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June 10, 2007

「正統」を継ぐ才能

■ 最近、かなり集中的に聴き出したのが、ゲルハルト・オピッツの演奏である。手始めは、次の二つのアルバムであった。
 □ 「ベートーヴェン ピアノ協奏曲全集}
・ピアノ協奏曲第1番ハ長調 op.15
・ピアノ協奏曲第2番変ロ長調 op.19
・ピアノ協奏曲第3番ハ短調 op.37
・ピアノ協奏曲第4番ト長調 op.58
・ピアノ協奏曲第5番変ホ長調 op.73「皇帝」
・ピアノ協奏曲ニ長調 op.61(作曲者によるヴァイオリン協奏曲からの編曲版)
 ゲルハルト・オピッツ(p)
 ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団
 マレク・ヤノフスキ(指揮)

 □ ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ全集VOL.1
・ピアノ・ソナタ第5番ハ短調
・ピアノ・ソナタ第6番ヘ長調
・ピアノ・ソナタ第7番ニ長調
・ピアノ・ソナタ第8番ハ短調「悲愴」
ゲルハルト・オピッツ(P) 

 オピッツというピアニストは、「師ヴィルヘルム・ケンプが後継者として認め、ドイツ・ピアニズムの本流を受け継ぐ」と説明されている。ドイツのピアニストといえば、ウィルヘルム・バックハウスとウィルヘルム・ケンプが有名であるし、この二人の演奏による「ベートーヴェン ピアノ・ソナタ全集」は、竜虎相打つという趣きを持つ「スタンダード」であろう。ただし、この二人の次の世代は、どうなっていたのであろうかと思っていた。オピッツが「正統を継ぐ才能」であると近年になって耳にし、ようやく機会が巡ってきたのである。
 このオピッツの演奏は、率直に心地よい。有名な「ソナタ 悲愴」は、結構、気に入った。
 因みに、オピッツには、下のようなアルバムもある。
 □ ブラームス:ピアノ独奏作品全集」
・ピアノ・ソナタ第1番ハ長調 op.1
・ピアノ・ソナタ第2番嬰へ短調 op.2
・ピアノ・ソナタ第3番ヘ短調 op.5
・4つの小品 op.119
  その他

 これもまた、綺麗な演奏である。ブラームスが「ロマン派」の作曲家であったことは、ピアノ・ソロの作品に触れていたほうが、よく伝わってくるような気がする。ブラームスのピアノ・ソロの作品というのは、人気がないようであるけれども、、何故なのであろうか。
 ここまで来ると、ベーゼンドルファー社製のスピーカーで、オピッツの演奏を聴いてみたい気がする。しかし、これは、えらく値が張るものであるし、大体、都会の賃貸マンションには置けない。雪斎は、「物欲」の薄い人間であるけれども、これは聴いてみたいと思う。「どこかの学校にベーゼンドルファーのスピーカーを寄付する代りに、授業で使わない空いた時間に音楽室を使わせてもらうということができないものであろうか…」と都合の良いことを考えてみる。

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Comments

>スピーカーを寄付する代りに、授業で使わない空いた時間に音楽室を使わせてもらうということができないものであろうか…

これは良い寄付なんじゃないでしょうか、一人でと言うのはさすがに気が引けるのであれば、休日や夕刻に地域の皆さんと聴く、「クラシックの集い」を定期的に開くよう学校側と交渉すると、地域貢献にもなるでしょうし。
寄贈者ですから、選曲に一枚かむぐらいは決してずうずうしいなんて事はないと思います。
逆に意外な愛好者が、面白い選曲をしてくれたりと言うのも期待できると思いますし。

Posted by: horten | June 10, 2007 at 01:33 PM

今朝、日曜美術館に西澤先生が出演なさっていました。
西澤先生はモネにかなり心酔されていらっしゃるようでした。
「学者さんが芸術に造詣が深くてあられる」ことは何と素晴らしいの!と感じました。
クラシック音楽に、はまっていらっしゃる雪斎先生も素敵です。
ところで、普通の学校の音楽室の音響設備って如何なものなんでしょうかしらねぇ。

Posted by: さなえ | June 10, 2007 at 01:53 PM

・horten殿
だとすると、小学校・中学校でしょうね。
子供の頃から「「上質」を聴かせるというのは、よい教育かもしれません。
・さなえ殿
恐縮です。クラシック趣味は、三十年の歴史があります。

Posted by: 雪斎 | June 10, 2007 at 04:00 PM

小学生の頃の音楽教師がオーディオに凝っていて、結構良いスピーカーでオーケストラ曲を流してくれたのを思い出しました。担任を無視して「4時間目は?道徳?そんなものどうでもいいから聞いて帰れ」と児童を音楽室から帰さず勝手に2時間授業にするとかやってましたが、今となっては古き佳き時代の感もあります。内容も今ではなかなか出来ないちゃんとした「教育」であったように思います。

ベーゼンドルファーを挙げられるとは雪斎殿らしいですね。一般的にはB&Wなどが普通に優秀でいいのですが、個人的にはへそまがりなせいもあり少し面白くないなと思います。クラシック好きなのに不思議と欧州のスピーカーがあまり好きではありません。

米国メーカーにはたまにとんでもないのが出てきます。当然買えないのですが、絶頂期のinfinityなどは良いものを出しており憧れでした。今気に入っているのはTHIELですね。精密系なので雪斎殿の好みには合わないかもしれませんが、機会ありましたらぜひ耳にしてみて下さい。
http://www.axiss.co.jp/fthiel.html

Posted by: カワセミ | June 12, 2007 at 01:52 AM

ベートーヴェンのニ長調のコンチェルトのピアノ版CDがあったのは、初めて知りました。迂闊。さっそく購入せねば。情報感謝します。

Posted by: M.N.生 | June 13, 2007 at 10:09 AM

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