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April 24, 2007

「北」の三題

■ 来年の主要国首脳会議首脳会合は、北海道洞爺湖町で開催されることが決まった。「リゾート地開催」という近年の潮流に乗った結果である。
 安倍晋三総理が決めたことらしいけれども、雪斎は、この決定を大いに歓迎する。
 因みに、北海道大学関係者だと必ずお世話になっているのが、「大滝セミナーハウス」である。それは、洞爺湖に隣接している。北海道は、冬場の厳しささえ凌げれば、六月、七月は、本当に「いい時節」であるけれども、大学に入りたての頃に、こういうセミナーハウスで時間を過ごせば、物事の見方は確かに変わる。
 「リゾート」というのは、人間の精神活動には、大事な環境であろう。特に、究極の精神活動である「政治」においておや…。

■ ボリス・エリツィンが世を去った。雪斎が北大学生の頃、この政治家は、モスクワ市長であった。ミハイル・ゴルバチョフの時代には、「急進改革派」として名を上げた人物である。エリツィンは、その後、「ソヴィエト連邦崩壊」と「新生ロシアの出発」というロシア史上の重大局面に立ち会った。
 日本では、エリツィンよりもゴルバチョフの方に人気が集まっているはずである。ただし、雪斎は、エリツィンの政治指導の意味は後世、きちんと評価されるのであろうと思っている。「古いもの」を清算しながら、「新しいもjの」を作るというのは、実際には難しい。そうしたエリツィン時代の苦闘を経て、ロシアは、今や「BRICs」の一角を占める存在と目されるようになった。
 日本にとって惜しかったのは、このエリツィン時代に北方領土案件を落着させたかったということである。だが、エリツィン時代は、日本でも「失われた十年」の最中であった。物事の巡り合わせは、かくも難しい。

■ 今朝の一枚
  ● 「シベリウス 交響曲全集」
    交響曲第7番ハ長調 op.105(2003年8月)
    ネーメ・ヤルヴィ/エーテポリ交響楽団

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Comments

エリティンさんが亡くなりましたが、日本の反応は、暖かくないですね.何か、過去の人というようで.この件に関しては、「溜池通信」のかんべえさんのコメント(4月24日号)が、実に見事に評価されています.それに付け加えることはあまり無いんですが、彼が旧ソ連の核の拡散を、なんとか防いだということは、もっともっと評価されて良いと思うんです.もし、ソ連の核が、拡散してしまっていたらと思うとね・・・・・.
ゴルバチョフより(結果的ではあるにせよ)ずっとずっと歴史に残るべき政治家なんですがね.

Posted by: M.N.生 | April 27, 2007 at 09:02 PM

M.N生殿
久しぶりのリプライになりますけれども、貴殿の御説は、その通りだと思います。旧ソ連の核が、ウクライナ、ベラルーシ、カザフスタンに残る可能性もあったのですから、それをロシアの一元管理に持ち込んだのは、エリツィンの功績でしょう。
日本は、「唯一の被爆国」を強調する割には、こjの辺りが鈍感なのですな。

Posted by: 雪斎 | April 28, 2007 at 12:51 AM

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