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November 29, 2005

三島由紀夫自決から三十五年

■ 松本健一先生から新著『三島由紀夫の二・二六事件』が贈呈される。早速、読了する。興味深かったのは、書が次のような記述で閉じられていることである。
 「天皇は三島由紀夫の名を公には、生涯口にすることはなかった。その沈黙こそが、天皇の三島事件についての拒絶の強さを物語っていた」。
 雪斎は、三島由紀夫という作家には、相反する二つの評価を与えている。雪斎は、「日本の美」を描き出した文学者としての三島の業績は誰にも否定できないであろうと思っている。実際、雪斎は、一時期、三島の作品を集中的に読んでいたのである。だから、最近、『春の雪』が初めて映画化されたのには、雪斎は率直に驚いた。とうの昔に映画化されていると思ったからである。
 ただし、雪斎は、自衛隊・市ヶ谷駐屯地で自決した「政治活動家」としての三島には、徹底して冷ややかな眼差しを向けてきた。雪斎は、以前のエントリー^にも次のように書いたことがある。
 雪斎が幼少の頃、自衛官だった父親が三島由紀夫のことを罵っていたことがあった。雪斎の父親にとっては、三島とは、「総監部に乱入して割腹して果てた馬鹿」に過ぎなかった。雪斎の父親が奉職していた頃の自衛隊は、現在とは異なり国民的な共感が乏しい「日陰者の存在」としての軍隊であった。そうした「日陰者の軍隊」の中で「使うことのない一剣」を磨き続けた雪斎の父親にしてみれば、三島は、江藤淳の言葉を借りれば、「『ごっこ』の世界」で軍隊を語ろうとした輩であったのであろう。

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November 25, 2005

自民党立党50年記念論文

■ 昨日のエントリーでも書いたけれども、雪斎は、自民党機関誌『月刊自由民主』に「立党50年記念論文」を寄稿した。「それは、どういう論文なのか」という声が聞こえてきそうである。この『月刊自由民主』という雑誌は、結構、中身が面白い雑誌である。ただし、政党の機関誌という性格上、この雑誌は、一般の書店では中々、見かけない。本来は、「雑誌を買って読んでください…」と呼び掛けなければならないけれども、自分の原稿に関する限りは、このタイミングで公開することにする。
 雪斎は、この雑誌では、普段、2000字程度のコラムを書いているけれども、折に触れて5000字くらいの原稿を依頼されることがある。だから、雪斎は、今月号では、記念論文とコラムの二編を寄稿した。「書き過ぎだろう」といわれれば、その通りかもしれない。
 雪斎が『月刊自由民主』に最初のコラムを執筆したのは、2000年4月であったと記憶する。その年6月の選挙で愛知和男代議士が落選し、雪斎も「永田町」を去った。雪斎は、かなり原理的な「構造改革」論者であるけれども、自民党の「底冷え」の時期にも森喜朗内閣に建言するコラムを書いていた。雪斎に関して、「小泉構造改革路線に擦り寄った奴」などという心得違いの評をする御仁がいるけれども、雪斎には、「何を言ってんだか…」という苦笑を禁じえない。
 それにしても、「自民党立党50年」という節目に「記念論文」を寄せることができたのは、雪斎には幸運なことであったと率直に思う。50年前の結党大会には、鳩山一郎、緒方竹虎、三木武吉、岸信介、大野伴睦といった大政治家の姿が壇上にあった。そうした群像が築いた政党の「半世紀」後に、雪斎は関わることができたのである。
 尚、雑誌『論座』来月号掲載予定の論稿は、この「記念論文」を下敷きにして倍近くに書き改めたものである。


 士やも空しかるべき万代に語り継ぐべき名は立てずして ― 山上憶良

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November 24, 2005

自民党立党50年

■ 一昨日、雑誌『論座』(朝日新聞)に載せる原稿が脱稿する。来月には、雑誌『正論』(産経新聞)に単発エッセイが載り、雑誌『中央公論』では新たな連載が始まる。毎月20日過ぎは、「火事場」である。先週金曜日、機能停止したばかりだというのに、月曜、火曜でまた「24時間耐久レース」をやってしまった。従って、昨日未明以降、実質12時間の「爆睡」と相成る。

