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April 13, 2007

春の四題

■ 昨日午前、レッドソックス―マリナーズの試合を観戦する。マツザカはイチローを気にし過ぎて、気を抜いた所を痛打された。そうした風情の漂う試合展開であった。
 そういえば、マツザカが投げているとバック・ネット下方の日本語の文字が矢鱈に目に付く。「ようこそ、フェンウェイパークへ」。メジャー最古のスタジアムに銘打たれ平仮名と片仮名の文字である。
 かくして、日米関係の進化は進む。泉下の新渡戸稲造や清沢洌が、こうした光景を眼にしたら、さぞかし泣いて喜んだであろうと想像する。日本の大相撲の世界でも、モンゴル勢が席巻ているけれども、誰もモンゴルという国に反感を抱いていないであろう。日本人といえば、「JAPS」と表記された時代から、「ようこそ、フェンウェイパークへ」のメッセージが掲げられる時代に移った。日米関係百五十年の歩みは、「伊達」ではない。

■ 温家宝中国国務院総理が訪日中である。外国要人の国会演説などは、もはや特別な事例ではない。
 中国に期待することは、「拙者がひと財産を築くまでは、経済を失速させるなよな…」ということでしかない(苦笑)。上海万博の頃までは、儲けさせてもらいましょう。
 そういえば、日本産の「なまこ」、「あわび」、「ふかひれ」が中国の富裕層の間では、高級食材として垂涎の的だそうである。

■ 「ようやく通ったか…」と思う。
 

□ 国民投票法案、憲法特委で可決=自公賛成、野党は抗議-13日に衆院通過
                  4月12日23時1分配信 時事通信
 衆院憲法調査特別委員会は12日夕、憲法改正の手続きを定める国民投票法案について、与党と民主党の両修正案の採決を行い、与党案を自民、公明両党の賛成多数で可決した。与党案は13日の衆院本会議で可決、参院へ送付される運びだ。与党は、安倍晋三首相が目標とする5月3日の憲法記念日までの成立を目指している。
 同委員会は12日午後、両案の質疑を続行。質疑には野党も出席したが、国民新党は「採決前提の審議には応じられない」として途中で退席。民主党などの議員が、質疑終局を宣言した中山太郎委員長に詰め寄って抗議するなど混乱する中、民主党案が否決され、与党案が可決された。
 与党と民主党は採決ぎりぎりまで、共同修正の可能性を模索したが、不調に終わった。自民党の保岡興治与党筆頭理事は可決後、「小沢一郎民主党代表の考え方に沿って一字一句直せないというのでは、どうしようもない」と民主党を批判。採決に先立ち、首相は首相官邸で「相当長く深い議論をしてきた。いよいよ採決する時が来た」と述べ、採決は当然との考えを示した。
 法案が予定通り衆院を通過すれば、与党は16日の参院本会議で与党案の趣旨説明と質疑を行い、17日に参院憲法調査特別委員会で実質審議に入りたい考えだ。大型連休前の今月27日の成立を目標にしている。
 
 小沢一郎民主党代表が駄々をこねた故の「強行」採決である。この法案は、元々、自公両党と民主党の共同作業で成立するはずのものであったけれども、小沢代表が「与野党対決」を演出するために法案審議を利用した結果、落着が延び延びになtっていたのである。そもそも、憲法改正という案件は、全国民的な「合意jの基盤」を作るものであるから、与野党対立の渦の中に投げ込むべきものではない。故に、与党は、法案審議に際して必要以上の配慮をしていたと思うけれども、小沢氏には、そうした配慮の意味が理解できていなかったようである。
 小沢一郎氏が提唱した「普通の国」への歩みにブレーキを掛けているのが、他ならぬ小沢氏自身であるという事実を確認したのは、誠に情けない想いである。「普通の国」への歩みが、特に小泉純一郎前総理の時代に劇的に進められた結果、「政策ヴィジョン」に関する限りは、小沢氏は、政治家としての存在意義を失っているのである。「自民党の対立を演出することによって、何かをやっているように錯覚している」というのが、小沢氏の姿である。
 小沢氏は、田中角栄の弟子として政治家としての経歴を始動させた。だが、小沢氏は、人間的な魅力という点においては、田中には遼に及ばない政治家であった。小沢氏は、田中の「劣化コピー」でしかなかったのである。しかし、その「劣化コピー」ですら、既に耐用年数は過ぎているのではないであろうか。

■ 今朝の一枚
  ラフマニノフ ピアノ協奏曲第2番ハ短調 Op.18
    ヴラディーミル)・アシュケナージ 
    アンドレ・プレヴィン/ロンドン交響楽団

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Comments

もし小沢氏が自民党を出ていなければ、90年代後半には首相となって、「普通の国」への歩みを進めていたのでしょう。ただ、彼の増税指向を考えれば、消費税増税を焦って景気を落ち込ませてしまい、それが原因で退陣に追い込まれたのかもしれませんが。
小沢氏が自民党を出たために、良い面でも悪い面でも橋本氏が小沢氏の代役となったのかもしれませんね。

Posted by: Baatarism | April 13, 2007 at 10:13 AM

今回のエントリーは辛辣ですね~。
雪斎先生の真骨頂でしょうか?

安倍政権以上に「普通の国の普通の政党」に近づける覚悟をもたないのであれば、民主党は政権批判の大きさを計るバロメーターとしての役割を脱することはないように思います。
むしろ、小沢党首、というよりも民主党首脳部(ないしは長老たち)への国民の失望の大きさ(嫌気感)は、バロメーターとしての役割を果たすことすら妨害しているように思えます。

Posted by: 妖怪 | April 14, 2007 at 02:24 PM

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