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February 23, 2006

ああ、惨め。 

■ 昨日、党首討論を観る。怒りを通り越して泣けた。これほどまでに虚脱感の大きい「討論」も初めてである。
 泣けた一度目は、前原誠司民主党代表を思ってのことである。前原誠司という政治家は、「良い人材」ではあると思う。だが、党代表としては、「無能な身内」を庇わなければならなかったということであろう。雪斎は、前原代表のファンなので、唖然としている。
 二度は、こういう体たらくの民主党に議員として身を置き続けなければならない友人達を思ってのことである。偶々、民主党にいるために、こういうことの尻拭いをしなければならないとは、誠に痛々しい。地元に帰れば、「何をやってんだ」の突き上げが待っているのは、火を見るよりも明らかである。
 三度は、日本のデモクラシーのためを思ってのことである。昭和初期、政友会と民政党の党争は、「憲政」の崩壊に行き着いた。政策論争とは無縁の「党争」に熱を上げるのは、やめてもらいたい。仕えている秘書団も、「やってられない」という気にはなるだろう。
 「朝寝、昼酒、幼稚な会話、そして愚か者の集いに名を連ねること、これが身を滅ぼす」。ユダヤ世界に伝わる言い伝えである。もし、今の民主党が、、「幼稚な会話」と「愚か者の集い」に事欠かない空間であるならば、こうした空間に関わること自体、「身の破滅」を招く振る舞いになる。冗談じゃねえなと思う。
 もっとも、もうすこし冷静に考えて、民主党に希望をつないでみよう。次のような記事が配信されている。「読売」記事である。

  □ 民主党が対中政策案を了承、前原「中国脅威論」踏まえ
 民主党の外務・防衛部門会議役員会は22日、前原代表の持論である「中国脅威論」を踏まえた対中政策案「中国との安定的な協調関係を築くために」を了承した。
 執行部は今後、部門会議と「次の内閣」で了承を得て、今国会中のとりまとめを目指す外交・安全保障に関する党の基本政策に盛り込む考えだ。
 対中政策案は、中国が現実に日本を射程に置いた核ミサイルや弾道ミサイルを配備していることを指摘し、「国民の多くが脅威に感じていることには相応の理由がある」とした。在上海総領事館員の自殺事件にも触れ、「中国政府は『意図』の面からも、わが国の主権を脅かすような言動を繰り返している」とした。そのうえで、「中国を国家として脅威と認識するものではない」としながら、軍事力増強を背景に自国の主張を外交の場で押し出すなら、「現実的脅威と認識される」と結論付けた。
 政府はこれまで、軍事力を「能力」と「意図」に分け、両者がそろった場合を「脅威」と認定してきた。今回の案は当初、軍事能力だけに着目して脅威と認定する方向で検討されていたが、政府見解を大きく変更することに鳩山幹事長らが異を唱え、能力に意図が明確でない状況も合わせて脅威を認定することとした。
 ただ、党内では「脅威」という言葉を明記すること自体に、横路孝弘衆院副議長らが強く反対している。党所属国会議員全員が出席できる部門会議に反対派が押し掛ければ、意見集約が難航する恐れもある。
 
 
 もし、「55年体制」を知らない前原代表以下の「ネオ民主党」と、かっては自民党や社会党であった「民主党クラシック」の闘争があるとすれば、「ネオ民主党」が、党内では間違いなくまとまらない「対中政策」案をまとめるために、「民主党クラシック」に一時的に寄って見せたと考えるのは、どうであろうか。「民主党クラシック」は、自民党にいる議員以上に親中色が強いから、こういう「民主党クラシック」を封じ込めるために、「対中政策」案の取りまとめを優先したのである。一旦、「対中政策」案が出来上がってしまえば、「民主党クラシック」からの異論は、「党の方針に反する」の一言で一蹴することができる。前原代表は、「郵政政局」の再現を民主党内でやっているのである。
 この「ネオ民主党」仮説は、証明が難しい。そうですか。やはり駄目ですか…。あーあ。