■ 昨日午後三時過ぎに起きてみたら、雑誌『月刊自由民主』が十冊分、届いていた。この雑誌は、今号が「立党50年記念号」である。この記念特集の中で、雪斎は、「記念論文」を寄稿している。実に感慨深い。
 因みに、同じ特集には、かんべえ殿が『1955年という年は』という原稿で五十年前の「世相考察」を行っている。他には、与謝野馨金融・財政担当相と作家・水木揚氏が寄稿している。かんべえ&雪斎の「極悪非道」コンビで記念碑的な号に登場である。誠に「いい感じ」である。

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November 20, 2005

日中友好、万歳。

■ 釜山APECが終わった。興味深かったのは、次の『毎日』記事である。
  □ <小泉首相>独自の「日中友好論」展開 APEC全体会議
 【釜山・伊藤智永】アジア太平洋経済協力会議(APEC)の21カ国・地域の首脳がそろった18日の全体会議で、小泉純一郎首相は議題と関係なく独自の「日中友好論」を展開した。中国に胡錦濤国家主席との会談を断られたが、胡主席も列席する国際会議の場で、一方的に自分の立場を主張してしまう政治パフォーマンスだった。
 「全体会合で、皆の聞いてる前で、私が発言したんだ」。18日夜、同行記者団が盧武鉉(ノムヒョン)韓国大統領と会談した感触を尋ねたところ、小泉首相は質問をよそに、全体会議での発言について約10分間、身ぶりを交えて熱弁を振るった。
 米中タイ3カ国の冒頭発言後、各国数分ずつ順に発言。小泉首相は議題の経済問題を外れ、唐突に日中関係を論じた。
 「一つの意見の違いとか対立で、全体の友好関係を阻害してはならない。中国、韓国と政治的首脳の交流は途絶えているが、他の関係は良好だ。どんなに批判しても結構だ。私は何らわだかまりを持ってない」
 ブッシュ米大統領、プーチン露大統領の来日について紹介。ペルーのトレド大統領と「フジモリ問題」があっても握手したことなど、円卓を囲む各首脳との関係を引き合いに持説を強調。中国の会談拒否を当てこするかのような論法だったが、会議後、何人かの首脳から「いい話だった」と声を掛けられたという。
 胡主席は反論できず、議長の盧大統領も聞き役に回るしかない状況。小泉首相は記者団に「してやったり」の表情で高揚感を隠さなかった。2日間にわたるAPEC首脳会議の全体4時間半のうち、小泉首相が発言したのは、この時と鳥インフルエンザ対策を述べた2度だけで、計10分足らず。「日中友好演説」が、APEC外交のハイライトだった。

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November 19, 2005

雑感・釜山APEC

■ 昨日朝、起床しようとしたところが、まったく身体が動かなくなっていることに気付く。疲労の蓄積が「臨界点」に達していたようである。急遽、総ての仕事をキャンセルする。当然、大学での講義も総て休講である。気合でパソコンを動かし、大学に休講届けをだしたけれども、学生諸君には悪いことをしたと思う。

■ 午前中は完全に機能停止状態であったけれども、昼過ぎに調子が次第に戻る。無理に外出しようとしたならば、中々、危険な状態であったと思う。

■ 昨日、日経平均株価(225種)は、小泉純一郎内閣発足後の高値を更新し、終値で14411円を付けた。一時は、2000年12月以来、約5年ぶりに14600円を越えた。いやはや、よかったと思う。実は、雪斎が社会人になってから、「景気が良い」という話を聞いたことがない。1980年代末の「バブル」の最中には、雪斎は、カネのない学生、大学院生であった。社会人になってみたら、世間には「みすぼらしい時間」が流れていた。だから、何時も、「祭り」に参加し損ねたという想いが残っていた。この十数年は長すぎた。

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November 17, 2005

ジョージ・W・ブッシュ大統領入洛

■ 昨日昼刻、米国から帰国中のS氏に会う。実に五年振りの再会である。「銀座・竹葉亭」で昼間から鰻を食す。

■ 昨日、ジョージ・W・ブッシュ大統領入洛である。大統領には、日本のもっとも美しい瞬間に来てもらえたのは、よかったと思う。政治学徒の端くれとしては、大統領がどのような政策方針打ち出したかに関心がある。「時事通信」の記事である。
  □ 「日米」軸に自由拡大=アジア政策で包括演説-ブッシュ大統領
 ブッシュ米大統領は16日午後、京都市左京区の京都会館で演説し、米政府のアジア政策について包括的な方針を示した。大統領はこの中で、敵対した過去を乗り越え、確固とした同盟を築いた日米関係を軸に、アジアで自由と民主主義を広める決意を鮮明にした。

