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April 18, 2007

不愉快な二題

■ 昨日のニュースは、米国での銃乱射事件がトップ項目で伝えられる。容疑者が韓国人留学生であったと特定されたそうである。米国史でも、最悪の部類に属する事件であるらしい。
 韓国ドラマ・フリークである雪斎の母親によれば、「登場人物は、韓国国内で辛いことがあると、逃げるようにして米国に留学名目で旅立つ」というパターンが矢鱈に多いそうである。凶行に及んだ韓国人留学生には、どのような「志」があったというのであろうか。
 この事件が米韓関係に与える影響は、どのようなものか。韓国メディアは、そのことを憂慮しているようである。日本に先んじて米国とのFTA合意に達したことを「快挙」とした論調が目立った故に、この事件は、そうした高揚感に冷水を浴びせるものであるのは、間違いないと認識されているのであろう。米国国民が、「一個人の凶行」を「だから韓国人は…」という議論に転化させないとは思うけれども、それにしても、米国国民の「感情」どのように変化するかはわからない。
 「他国に赴くときは、『客』として赴くのであるから、『客』に相応しい振る舞いをしなければならない」。外国が身近になればなるほど、こうした感性は大事なものになるであろう。

■ 昨日夜、帰宅したら伊藤・長崎市長狙撃の報を聞いた。本日未明、市長は息を引き取ったそうである。誠に残念な結果になったと思う。近代以降、政治家の「暗殺」の事例は、枚挙に暇がない。
 大村益次郎、大久保利通、森有礼、伊藤博文、原敬、犬養毅、濱口雄幸、高橋是清、井上準之助、浅沼稲次郎…。政治家は、本当に「命がけの仕事」だと思う。今の日本人は、そうした「命掛けの仕事」をきちんとと評価しているであろうか。
 しかし、それにしても、伊藤市長暗殺の容疑者が山口組関係者であったというのは、ちょっとした驚きである。日本の「極道の世界」には、こういう「政治テロ」に手を染めないという不文律があったと思うのであるけれども…。日本の「極道の世界」は、変質し始めているのであろうか。それとも、高倉健さんの「任侠ワールド」を観て育った雪斎の感覚が古いのか。

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Comments

ご無沙汰しております。
NHK等で既報のとおりですが、今回の長崎市長の射殺事件は、政治テロというよりは、行政対象暴力であるとみなすのが相当ではないかと。
本件に関して、与野党の政治家が「言論の自由の侵害」と非難するのは、(語弊を承知で言いますが)少々的外れな気がします。
反社会的集団が、自分の要求が容れられなかった際に、自治体トップや幹部を襲撃したり、時には殺害したりといったケースは過去にもありました。
今回の事件から得られる教訓は、言論の自由の尊さではなく、自治体職員の身をどう守るか、公共サービスに対する暴力団などの介入を如何に防ぐか、ではないかと思います。
今のところ、政治家の口から、そうしたことを念頭に置いた発言がないことを残念に思いますし、単なる「言論の自由を守れ」の域に収まっていては、同様のケースは今後も起こるでしょう。
各メディアの責任も小さくはありませんが。今回、コメントを求める相手は、加藤紘一氏ではないと思います。

Posted by: talleyrand | April 18, 2007 at 11:24 PM

>talleyrandさん
そういう意味では、かつて産廃問題に絡んで殺されかけた岐阜県御嵩町の柳川喜郎町長が、コメントを求める相手としてはふさわしいのかもしれませんね。

この記事によれば、柳川町長は今回の町長選には不出馬で、勇退されるそうです。今は後継候補の支援をしているようなので、TVには出にくいのかもしれませんが、町長選が終わったらコメントを出して欲しいですね。
http://www.chunichi.co.jp/ee/feature/chihosen07/070411T1133001.html

Posted by: Baatarism | April 19, 2007 at 10:27 AM

やはり言論や思想などではなく、最近で言えば糸川事件のようなものなのでしょうね。メディアがやたら政治目的を絡めたがるのは、2ちゃんねるでの在日疑惑煽りのようにしか思えません。

Posted by: TIG | April 19, 2007 at 11:54 AM

選挙活動中の現職候補者が射殺されたことの重みは確かにありますが、政治家に対する暴力を、十把一絡げに「言論テロ」「政治テロ」として扱うのは思考の停止に他なりません。
被疑者の動機を明らかにすること、その上で、同種の犯罪の防止策をきちんと講ずること、それを考えなければ、政治家もメディアも、自身の存在意義を示し得ませんね。
とまれ、亡くなられた伊藤・長崎市長のご冥福をお祈りします。

Posted by: talleyrand | April 19, 2007 at 05:11 PM

>他国に赴くときは、『客』として赴くのであるから、
>『客』に相応しい振る舞いをしなければならない。
>外国が身近になればなるほど、こうした感性は
>大事なものになるであろう。

まったく同感です。
「同じ人間じゃないか」と客と主人の差すら差別と批判する向きがありますが、ルーシー・ブラックマンさんの事件にせよアメリカや英国や欧米でも自国民が殺害されれば大騒ぎで、この点で何の違いがありましょう。どんな時代でも区別そのものは存在するもので、客は主人を尊び、主人は客をもてなす。当然のことではないでしょうか

どこへでも行く自由がある事はどこからでも見られているという事であり、戦地へ赴く駐留兵と同じ事。戦地でもし兵が犯罪を犯せば、その地域の住民の反発を買い、同じ兵士たちの生命を危険にさらす事になりかねない。兵士でなければというのは甘えに他なりません。

愛国心は何も戦うだの大げさな事でなく、日本の国益を考え、日々どう振舞うかにまずあるはずなのに、その当然の事が意外に忘れられているように感じられます。

Posted by: ペルゼウス | April 19, 2007 at 11:05 PM

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