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Comments

>昭和初期、政友会と民政党の党争は、「憲政」の崩壊に行き着いた。政策論争とは無縁の「党争」に熱を上げるのは、やめてもらいたい

おはようございます。
 雪斎殿の泣きの3が一番心配です。内部争いに外部の勢力が乗じて、隙だらけになってしまいます。大局的判断を誤る可能性があります。国民の大多数は3000万の疑惑より、国家財政を何年かけてどのように立て直すかはっきりしてもらいたいと考えていると思います。
 憲政の崩壊後、国民は軍部に希望を託しました。わが国は他国との終わりなき戦いに突入しました。当時と同様、隣国は硬軟使い分けて揺さぶりをかけてきています。あまりの惨状によっては、ぐっちーさん同様、アメリカやカナダに移住しちゃうぞ・・と、思うこのごろです。

Posted by: SAKAKI | February 23, 2006 at 09:38 AM

雪斎先生のお嘆きに同感でございます。
「前原代表や長島先生みたいな人とは一緒にやれる」と思う自民党の人は多かったと思います。しかし、今回こういう変な対応をすると、仮にこの先政界再編が起こって一緒になったとき、民主党時代の行動が後々尾を引いてしまう恐れがあります。「そんなこといったってあいつさー、民主党のときに変なメール信じてただろー。信用できねーよなー」というワルクチが必ず出るし、そういう印象を与えるのは現在も未来の可能性とっても良くないと思うのです。ホントにもったいない・・・と忸怩たる思いがしました。
もう「自民党に来てほしい」なんていえない雰囲気です

Posted by: さくら | February 23, 2006 at 09:39 AM

政治家にも「能力」と「意図」が求められると思います。前原代表は「意図」の点でかっての社会党党首よりはるかに評価できますが、いかんせん「能力」が伴っていません。国内の論戦であれば、あのような腰砕けも民主党のみの不名誉ですみますが、外交の場で同じ事をされては日本国の名誉にかかわります。決して与党の党首にはなってもらいたくない。

Posted by: momotaro | February 23, 2006 at 11:58 AM

前原氏の党首討論の発言でなによりよくなかったのは、国政調査権の発動と引き替えに口座情報を提供する、というオプションを拒まれて、
「こちらにはカードが1枚しかありません」
と言ってしまったことではないでしょうか。政治家の発言としては、カードが本当はもうないのに「あと30枚はある」と傲然と言ってしまうのもアリでは。その裏で撤退の道を探るべきだったと思います。でなければ正々堂々と謝って、すぐ消える傷を負えばよかったわけです。
この件に関してはいろいろな人がいろいろな思いや思惑をかかえて見ていたと思いますが、立場を超えて、全ての人が落胆を覚えた事件でありました。
 

Posted by: ぽいんと尺 | February 23, 2006 at 06:52 PM

中国を脅威とする、前原代表率いるネオ民主などと言った所で
幼稚なガセメール一つ見破れないようじゃ、南北朝鮮や、中国
の策略に引っかかりまくって国が滅ぶんじゃないでしょうか?
今の民主では政権を担い外交・防衛を任せる事は日本の自殺行為
だと痛感しました。
しかも真贋さだまらぬ、たれ込みネタで国政調査などという
オゾマしい魔女狩りのような国家権力の行使を求める事に絶望を
感じるのは私だけだろうか?
責任追及が始まれば病気で入院に逃げるのは我々が一番嫌悪した
権力者側の醜いやり方だ。間違いなく政治家は与野党関係なく
権力者側にある事を民主党議員も全て、再認識するべきなので
はないだろうか?党首討論で前原代表が自分たちは権力者側では
無いという有権者を無視するような言論が出てくる程甘えた思考
ではまだまだ、自民政権がこの国に君臨しつづけるだろう…

Posted by: zilch | February 23, 2006 at 11:45 PM

雪斎先生、初めまして。細谷雄一先生のBBSで雪斎先生の書き込みを拝見して以来先生のオンライン言論活動に注目してきました。初のコメントをお許し下さい。

今回のとその次のエントリー、雪斎先生の余りの無念さとそれでもなお前原氏や長島氏に対する期待が伝わってきて、心打たれるものがありました。前原氏ら「ネオ民主党」の歩みはここで止まってしまってはなりません。

