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June 24, 2006

折々の言の葉11 ゲーテ

■ 「涙とともにパンを食べたものでなければ、人生の味はわからない」。
            ― ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
 これは、割合、有名なゲーテの言葉である。出典が判らなかったので、少し調べたたところ、『ウィルヘルム・マイスターの修行時代』(第二巻・第八章)に次のような一節があるようである。

WHO never eat with tears his bread,

Who never through night's heavy hours
Sat weeping on his lonely bed,--

He knows you not, ye heavenly powers!

Through you the paths of life we gain,

Ye let poor mortals go astray,
And then abandon them to pain,--

E'en here the penalty we pay,

 雪斎は、英語の散文は日常的に読んでいるけれども、こういう韻文はどうも苦手である。ただし、この韻文を並べ替えて読んで見ると、「涙とともにパンを食べたこともなく、夜の重苦しい時間をずっと泣きながらベッドに座り込んだことのない彼は、汝、天上の力を知ることはない。我らが得た人生という道程を通じて、汝、天上の力を知ることはないのだ!」という具合にはなるのだろうと思う。独文学・英文学に詳しい人々に聞いてみたいものである。
 何故、この言葉を思いついたかといえば、昨日未明の「ジーコ・ジャパン」の玉砕のことを考えたからである。
 今、ジーコ・ジャパンの面々は、「涙とともにパンを食べ」、「夜の重苦しい時間をずっと泣きながらベッドに座り込ん」でいるのかもしれない。
 雪斎も、十代後半から三十歳近くまでは、「涙とともにパンを食べ」、「夜の重苦しい時間をずっと泣きながらベッドに座り込んだ」時間の連続であった。今、雪斎が「天上の力」を知ることが出来ているのかといえば、とてもそうだとは思えないけれども、こうした時間を経た意味が重いものであるということだけは、判ったつもりである。
 それにしても、「涙とともにパンを食べ」、「夜の重苦しい時間をずっと泣きながらベッドに座り込んだ」時間の最中には、そうした時間が何時までも続くものだと思うものである。そうした時間は、もう繰り返したくないものである。大体、パンは、「涙とともに食べる」ものではなく、「上質のワインとともに食べる」ものであろう。
 今日未明、フランス―トーゴ戦は、フランスの勝ちである。雪斎にとっては、フランス代表は、「お気に入り」の一つなので、この結果には満足している。ジネディーヌ・ジダンの雄姿が再び見られるのは、結構なことである。そして、スイスー韓国戦は、スイスの勝ちである。韓国メディアは、韓国の息の根を止めたスイスの二点目のゴールを「疑惑の判定」と書き立てているけれども、四年前に「疑惑の判定」の連続で勝ち上がっていたことを思い出せば、それは因果応報であろう。
 ジーコ・ジャパンは、「きれいに」負けてくれた。あれだけ見事に負けてくれれば、自分の置かれた立場に余計な幻想を持たなくとも済む。四年後は、アジア選出枠が減らされるようであるし、その減らされた枠にオーストラリアが絡んでくるようであるから、そもそも日本代表に「四年後」があるかどうかも判らない。そうした立場を冷静に見るには、此度の敗北は、決して悪くないものであったかもしれない。

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Comments

 今回期待を裏切った中村、宮本、高原や柳沢といった面々はしばらく代表から外すべきでしょう。所属クラブで代表に値する活躍をしてもう一度這い上がってくるまでは。次期代表監督が濃厚といわれているオシム氏ならおそらくそうすると思います。
 スイス対韓国戦に関してはあれは全然オフサイドじゃありません。主審の笛が鳴っていないのに勝手にプレーをやめた韓国選手が責められるべきものでしょう。4年前の誤審問題は本当に酷かったですから、因果応報といったらこんなもんじゃ済まないと思いますよ。
 
 まあこれだけの無様な惨敗だったのですから、サッカー協会は何が問題だったのか責任の所在をはっきりさせて欲しいですね。そうじゃなきゃいくらオシム氏が就任したとしても、皆納得して応援できないでしょう。

Posted by: ささらい | June 24, 2006 at 11:44 PM

韓国の敗退については、神様も粋ないたずらをするものだという気がしますね。w
結局、2002年の韓国ベスト4は、ホーム開催で1勝、ヒディング監督で1勝、誤審で1勝を得したというところでしょうか?
日本はホーム開催だけだったので、ベスト16だったのかも。w

