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February 08, 2006

慶事が伝えられた午後

■ 昨日午後、秋篠宮妃紀子殿下御懐妊の報が伝わる。畏れ多いことでであるけれども、雪斎はl、内心、「おおっ、やりましたな…」と快哉を叫んでしまった。今までの皇位継承に関する議論は、これにて一旦は「保留」であろう。今までの議論は、煎じ詰めれば、愛子内親王殿下が天皇皇后両陛下の「最後の孫」であることを前提としていたわけであるけれども、その議論の前提が変われば、物事の議論の仕方が変わってくる。もし、秋篠宮家に誕生する第三御子が親王殿下ならば、そもそも現行皇室典範の改正は必要ないであろうし、皇位継承のための旧宮家復帰という半ばアクロバティックな対応も必要ないであろう。そうした可能性が出てきたのであれば、今期通常国会での典範改正は急ぐ理由は何もない。無用な政治的コストは払う必要はないのでる。
 それにしても、この時節に妃殿下御懐妊と相成ったことには、日本という国の「豪運」を実感させられる。昨今、「男系男子堅持」論と「女子・女系容認」論との間での論争がヒート・アップしていたことを考えれば、此度の御懐妊の報は、それをクール・ダウンさせることになるであろう。こういう議論のヒート・アップが国民意識の中に「亀裂」を生じさせることこそが懸念されるべきことであったのであれば、此度の妃殿下の御懐妊が、そうした懸念を打ち消すことになるであろう。日本の「豪運」というのは、国民統合に軋みが生じる事態が避けられたという意味においてである。
 それ故、今はただ、妃殿下が無事に御出産の日を迎えられるように、余計な雑音を立てないようにすることが、一般国民の示すべき配慮である。無論、雪斎は、誕生することになる第三御子が親王殿下であれ内親王殿下であれ、ひとしく歓迎する。「男系男子堅持」論者は、内心、親王殿下御誕生を熱望するであろうけれども、そうしたことは物事の結果でしかないのである。
 ところで、もしかしたら、秋篠宮家に第三御子が誕生することに最も好ましい影響を受けるのは、愛子内親王殿下であろうと思う。愛子内親王殿下の御成育にとっては、御自分に年齢の近い皇族方がいないのは芳しくないことであると思われるけれども、年齢の近い従弟妹ができるのは、まことによろしきことであろうと思う。

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「永田町の話」カテゴリの記事

Comments

ご懐妊おめでとうございます
私も飛び上がりたいほどうれしく
思っている国民のひとりです

ただ、こんなときにも男系派への
皮肉を入れる雪斎殿に少々あきれました
男系派に限らず、男子であればいい
女子であればいいという思惑を持っている
人たちはいるでしょうが
われわれとしてはそういう輩の思惑など
考えずに静かに待つ
そういう心の平安が大事なのではないでしょうか
テレビのコメンテーターや街頭インタビュー
などで、皇族のみなさまのお気持ちを
勝手に想像して勝手なことを言う人が
多いことに心を痛めています
どうして素直におめでとうございますとだけ
言えないのでしょうか

Posted by: 平安 | February 08, 2006 at 10:44 AM

 平安殿
 一言、多すぎましたか。
 「黙って祝福すべきだ」というのは、その通りですな。

Posted by: 雪斎 | February 08, 2006 at 11:16 AM

まずもって、おめでたいことでございます。

>そもそも現行皇室典範の改正は必要ない
実際には「0が1になる(可能性が出てきた)」だけなので、検討自体は続けられるでしょう。
ただ、両方が(不承不承でも)納得できそうな落とし所が見えやすくなってきたのは間違いないかと思います。

…いずれにしても9月か10月に出る結論次第ですが、どう転んだところで豪運の御家と豪運の宰相が絡んだ物事なので、結果的には「全てなぜかうまくいってしまう」というオチになるのではと…(微苦笑)。

Posted by: あっとさせぼ | February 08, 2006 at 10:28 PM

私が書きたいことはみな雪斎さんに書かれてしまいました。これでクールダウン。静かに見守りましょう。
それにしても、このところいろいろなことが起きますね。

Posted by: SAKAKI | February 08, 2006 at 11:21 PM

一報を耳にした瞬間こそ、なんと小泉さんの剛運よ、と思いました。しかしよく考えて見ますと、(1)制度の安定性(皇位を継承される方が早い段階から確定できる)と、(2)制度の正当性(歴史的経緯、国民感情)という2つの課題が、トレードオフの関係になっている状況なんですね。男系・女系のいずれが良いものなのか、私にはなんとも計りかねますが、この慶事をきっかけに、やはりここらあたりで決着をつけてもらうのは良いことのような気がしてきました。どのような決着であれ、国民が等しく納得することができる着地点があるのならば、それも良いのでしょうが・・・。小泉さんの任期はもう見えているのですから、以後の政権に難題を積み残すよりも、おやめになる方に、(失礼な物言いですが)泥をかぶっていただくことも、望ましいあり方のように思いますが、いかがなのでしょうか?

Posted by: 小規模投資家@撃沈 | February 09, 2006 at 03:56 PM

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