« パリ到着 | Main | パリの風景 »

May 11, 2007

ピエール・ガロワ将軍

■ パリ日程二日分が終了である。
 とりあえず、次のことを書きとめておく。
 ① 「サルコジが日本を軽視するということはない」。 フランス外務省担当官によれば、シラクが「知日家」と呼ばれたのは、彼の文化的な趣味に拠るところが大きけれども、サルコジは、経済、科学技術における日本の側面に強い関心を抱いているとのことである。「日本には、サルコジの最も熱心な支持者になりそうな男がいる。それは多分、私だ」。雪斎のフランスでの怪気炎である。ド・ゴール継承者の資格が「自律への意志」の強調であるならば、雪斎は、その資格を完全に有しているはずである。

 ② 「日本が周囲を核保有国に取り囲まれている以上、日本が核武装に踏み切るのは当然である。そうしないことが不安定要因になるかもしれない。…核エネルギーの利用は、自立の条件である。日本は、石油にこだわったばかりに、米国と戦争をはじめたのではなかったか。…核の拡散は、重大な問題である。テロリストの手に渡るのが懸念される」。ド・ゴール時代のフランス核武装を理論付けたピエール・ガロワ将軍の言葉である。この伝説的な人物に会えるとは思わなかった。御年九十は越えているであろう。「日本では核に関するアレルギーは、特に若手の世代では、もうありません。核利害得失を冷静に考えることはできるようになってきています。ただし、まだそれが得だとは思いませんが・・・」。雪斎は、このように応じておいた。雪斎は、「左」の「唯一の被爆国」感情と「右」の「日本よ国家たれ、-核の選択」感情の双方を批判してきた。戦略は、どのような場合でも、「感情」ではなく、「利害得失」で議論すべきものである、第二次世界大戦後の「偉大な戦略家」の印象は、そうした想いを新たにしてくれた。「戦略は、自律への意志に常に裏付けられている」。これがガロワ将軍との会談における結論である。

 続く。

|

« パリ到着 | Main | パリの風景 »

「学者生活」カテゴリの記事

Comments

自分のブログでも取り上げましたが、フランスでこういう話をしてみるのも面白いかもしれませんね。w

http://business.nikkeibp.co.jp/article/person/20070201/118228/
http://business.nikkeibp.co.jp/article/person/20070202/118287/

Posted by: Baatarism | May 11, 2007 at 12:58 PM

核武装を考える上で一番最初に必要なのは
運用思想の確立であると愚考します。
泥縄式にプラットフォームの整備や核武装を行っても
意味がないのではないかと。
ただ、持たないのが危険であるなら、持ちすぎるもの
また危険であると考えるのが道理である、と私自身は
愚考します。

Posted by: TOR | May 13, 2007 at 05:46 PM

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



TrackBack

TrackBack URL for this entry:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/71618/15030845

Listed below are links to weblogs that reference ピエール・ガロワ将軍:

« パリ到着 | Main | パリの風景 »