 この「包括演説」の全文が、既に公開されている。

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November 15, 2005

政治家の「冷血」とは…

■ 暫く、エントリー更新を控えるつもりであったけれども、事情が変わったので執筆する。
 「雪斎というのは、『銀河英雄伝説』に登場するオーベルシュタインのような人物ではないか…」。このように書いた方がおられる。雪斎は、「オーベルシュタインって、誰よ…」と思った。実は、雪斎は、『銀河英雄伝説』というアニメーション・シリーズを観たことがない。そこで、調べてみた。

 パウル・フォン・オーベルシュタイン
Paul von Oberstein R.C.452-N.R.C.003
 ◇ 「『あのオーベルシュタイン』。半白髪、薄茶色の目(両義眼)。長身。権謀術策に長け、自らの目的達成のためにはなんでも、ラインハルトですらも利用する、極めて合理的・論理的な男。私情を全く挟まないその言論と行動は、全く正しいが何故か共感を呼ばない。そのため同僚の諸提督たちからも嫌われており、ビッテンフェルトなどは『オーベルシュタインの犬』などとまで言い放つ。しかし、自らを決して過大評価せず、その立場を完璧にわきまえていた人物は彼ぐらいではなかったろうか」(。第1巻・第3章)
 ◇ 帝国軍ラインハルト陣営の謀略担当の軍官僚。先天的に盲目で義眼を愛用。障害者を差別する帝国の思想と社会制度に怨念に近い憎悪をいだき、ラインハルト新体制の樹立に尽力する。目的のために手段を選ばない冷血漢で、謀略に長ける。そのため、敵よりも味方に恐れられている嫌われ者。素直にヤンの方には気持ちがいけないひねくれ者に人気があったキャラクター」。

 …ということである。
 似ていますかね。当エントリーをお読みになった方々に、伺ってみたいものである。

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November 14, 2005

「陰謀論」の錯誤

■ 政治評論の世界における「鬼子」の一つが、「陰謀論」である。「ウィキピディア」では、最も一般に知られたフリーメーソンとユダヤの「陰謀論」について、次のような紹介がされる。
  □ フリーメイソン陰謀論
 石工ギルドから発展した親睦団体フリーメイソンが、実は世界中の戦争を引き起こしていたり、政治権力を操っていたとする考え。歴史上の重要人物にフリーメイソン所属者が多いため、最も人気の高い陰謀論である。
  □ ユダヤ陰謀論
ユダヤ人が秘密結社を通じて手を結び、世界(ことに経済)に影響力を及ぼしているとするもの。昔から存在した陰謀論であり、日本ではユダヤ=フリーメイソンの陰謀が説かれることが多く、ユダヤ陰謀論を説いた本が海外で問題にされたこともあった。偽書とされる「シオン賢者の議定書(プロトコール)」が有名。

 最近の日本政治でも、こういう「陰謀論」が示される、曰く、「小泉純一郎の郵政民営化は、日本の資産を外資に譲り渡そうとしたものだ」。「小泉は、安倍晋三の擡頭を抑えようとして、解散・総選挙に打って出た」。こういう具合である。

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November 12, 2005

NHK民営化って…

■ 既にネタとしては古くなってしまったけれども、先月29日付『毎日新聞』は次のような記事を配信した。
□ NHK:自民有志が「民営化を考える会」設立総会
 自民党の国会議員有志は28日、東京・永田町の同党本部で「NHKの民営化を考える会」の設立総会を開いた。受信料の支払い拒否・保留が増え続けていることから、受信料の存廃や民営化の是非について、放送法改正も視野に含めて議論する。
 発起人は山本拓、河本三郎、馳浩の3氏。同党議員全員に呼びかけ、計19人で発足した。山本氏は「受信料の支払いを義務付けた放送法32条は時代遅れ。商業化についても議論していきたい」とあいさつした。
 その後、会長に愛知和男氏を選出した。会のホームページ(http://www16.plala.or.jp/nhk)を同日開設し、民営化や受信料のあり方について広く意見を募集する。月1回のペースで会合を開き、次の通常国会までに意見を取りまとめることを確認した。

