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June 06, 2007

ブラームスはお好き?

■ 雪斎が割合、頻繁に聴くのが、 ヨハネス・ブラームスの「交響曲第1番ハ短調作品68」である。
 ブラームスは、ベートーヴェンの九つの交響曲を意識した故に、自作の交響曲の発表に慎重な構えを崩さず、最初の交響曲は、着想から完成までに二十一年の歳月を要した。交響曲第一番は、交響詩のような新たな作曲形式が登場する時勢の中で、ベートーヴェン以来の交響曲の系譜の正統を歩んだ作品として世に受け容れられ、「ベートーヴェンの第10交響曲」と呼ばれた。ブラームスは、そうした姿勢の故に、「保守派」と呼ばれた。
 どの世界でも、偉大な先達がいれば、それを意識するのは、当然である。ブラームスは、ベートーヴェンの系譜に連なりたいと願った。その気分は、雪斎には、非常によく理解できる。雪斎も、日本では、吉野作造や清沢洌の系譜に連なりたいと思っているし、海外ではレイモン・アロンやジョージ・ケナンといった知識人の影響の下にある。そうした自分の「位置」を自覚することが、知識人として道を踏み外さないための作法であろうと思う。
 「ブラ1」は、下の七種の演奏が雪斎の「お気に入り」である。
① オイゲン・ヨッフム/ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団
② クルト・ザンデルリンク/シュターツカペレ・ドレスデン
③ ギュンター・ヴァント/北ドイツ放送交響楽団
④ リッカルド・シャイ-/ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団
⑤ エドゥアルト・ファン・べイヌム/ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団
⑥ カール・ベーム/ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
⑦ ルドルフ・ケンペ/ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団
 只今、聴いているのは、②であるけれども、聴く頻度からすれば、③、④、⑤が多い。やはり、「コンセルトへボウ」の音が好きだということであろうか。それにしても、雪斎も、自らの「ブラ1」を書いてみたいと思う。精進しなければならない。

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Comments

好きです。
ロマンの激情を独り胸にしまい込み、秩序と調和を築くことに自分の人生を捧げる…。男らしい男です、ブラームスは。
雪斎先生はベートーベンもよくお聴きになるようですが、どちらがお好きですか? ロマン派はいかがですか?

Posted by: うめもと | June 06, 2007 at 11:22 AM

 私もブラ1は好きです。ちょうど「のだめ」のアニメ版で演奏シーンが放映されたばかりですね。
 レコード時代は、父が大切にしていたカラヤンベルリンフィル盤で聴いてました・・が、5年ほど前でしょうか・・不覚にもその黒い円盤は、長男の「フリスビー」となってしまいました。
 隣にしまいこんであった「黒猫のタンゴ」が無事だったのは、救いでしたが、その事件の真相を父に知らせてはおりません。
 ちなみに長男がハイハイしている頃、ブラームスの子守唄をBGMのひとつとしておりました。

 ブラ1ですが、ショルティ、シカゴの演奏が好きです。邪道でしょうか??
 

Posted by: SAKAKI | June 06, 2007 at 05:52 PM

世評高いミュンシュ/パリ管やフルトヴェングラーを挙げられていませんね。それも7種類のリストを見れば分かるような気がします。自制がこの曲の格調を高めるとか、そういう事でしょうか。

私はというと、ブラームスでは第4を贔屓にしています。第四楽章では、なぜか行ったこともないケルン大聖堂を連想します。そしてこの曲の名演の一つであるクライバー盤の評価として、擬古主義者としての側面を強調している節がある、というのがありますが、それは少なからず本質を突いているかもしれません。一般に思われているより、ブラームスの音楽は前期ロマン派のそれに近いかもしれないと感じます。

Posted by: カワセミ | June 07, 2007 at 01:27 AM

・うめもと殿
ベートーヴェンは拙者には「別挌」なのですよ。「交響曲全集」だけで、持っているのは、もう二十種は越えていると思います。最近、カラヤンの最初期のものがSACDで出たので、聴くことを検討しているところです。リッカルド・シャイーのものが出たら、即、買いだなと思っています。
・榊殿
ははは。「のだめ」は、実は拙者も好きなのですよ。実写版の上野樹里は結構、はまり役であったかも…。シュトレーゼマンが何故、竹中直人なのかと思いました。
ショルティ・シカゴは、ワーグナーを聴くときだけお世話になっています。
・カワセミ殿
確かに、ミュンシュ・パリ管、フルトヴェングラーは高名なのですが、拙者には、ちょっとなあという気がします。
カルロス・クライバーで「田園」を聴いたのですが、あれには、椅子から転げました。

Posted by: 雪斎 | June 07, 2007 at 02:55 AM

フランス語バージョンの
she
は、
いかがでしょうか・・・。
http://www.cyberoz.net/city/kessoku/dounano/charles/tous.mp3

Posted by: nao | June 09, 2007 at 10:52 PM

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