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January 09, 2007

東アジア二題

■ 早くも、国際情勢は動き出している。安倍晋三総理は「旧欧州」、麻生太郎外務大臣は新欧州」訪問に出発である。東アジアにも、ダイナミズムが生じはじめている。

□ 胡国家主席、来日の意向表明…太田公明代表と会談
               1月8日21時39分配信 読売新聞
 【北京=中山詳三】公明党の太田代表は8日、北京市内の人民大会堂で中国の胡錦濤国家主席と約45分間、会談した。
 太田氏は安倍首相の親書を手渡し、「首相も(中国との)関係改善に強い意向を持ち、胡主席の早期来日を望んでいる。早い時期に、例えば6月ごろに来てもらえるとうれしく思う」と述べた。胡主席は「中日関係は最も重要な二国間関係として意識してきた。喜んで招請を受け、双方にとって都合が良い時期に訪日することに賛成する」と前向きに検討する意向を示した。
 太田氏は、北朝鮮の核問題をめぐる6か国協議について、「拉致問題は日本にとって重要であり、6か国協議の俎上(そじょう)に乗せるよう中国のサポートをお願いしたい」と要請した。

 なるほど、「六月」というのは、よいタイミングである。この時期の胡錦濤訪日が実現し、「日中新時代」が演出できれば、翌月の参議院選挙を見据えた政権浮揚の仕掛けにはなる。;
 もうひとつ、苦笑してしまった記事がある。

□ <韓国>大統領が「平和の海」提案 日本海呼称で安倍首相に                       1月8日21時4分配信 毎日新聞  【ソウル中島哲夫】韓国の盧武鉉(ノムヒョン)大統領が昨年11月、ハノイでの日韓首脳会談で安倍晋三首相に対し、日本海を「平和の海」と呼んではどうかと提案していたことが8日、明らかになった。韓国が主張してきた東海(トンヘ)への改称要求を放棄するのか、無責任な「即席提案」だ、などと疑問や批判の声が韓国メディアに噴出しているが、公式には「なかった発言」という結論になりそうだ。  発言の事実は同日朝、韓国紙が報じ、青瓦台(大統領官邸)が追認した。日韓外交筋によると、盧大統領は安倍首相に、日韓関係を考慮して「日本海」や「東海」ではなく「平和の海」といった呼び方はどうかと提案。首相が「検討しない」と答えると大統領は「正式な提案ではない」と述べ、議事録には残さなかったという。
 盧武鉉提案それ自体は、検討する意味もない。こういう提案をしてくると、「いままで、東海、東海と唱えてきたのは、なんだったのか」という話になる。  ただし、盧武鉉麾下の韓国政府の方から、「日韓関係を考慮して…」という姿勢が出てくると、奇妙な新鮮さを覚える。雪斎は、「盧武鉉にも、反日疲れが出てきたかな…」と推測する。大体、政治の世界であれ言論の世界であれ、「反」の姿勢で物事を語っているものに、「上質」なものはない。盧武鉉は、そのことに気付いたのかもしれないけれども、そうであれば気付くのか遅かったと観るべきであろう。

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Comments

いよいよ今週から本格始動ですね。
今年もよろしくお願いします。
>「反」の姿勢で物事を語っているものに、「上質」なものはない。
本当にそうですね。と同時に我が身も反省せねばと・・

Posted by: SAKAKI | January 09, 2007 10:25 AM

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