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June 15, 2006

上川徹主審を応援する。

■ FIFAワールドカップは一次リーグを一巡した。
 明日未明の優勝候補イングランドと初出場トリニダード・トバゴの対戦は、ちょっとした楽しみである。
 というのも、この試合を仕切るのは、日本人レフェリーの上川徹氏であるからである。14日付の「読売」が伝えている。
  □ W杯・上川主審、イングランドの試合で2試合目の笛
 国際サッカー連盟(FIFA)は13日、グループリーグB組のイングランド―トリニダード・トバゴ(15日・ニュルンベルク)の担当審判員を発表し、9日のポーランド―エクアドル戦を担当した上川徹主審が、広嶋禎数副審らとともに再び指名された。
 日本人の主審が、W杯の同一大会で2試合目の笛を吹くのは初めてのことだ。
 これまでにW杯を経験した日本人審判は、主審としては各大会で1試合ずつしか出場機会が与えられなかった。高田静夫氏は1990年までの2大会で6試合のジャッジに加わったが、当時は審判の分業制がなく、4試合が線審(現副審)だった。
 上川氏には2試合目の主審が巡り、しかもサッカーの母国イングランドの試合を担当する。ポーランド―エクアドルでの安定したジャッジが、FIFAから評価された証しとみられる。

 上川主審のポーランド―エクアドル戦での「仕切り」は、英国BBCのコメンテーターが高い評価を下した伝えられた。相変わらず、隣国のメディアは、「上川主審のジャッジに大ブーイング」という見出しの記事を配信しているけれども、上川主審への評価は、イングランド―トリニダード・ド・ドバゴ戦を任されたことで決したとみるべきであろう。
 案外、日本代表チームの勝ち負け以上に、この上川主審の「仕切り」は、長い眼で見れば、日本の評判に結び付くものであるかもしれない。
 願わくは、上川主審には、明日の試合では厳正な「仕切り」で名を挙げ、決勝トーナメント、それも準決勝以上の試合でホイッスルを鳴らしてもらいたいものである。日本国内でも、最近は「公正」への感覚がおかしくなっているのであれば、上川主審には、 是非とも日本人の「公正」の有り様を内外に示して欲しいものである。『国家の品格』以来、日本では「品格」が流行り言葉になっているけれども、「品格」なるものは、「ごまかしのない良い仕事」を続けていれば、自然に備わってくるものである。日本は、サムライの国でもあるけれども、その一方では職人の国である。
 こうした職人気質のサムライの審判は、かの梅棹忠夫学説に従えば、日本と最も共通項の多い「騎士道世界」の人々には受け容れれやすいものであろう。折しも、上川主審が仕切るのは、イングランド戦である。格好の機会というべきであろう。
 そういえば、英国貴族に仕える老執事を描いた映画『日の名残り』にも、アンソニー・ホプキンス演ずる老執事が次のような台詞を吐いていたはずである。「執事に必要なのは品格だ」。それは、職務に厳正である余りに女性の愛に気付かなかった男の喜劇でもある。 そうした男の姿には、英国でも身に詰まされる想いを抱く人々がいるのであろう。
 日本代表チームそれ自体の強化も然ることながら、職人気質のサムライ・レフェリーを国際舞台に送り込むこともまた、日本サッカーの国際的な影響力の底上げにつながる。上川主審には、その突破口を開いてもらいたいものである。雪斎は、上川徹主審を応援する。


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Comments

 連日のサッカー関連のエントリーに反応せずにはいられません(笑)。上川主審が国際審判として評価されるのは嬉しい事ですが、その上川さんは普段はJリーグで笛を吹いています。
 ところが最近のJリーグでは選手間でもサポーターの間でも審判の評判は芳しくありません。カードを乱発したり、判定の基準が曖昧だったりして信頼が得られていないんですね。上川さんのような審判を育てるためにも、日本サッカーの強化の為にももっと多くの人がJリーグに関心を持ってもらいたいですね。皆が目を光らせれば選手も審判もより身が引き締まるというものでしょう。野球のWBC優勝も関心の高い国内リーグあってのことでしょうし。

 ところで日銀総裁は辞任は必至な状況でしょうか?。進退を問わない政府は日銀に貸しを作りたいんでしょうか?。

Posted by: ささらい | June 16, 2006 at 12:26 AM

 ささらい殿
 スポーツの世界では、何故か、審判の扱いは余り良くないですね。
 福井さんの件は、与野党の「党争」の材料になってしまいましたから、政府・与党は、総裁を辞めさせられないでしょう。野党の手柄には、させたくないでしょうし…。

Posted by: 雪斎 | June 16, 2006 at 12:36 AM

経済系のブロガーの間では、福井総裁は辞任すべきか否かを巡って大論争になってますね。経済政策で普段意見が一致していてもこの問題では意見が対立したり、逆に経済政策の意見が違っていてもこの問題では意見が一致したりと、なかなか複雑な構図です。w
政治的に見れば、政府・与党は福井総裁を辞めさせられないが、この先福井総裁はレイムダック状態になってしまうというところなんでしょうか?日銀があれほど固執していたはずの独立性が、この疑惑のせいで有名無実になってしまいそうな状況ですね。w

Posted by: Baatarism | June 16, 2006 at 02:18 PM

小生も上川審判がオランダ アルゼンチン同様決勝トーナメントへ進出できることを期待し応援したいと思います。審判も日本代表ですから。

Posted by: 星の王子様 | June 17, 2006 at 04:58 AM

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