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April 12, 2006

「天谷」と「斎藤」と

■ 昔、天谷直弘さんという経済官僚がいた。1980年代の日米経済摩擦の頃には、自動車交渉で日本側の中核人物として対米交渉に携わった。日米自動車産業の相克を描いたデーヴィッド・ハルバースタムの著書『覇者の驕り』にも、天谷さんのことが紹介されている。
 天谷さんは、論壇でも活躍した人物である。天谷さんは、「町人国家」の言葉で戦後日本の歩みを肯定していたけれども、湾岸戦争の際には、日本の積極的な役割を期待した。逝去後に出版された天谷さんの論文集には、『ノーブレス・オブリージュ』という名前が付されていた。若き日の雪斎が、だいぶ影響を受けた人物である。
 天谷さんと同じ趣を感じさせた経済官僚に、斎藤健さんがいる。斎藤さんも、『転落の歴史に何を見るか』(ちくま新書)という書を書いておられた。雪斎も、拙書『国家への意志』を刊行した直後の頃に、斎藤さんと会って、通産省近くの中華料理屋で談笑したことがある。「斎藤さん。その節はゴチになりました…」。斎藤さんは、当時まだ通産大臣秘書官であったと記憶するけれども、その後に課長を経て、埼玉県副知事に転身した。
 その斎藤さんが、昨日公示の衆議院千葉七区補欠選挙で自民党から立候補している。この方を含め、多くの人々が斎藤さんを応援している。決戦は、二十三日である。

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「永田町の話」カテゴリの記事

Comments

齋藤さんは、気さくで地味な仕事も熱意をもってやられて、なにより気概のある方です。私も、応援したいのです。

しかし、過去の経験に照らすと、子供の頃に私が中日を応援しに球場に何度も足を運んだのにもかかわらず、1回しか勝ったことがなく、負けた試合は数えきれないぐらいです。おまけにたまたま、テレビの電源を入れたら「ドーハの悲劇」が10分後に起きました。高橋尚子も荒川静香も私が見ていないときに、金をとっています。こんなの迷信だとわかっていても、私が応援すること自体が、強力なネガティブ・キャンペーンじゃないかと。怖くて怖くて、応援できない小心者です。

Posted by: Hache | April 13, 2006 at 01:16 AM

今回の補選、人物的には比較するまでもないでしょうね。
それにしても民主党の擁立の仕方は何とかならないのでしょうか。
昨年の衆院補選などと同様、若けりゃいい、女性ならいいという安易な選択のように見えます。
一番「変えなければならない」のは、こういうセンスのような気がするのですが…。

Posted by: Y.F@Itabashi | April 14, 2006 at 04:00 AM

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