
好況期の選挙は、政権の「粗」が見えやすい選挙になる。1989年の選挙も、そうであった。小沢一郎氏は、「退路」断ちの演出を示して見せた。これから、与野党入り乱れて、どのような演出が示されるか。此度は、「傍観者」として観察する。
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July 04, 2007
■ 日本における冷戦研究の古典『冷戦の起源』(永井陽之助著、中央公論社)を再読する。このシリーズには、細谷千博、中嶋峰雄、入江昭、本間長世、五百旗頭真といった先生方の著作が並んでいた。
何故、再読しようとしたかといえば、「何故、ハリー・トルーマンが原爆投下を決断したか」ということの考察が記されていたと記憶したからである。久間章生大臣は、何を念頭においていたのかと思ったのである。
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July 03, 2007
■ 五月中旬にフランスを訪問中にピエール・ガロワ将軍と面談した折、将軍が雪斎に次のように問い掛けて来た。「犠牲者の数からすれば、東京空襲のほうが、広島・長崎jよりも被害は多いはずだ。それなのに、何故、日本人は核を特別なものと認識するのか」。一瞬、「ぎくっ」としたものである。
雪斎が言論家として最初期の題材としていたのは、「唯一の被爆国」感情によりかかって「核」を語る姿勢への批判であった。もし、「核の惨禍」を再現させないという意志が本物であるならば、日本こそが、近年の「核の拡散」を防止するための知恵を持っていてしかるべきである。実際には、そのような知恵が過去において大々的に蓄積された形跡はない。だから、北朝鮮核を巡る「六ヵ国協議」の議論を主導できない。過去半世紀、日本は、「反核」の念仏を唱えていたのか。
そこに伝ええられたのが、久間章生防衛大臣の「核」発言である。もう「永田町」の外にいる身分になったのだから、あえていわせてもらおう。
「この発言の何が問題なのか…」。
もっとも、雪斎がワシントンポスト意見広告を批判した論理からすると、これは、政治家としての発言としては不用意な発言である。政治の世界では、「事実が、どうであるか」ということは然程、重要ではない。重要なのは、「どのように受け止められるか」である。安倍晋三内閣の失速傾向が顕著な情勢下では、この発言それ自体は、政権批判の材料として使われる。それが「現実」なのである。「事実がどうであるか」は、アカデミズムの世界の地道な検証の対象である。それは、政治活動家を含め政治の世界の住人が請け負うべきものではないのである。
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July 01, 2007
■ 巷では、ボーナスが支給された頃である。雪斎は、株式配当が入ったことのほうが率直に嬉しい。この時期に何を買うかは色々な議論がある。雪斎には、元々、「物欲」がないので、クルマだ時計だという方向には関心が向かない。前に、「べーゼンドルファーのスピーカーでベートーヴェンのソナタを聴きたい」と書いたけれども、そもそも置き場所がない。
それでも、最近は、下のようなものを買った。だから、「モノ」語りをしよう。
① SILVER GLOBE 地球儀
/ 「卓上地球儀」である。これは、小ぶりなものであるけれども、情報量がかなりある。日本だと、稚内、旭川。札幌。青森、秋田、盛岡、仙台、東京、金沢、名古屋、大阪、京都、福岡、長崎、鹿児島、那覇、の都市名が帰されている。日本海も、ちゃんと「Sea of Japan」と記されている。
外観はメタリック仕様であるから、置物としても、いいかもしれない。
地球儀を見ると、日本列島から小笠原諸島、琉球諸島、南鳥島に至る海域は、インド亜大陸がすっぽり入る広大な領域である。日本は、「小国」ではないのである。
② 低反発冷却ジェルパッド 朝までクール シングルサイズ
/ NHK朝5時台のニュースで紹介されていたものである。寝苦しい夜というのは、自分の体温で温かくなった敷布団が矢鱈に気持ち悪く感じるものである。クーラーが苦手な雪斎は、例年、夏の盛りには扇風機を点けっ放しにして、寝ていたけれども、扇風機の風というのも、長く当たっていると身体が痛くなることに気付いた。
この「冷却ジェル・パッド」は、かなりの「いいモノ」である。お陰で真夏でも熟睡できそうである。
ただし、少し冷えすぎるかもしれない。
③ ゼンハイザー ダイナミックオープンエアー型 HD580 PRECISION
/ 何時も使っている「ULTRASONE pro2500」に代えて、もう一つのヘッドフォンということで購入した。
そこで、次のものを聴いた。
● ベートーヴェン:交響曲全集
ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮
ベルリン・フィルハーモニー
1961&62年、ベルリン、イエス・キリスト教会
カラヤンの第一回目の「交響曲全集」ををSACDに収録したものである。カラヤンを長らく敬遠してきたけれども、これは、割合によろしいものではないかと思う。
ということで…。
久間大臣が何やら発言したみたいである。「問題発言」とは思えないが…。
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