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December 27, 2005

年の瀬の風景

■ 昨日夕刻以降、表参道駅近くのイタリアン・レストランでさくら殿と大手出版社新書担当T氏と懇談する。誠に有意義にして豊饒な時間が過ぎる。T氏は、国際政治学者M先生の新書を手掛けた人物である。雪斎は、M先生と考え方が近いので、こういう「縁」は有り難かった。雪斎にとっては、「政治のリアリティ」をきちんと弁えているという「共通の土俵」の上で議論できるのは重要なことなので、T氏との話は誠に楽しかった。さくら殿、懇談のセッッティングを有り難うございます。
 雪斎の理想とする知識人の「型」は、現在では、阿川尚之・慶応大学教授である。阿川先生は、元々はソニーに入社し、米国で弁護士資格を取得し、弁護士事務所に籍を置きながら慶応で教鞭をとった。その間、ワシントンの日本大使館で公使を務めている。「知米派」というカラーが阿川先生ほど相応しい人物はないかもしれない。学者、ビジネスマン、外交官、言論家という「多様性」を持てるというのは、誠に憧憬に値することである。
 昔日、今は財務官僚になった雪斎の旧友が、大学院進学を告げた雪斎に次のように語ったことがあった。「お前な…。いわゆる学者になるんじゃないぞ…」。その旧友の意図は、要するに、学界、メディア、政界、官界、財界などの世界を「主体的に浮動する」のが、望ましい姿というわけである。そういえば、その旧友は、東京大学時代は一科目の「良」以外は総て「優」であり、世が世なら「銀時計組」になっていたはずにもかかわらず、大学に残らずに官途に入った。「理屈」や「観念」の世界を嫌っていたのである。阿川先生にも、そういう姿から発せられる独特の雰囲気がある。雪斎も、その雰囲気を発せられるようには精進したいと思う。政界や官界とのヴィヴィッドな「接点」を持つに至った年の瀬に、そうしたことをふと思う。

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Comments

昨日はありがとうございました!
阿川先生が正論で書かれた「いかがわしくも愛おしい民主主義」(7月27日付)がとっても好きです。
雪斎先生のお話ととても重なる部分が多いと思いました。

イタリアは本当にあこがれますよね。わたしは京都に住んでみたいです♪

Posted by: さくら | December 27, 2005 at 10:47 PM

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