そこで一つお願いというかご提案があるのですが、名の挙がっている民主党議員の1人、長島昭久氏のブログがメール偽装問題の余波を受けて大変な状態にあります。そこで雪斎先生の胸を打たせる一連のエントリーを、長島氏への激励の意味でトラックバックされてみたら如何でしょうか。出過ぎたお願いで大変申し訳ありません。

Posted by: だい | February 24, 2006 at 05:47 AM

皆さん、多謝。

・SAKAKI殿
御説、同意。
・さくら殿
「ネオ民主党」にはまだ期待しています。
・momotarou殿
外交舞台だったら、間違えれば「戦争」でしょう。
・ぽいんと尺殿
前原氏がそこまで狡猾なら、拙者の前原株は急上昇だったでしょう。
・ztich殿
御説、同意。
・だい殿
長島議員のブログはトラックバックを受け付けていないのですな。彼もこのブログを観ているとおもいます。

Posted by: 雪斎 | February 25, 2006 at 02:47 AM

最近の大衆演劇の最高作だろうか?。永田とこいつの上司であるデブ国対委員長と首領、恐ろしいことだが一応、影の内閣では次期首相である。あの呆けたドーラン顔の前原党首の余りの間抜けぶり、さすがに何時ぞやの雑誌で取り上げられていたが前回の民主党党首選挙で親父の死を利用したとか、親父が裁判官などではなったと明確な職歴が出ていたのに人情演劇で党首になったとたん貴社の質問にも直ぐに黙りを決め込む姿が、今回の幼稚な子供役者達を使った大衆演劇でまたも前座の後、主演を張るつもりなのだろうか?。こいつの演技としては嘘をつくときには関西弁に切り替える正統派の座長である。しかしこの精神疾患を突然患ったという永田議員の幼児顔を見ても言動と態度を観察してもとても議員の資格はない。マアこれは日本の議員全てに当てはまることであるが、普段、自分達を韓国や台湾、フィリピン他で逮捕や軽蔑されている議員屋よりも高尚だと思っていることが笑えるだけである。アネハ、堀江などアメリカやフランス、ドイツ、イギリス他なら直ぐに逮捕している。それ以前にこのようなやからの存在や手抜き、詐欺の手口はもう何十年も前に海外では起きていたし報道もされていたのに何等の教訓も学ばず、また、建設業界や証券業界でも同様に指摘されていたのに立法の段階でこれら諸問題を放置した事が全ての原因であり、その事実から導かれる答えはこのような幼児議員や老害の何等の成果も上げず何等の判断能力のない痴呆老人を議員にしたおばかな奴等の責任でしかない。無論、全ての官僚とか自分たちで称しているこの議員とかに輪をかけた道化が要するに吸血ダニというだけの事である。まさに自分が貧乏な生活の中で害虫達を養殖しているみたいなもの。これまでの酷い凶悪な殺人事件や外国人犯罪から北朝鮮工作船襲撃事件も全てこの老害と害虫の保身と蓄財の為にこれまで約100年間、主な刑法、刑罰を明治時代からほとんど改正してこなかった歴史が証明している。アメリカでも50-90年代、数々の腐敗と汚職凶悪事件があったがそのつど刑法を修正してきたのと比べると以下に稚拙で幼稚かがわかる。それでも島国は統治できるのだから誰でも出来るとの証明だろうか?。最近も惚けて外交へ飛行中のジャンボ機内で失禁までやらかした大分県の地方市議員が韓国で強制的に飛行機から下ろされた事件が報道されていたがいかに馬鹿かを証明してくれたようなものである。この馬鹿を明治時代から繰り返しているだけのことである。だからこそ世界に誇る日本の大衆演劇の芸術性の高さと完成度の高さである。

Posted by: or de pregiudizio | February 26, 2006 at 09:06 AM

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