お題バトン…だそうです。
■ カワセミ殿から「お題バトン」というのが回ってきた。
カワセミ殿曰く、 「以前にもmusicバトンがあった気がするけど、最近はこんなのもあるんですね。こちらから回ってきたものですけど、なかなか面白い。テーマは回す人が指定できる模様。では私は「アメリカ」のほうで。「世界戦略」だと、誰しも幼少の頃にあるはずの世界征服を夢見た記憶が蘇って来てかなり無駄ですので(笑)」だそうである。
それで、項目は以下の通りらしい。
「本棚やPCに入っている(テーマ)は?」
「今、妄想している(テーマ)は?」
「最初に出会った(テーマ)は?」
「特別な思い入れのある(テーマ)は?」
「(テーマ)への愛ゆえに一言物申す」
雪斎jに割り振られたお題は、「政治学者」である。ふーん。
それでは、書いてみよう。。
● 「本棚やPCに入っている『政治学者』は?」
「政治学者」という種類の人々の著作が自宅に何冊あるかは、数えていない。
本棚の中で目立つところに置いているのは、高坂正堯教授の「著作集」と吉野作造の「選集」である。
● 「今、妄想している『政治学者』は?」
お題の意味が判らないけれども、政治学者としての雪斎の「妄想」は、色々とある。冗談半分、本気半分で口にするのは、どこかの在外公館を拠点にして、分析活動をやってみたいということである。
もっとも、学者は、「いい商売」だと思う。意欲が衰えなければ、九十歳を過ぎても書が書ける。
● 「最初に出会った『政治学者』は?」
「政治学者」という職業があると知ったのは、国際政治学者・高坂正堯教授の書を読んだことである。
生身の政治学者として最初に出会ったのは、坪井善明・現早稲田大学教授である。北海道大学一年生の時の「フレッシュマン・セミナー」の担当であった。もう丁度二十年、昔の話である。
● 「特別な思い入れのある『政治学者』は?」
吉野作造である。吉野は1878年1月29日、宮城県古川市生まれであるけれども、雪斎は、1965年1月29日、宮城県栗原市(古川市の北隣)生まれである。同郷、同じ誕生日、思想傾向、活動の性格という点で、様々な「縁」を吉野に感じている。
直にお世話いただいたということで、「足を向けて寝られない」のが、佐々木毅、五十嵐武士、田中明彦、北岡伸一、山口二郎といった先生方である。
● 「『政治学者』への愛ゆえに一言物申す」
日本の政治学者は、「いろいろなこと」をやるべきでしょうな。当代随一の国際政治学者の一人は、ジョセフ・S・ナイだとおもうが、ナイは、クリントン政権期には国防総省の要職に就いているし、「ダーティ・ハンズ」という小説も書いている。ヘンリー・A・キッシンジャーも、四十代半ばの頃には、「プレイ・メイト」のお姉さんと『プレイ・ボーイ』誌の写真に納まっていたらしい。今の日本でいえば、雪斎が熊田曜子とか井上和香あたりのグラビア・アイドルと週刊誌の写真に納まるという風情だろうか。前の「妄想」とも重なり合うけれども、一度はやってみたいなと想う。
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Comments
丁度忙しいタイミングで回してしまったかもしれませんね。大変恐縮です。
高坂氏は今日の基準だと余りにも短命だったと言う感が拭えません。夭折と言う言葉を使いたいくらいです。昨今の世界情勢は、氏が存命ならどんな論を述べるのかと思うことしきりです。
吉野作造とは、ふむ、言われてみるとなかなか雪斎殿が挙げるにふさわしい人物かと思います。地に足の着いた感があるとでもいいますか。
実際にお付き合いのあった方々も当代一流の人ばかりで、全て現実の世界に率直、誠実に対応するという印象がありますね。直に話すというのは貴重な経験で羨ましい限りです。
今回はいささか失礼しましたが、結果としていささか興味深い内容を拝見させていただきました。有難うございます。
Posted by: カワセミ | March 24, 2006 01:22 AM