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May 15, 2007

確信を得た日

■ 昼、シテ島のサン・シャペル寺院とノートル・ダム寺院を訪れる。
 昔、高校の教科書で森有正の「遥かなノートルダム」を読んだ記憶が蘇った。
 清冽な空間である。とても観光地だとは思えない雰囲気である。

■ 昼食に招かれた。
  よりによって、誘惑に勝てず、「ポマティア」(ブルゴーニュ・エスカルゴ)を食した。
  六匹分で9ユーロである。旨かった。

■ 午後、ドミニク・シュナッパー教授と懇談した。
 フランスの女流社会学者にして、レイモン・アロンの息女である。
 レイモン・アロンの思想の「核」にあるものについて議論した。
 教授によれば、アロンの思想の「核」は、「現実に立脚した柔軟なリベラリズム」だそうである。それは、紛れもなく、雪斎の標榜するものである。そして、教授は、それを「物事をひとつのことに還元させない」精神と呼んだ。御意という他ない。
 アロンは、「右」の思想家と言われた。だから、1960年代の学生運動華やかなりし頃には、「われわれは、アロンとともに正しいことよりも、サルトルとともに誤っているほうを選ぶ」と左派学生に嘲られた。ただし、教授によれば、「アロンとっては右か左かという議論はどうでもよかった」とのことである。「共産主義を批判したから、右といゎれただけのことだ」との由である。
 教授の説明に一々、納得した。
 「私も、アロンの教えを直接に請わなかったが、何代か後のアロンの弟子だ」と教授に伝えておいた。自分の知識人のスタンスに確信が得られた。

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