Posted by: Baatarism | June 25, 2006 at 01:10 PM

「涙とともにパンを食べ」、「夜の重苦しい時間をずっと泣きながらベッドに座り込んだ」時間というものは、私にも若い頃にありました。
それで、何かを乗り越えたかと言われるとそうでもなくて、私の場合、単に歳をとって感性が鈍くなっただけであるような気持ちになることがあります。
そういえば、涙とともに食べたパンは、どこか優しい味がし、涙の向こうに見えた星々は、美しい印象があったように思い出されます。
といっても、やはり繰り返したくはない人生の記憶です。

Posted by: 西田瓜太郎 | June 26, 2006 at 12:09 AM

>「夜の重苦しい時間をずっと泣きながらベッドに座り込んだ」時間の連続であった

小生のこういった話を披露すると暗くなりますし、雰囲気も悪くなるので方向性の違う話を一遍。
数年前の事ですが、当時、三十代前半であった私が、下は二十代後半から上は三十代末という男オンリーの気楽な飲み会において、二十代の青年から「三十になるとき、一体どういう事を考えました?」と聞かれたと思っていただきたい。
で、小生曰く「三十になるときは、しばらく前から色々と考えたものだ。そう言うことなら二十歳になる十代最後の夜に思う事があった・・・」「何を思ったんです?」
「暗い部屋の布団の中で、当時人気のあった”きまぐれオレンジロード”みたいな事が全くなかったなぁ、としみじみと・・・」と言って、ふと顔を上げると全員机に突っ伏していやがる!
何故か?その日の飲み代は通常時うん割り増しであったが、男なら誰でもそういう夜を越えた記憶があるであろうと私は信じている。

・・・・ね?みんなそーだよね?

Posted by: TOR | June 26, 2006 at 04:04 AM

涙とともに食べて絵になるのは何か?

それは「カツ丼」であります。
日本人の場合、パンではダメです。
やはり米の飯がよろしい。
が、天丼では上品過ぎ、親子丼では弱い。

そこで、涙とともにカツ丼を食う。
おのれの不甲斐なさを思い、ひとの情けに感謝し、そしてわずかに残った明日への希望を抱いて、メシを掻きこむ。
さほど厚くないカツを噛みしめて、「このままでは済まさないぞ」と念じる。

ヘタレの柳沢よ、ワシがカツ丼を奢っちゃる。
それ食って出直せ。今度こそ、シュートを決めろ。
「ボールはインサイドで蹴れ」って、サッカー少年団で最初に教わることだろうが、このバカモンが。

Posted by: かんべえ | June 27, 2006 at 12:03 AM

サッカーごときでの「敗戦」を目にして、負けいくさしか知らない安保サークル、「勝ち組」から「負け組」への転落を恐れる経済サークルの「狼狽」ぶりは、得点に飢えた王者ロナウドの格好の餌食ですね。強いていえば、命がかかっている安保サークルの方々の方が、まだ冷静ですが、やはり負けた記憶しかないというのは、ひ弱ですな。最近、絶好調のかんべえ師匠には止めを刺しておきましょう。いいですか、柳沢は「ヘタレ」じゃなくて「下手くそ」です。いいじゃないですか、サッカーで負けたところで身が危険になるわけでもなく、食うに困るわけでもなく、このような光景を拝見しており間すると、この国はつくづく安全で豊かだなあと実感するんであります。

「煽り」モード全開で、そうまでしてアクセス数を増やしたいのかって?

訴追の虞はありませんが、黙秘いたします。

Posted by: Hache | June 27, 2006 at 12:45 AM

・ささらい殿
御意。どうしてオシム氏に決まったのでしょうか。
・baatarism殿
前回4傑からでは「落差」が大きいですな。
・西田殿
御意。
TOR殿
そうきましたか。
・かんべえ殿
 そのカツ丼に使う豚は、「山水豚」ですか。「越中人の努力」を忘れるなということでしょうか。
・hache殿
柳沢君は、これからずっと、言われ続けるのでしょうか。ぐっちー殿の教示よろしく、「さげ●●」を踏んで逃げた運は、戻ってこないとか。おー、怖っ。

Posted by: 雪斎 | June 27, 2006 at 12:51 AM

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