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March 03, 2006

議員懲罰の重さ

■ 「永田町ジャンク・メール騒動」の中心人物は、懲罰委員会付託と相成った。『読売』記事である。
 □ 「疑惑、論拠が消滅」メール問題で民主が全面謝罪
 民主党は2日昼、「送金指示メール」問題に関する自民党の公開質問状に対し、〈1〉メールの真偽は、「本物ではない」とした党声明の通りである〈2〉メールに基づいて指摘した、武部自民党幹事長の二男への送金疑惑は、論拠が消滅したと理解する〈3〉武部氏と二男の名誉回復措置として、国会などで改めて謝罪する――とする鳩山幹事長名の回答書を自民党に提出した。
 疑惑を取り上げた永田寿康衆院議員も同様の書面を提出し、「メールが本物でないことは得心している」とする見解を示した。さらに、疑惑に関し、2月28日の記者会見で「一定程度の事実を含んでいる」可能性を指摘したことについて、「あいまいな表現を用いたことをおわびする。調査を怠り、思い込みに基づいたもので、根拠のない誤りだった」と撤回した。武部氏らへの謝罪は、「できれば直接お会いして表明したい」とした。自民党は2日正午までの回答を求めていた。回答書は、民主党の平野博文総合調整局長が国会内で、自民党の逢沢一郎幹事長代理に手渡した。逢沢氏はこの後、国会内で記者会見し、「このような表現では納得できない」と述べた。
 また、民主党は、この問題で引責辞任する野田佳彦国会対策委員長の後任人事の調整を進めた。鳩山氏は同日朝、「国会運営は厳しいので、(候補者は)かなり逡巡(しゅんじゅん)している」と述べた。
 一方、衆院議院運営委員会は2日午前の理事会で、永田氏に対する懲罰動議の衆院懲罰委員会への付託について、同日夕の衆院本会議で議決することを決めた。民主、共産、社民各党も付託に賛成する。懲罰委は来週にも開かれる。


 与党内では、「除名」を求める声がある。戦後には、除名された議員は、二例しかないようである。川上貫一共産党代議士と小川友三無y所属参議院議員である。
 小川氏除名に関していえば、1950年4月15日付『『産経新聞』に次のような記事があるらしい。
 □ 「小川友三議員殴らる 国会内で椎井代議士(社会)に」
 参議院議員、小川友三氏(純無)は予算案の討論で反対しながら、採決では賛成したことから野党各派から猛烈な攻撃をうけ、議員除名の声まで起っているが,予算通過の3日午後8時ごろ、国会内で社会党椎井康雄代議士から暴行殴打され、頭部及び右手に全治1週間の外傷を負わされたという事件が起った。
 参院選挙を前に与野党各派は政府予算案をめぐって攻防の限りをつくし、3日の本会議はいつにない殺気だったものだったが、たまたま小川氏は参院議院運営委員会に於て反対演説の申請許可を取り、野党側に組して本会議場では反対演説を述べておりながら採決は賛成投票をした。
 このため、野党側は「議員として政治道徳に反するのみならず、国会議事運営の本質を無視したものである」と激昂。午後7時50分ごろ、本会議散会と共に小川氏はいち早く議場を抜け出たが、“小川待て”と連呼しながら社会党椎井代議士が議場二階から表玄関に通ずる階段に追跡、エレベーター前で椎井氏は小川氏に背負投げをくわせたもの。
 小川議員談「反対演説をして投票を賛成したからといって悪いということはない。投票は自由だ。“生かしちゃおけない”と連呼しながら殴打し、背負投げをくわせたのだ、から断固として殺人未遂罪で訴える」

 除名されたのは、背負い投げを食らった小川議員である。投げた椎井社会党代議士は、どうなったのであろうか。興味をそそられる話である。
ところで、平成17年11月24日時点での懲罰委員会の顔ぶれは以下の通りである。

 ● 懲罰委員会 委員名簿 役職 氏名 ふりがな 会派
委員長  びっぐ・岩國 哲人君 いわくに てつんど 民主
理事   島村 宜伸君 しまむら よしのぶ 自民
理事 藤村 修君 ふじむら おさむ 民主
理事 神崎 武法君 かんざき たけのり 公明
委員 愛知 和男君 あいち かずお 自民
委員 甘利 明君 あまり あきら 自民
委員 太田 誠一君 おおた せいいち 自民
委員 海部 俊樹君 かいふ としき 自民
委員 古賀 誠君 こが まこと 自民
委員 田野瀬 良太郎君 たのせ りょうたろう 自民
委員 中山 成彬君 なかやま なりあき 自民
委員 村上 誠一郎君 むらかみ せいいちろう 自民
委員 森 喜朗君 もり よしろう 自民
委員 小沢 一郎君 おざわ いちろう 民主
委員 菅 直人君 かん なおと 民主
委員 野田 佳彦君 のだ よしひこ 民主
委員 綿貫 民輔君 わたぬき たみすけ 国民
委員 平沼 赳夫君 ひらぬま たけお 無
委員   堀内 光雄君 ほりうち みつお 無

 中々のビッグ・ネームが揃っている。雪斎にとっての「御館様」の名前もある。事の性質上、滅多に開かれることのない委員会であるけれども、どのような議論になるのであろうか。

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Comments

永田寿康議員などどうでもよいです。私は鳩山をこそ懲罰するべきだと思います。彼はこの国会中「風説の流布」ばかりを事としてきたように思えてなりません。
永田議員は「誤った」のかもしれませんが、鳩山議員の所業は「悪」だと思います。

Posted by: KU | March 03, 2006 at 07:06 AM

委員長が懲罰動議の対象となる議員の所属政党だというのは、慣習なのでしょうか。日本人にはアメリカ流のバランス感覚は真似ができませんが、がっくりくるような騒動の後で大多数の方は納得しないけれでしょうが、大人の知恵が見たいと思います。

Posted by: Hache | March 03, 2006 at 01:19 PM

横入り失礼いたします。

青臭い書生論を述べるとすれば、永田某なんぞよりガセネタを根拠に権力行使を要求した方々のほうが遥かに立法府を侮辱した存在に思えます。
でもマスコミに限らず自民党もこの件には一切触れず、民主党には甘々な対応で終わろうとしてますね。

今回の事件の幕引きはこれで良いとして、上のような行為を立法府が黙認した結果が今後どう影響してくる可能性があるのか。その辺の分析を是非聞かせていただけたらと思います。

Posted by: 俗人 | March 03, 2006 at 04:10 PM

特別職でもない公務員の方が出勤停止食らったら、
即辞表モノなんですがねぇ。こんなふてぶてしさを
身につけてしまった永田某に民主党、目先の補選
だけでなく、当分の間展望が拓けないような気が
するのはσ(^_^;だけでしょうか?

Posted by: おおみや%バイト君 | March 03, 2006 at 06:49 PM

この背負い投げだけでなく、昭和20年代の国会は実に活気?があって、泉山三六蔵相が山下春江(社会党)に酔って接吻(当時の単語!)して辞任とか、バカヤロー発言などがありました。しかし、当時これを憲政の危機とはあまり考えられてなかったようにも見られますが。。。どうなんでしょう。

Posted by: フムフム | March 03, 2006 at 10:56 PM

椎井代議士になんの処分も下らなかったとしたらそれはそれで宜しくない時代ではある気がしますが。
それにしても民主党の幼稚さは、結局他人にのみ潔癖を強いる国民の幼稚さを写した鏡に過ぎないのでしょうね。

Posted by: TIG | March 05, 2006 at 03:53 AM

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