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November 10, 2005

政治家と政治活動家

■ 昨日午前、超党派議連「国立追悼施設を考える会」の設立総会が第二衆議院議員会館で開催された。「共同通信」記事が、その模様を伝えている。
□ 追悼施設促進に積極提言 日韓改善へ議連発足
 新たな国立戦没者追悼施設の在り方を検討する超党派の議員連盟「国立追悼施設を考える会」の設立総会が9日午前、衆院議員会館で開かれ、自民、民主、公明各党から約100人が参加した。小泉純一郎首相の靖国神社参拝で悪化した日韓、日中関係の改善を目指すのが狙いだ。
 会長に就任した山崎拓前自民党副総裁はあいさつで「戦没者に対しわだかまりなく追悼の誠をささげるにはどうしたら良いか。新しい施設について提言していきたい」と強調。副会長の鳩山由紀夫民主党幹事長は「民主党も3、4年前から関心を持ってきたテーマ。積極的に議論していきたい」と述べた。
 副会長には冬柴鉄三公明党幹事長も就任。官房長官当時に私的諮問機関から追悼施設建設の提言を受けた福田康夫氏のほか、公明党の神崎武法代表も出席した。

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November 09, 2005

在日米軍再編の「陥穽」

■ 小泉純一郎内閣への批判の中に、「対中、対韓関係の停滞」を指摘する向きがある。確かに、安倍晋三官房長官、麻生太郎外務大臣が「強硬派」と目されている経緯からすれば、そうした批判にも根拠がないわけではない。その一方、「ブッシュ・小泉」同盟とも称される現下の日米同盟の強さは、自明のように考えられている節がある。しかし、その日米同盟の強さは、果たして自明といえるであろうか。次の「共同通信」の記事を考えてみる。
 □ 米軍再編案容認できず 沖縄、神奈川知事が直談判
 沖縄県の稲嶺恵一知事は7日午前、安倍晋三官房長官と首相官邸で会談し、米軍普天間飛行場(宜野湾市)の移設先がキャンプ・シュワブ(名護市)沿岸部に変更されたことを「容認できない」と反対の意向を表明した。
 神奈川県の松沢成文知事も、防衛庁で額賀福志郎防衛庁長官と会い、米陸軍第1軍団司令部のキャンプ座間(相模原、座間両市)への移転などを「3重、4重の負担増で到底承服できない」と撤回を求めた。
 日米両政府が在日米軍再編の中間報告で合意し、小泉改造内閣が発足した後、知事が関係閣僚と会うのは初めて。今後、中間報告の具体化をめぐる政府と地元の調整が本格化する。

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November 05, 2005

人生はギャンブルなのさ…

■ 昨日夕刻以降、都内で「さくらの会 2nd」に加わる、集まったのは、かんべえ殿ぐっちー殿さくら殿やじゅん殿副会長殿、とある雑誌編集者O氏、そして雪斎であった。もともと、「阪神タイガース日本一祝賀会」であったはずであるけれども、諸般の事情により趣旨が変更され、何時も通りの大放談会と相成る。

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November 04, 2005

恒産なければ…

■ 雪斎が幼少の頃、「狂乱物価」という言葉が流行った。だから、モノの値段が上がるインフレーションという状態は、素朴に悪いものであると思っていた。その逆に、デフレーションの状態は、総じて歓迎すべきものだと思っていた。実際は、そういうものではないと判ったのは、経済学をかじり始めた頃のことである。
 そのデフレーションの状態からの脱却は、名実ともに備わったものになるのであろうか。『日経』が伝えた記事である。
  □ 日銀、今年度の物価8年ぶり上昇を予測・展望リポート
 日銀は31日、日本経済の見通しを示す「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」を発表した。2005年度の消費者物価指数(CPI、生鮮食品を除く)は前年度比0.1%の上昇と8年ぶりの上昇を予測、06年度も0.5%の上昇と、ともに今年4月時点に比べて0.2ポイント上方修正した。金融の量的緩和の解除の可能性は「06年度にかけて高まっていく」と、従来よりも表現を強めた。
 日銀は毎年4月と10月に展望リポートを作成、金融政策運営の判断材料にしている。正副総裁と審議委員を合わせた9人の政策委員の予測のうち高い方から5番目を「中央値」として公表する。
 日銀は量的緩和解除の条件に、(1)消費者物価が基調的に前年比ゼロ%以上で推移する(2)政策委員の多くの見通しが先行きゼロ%超になる(3)経済・物価情勢を総合的に判断する――を挙げている。今回のリポートで来年度にかけて解除条件が整ってくることを示した。

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November 03, 2005

大久保、牧野、吉田、麻生という系譜

■ 吉田茂の次女にして麻生太賀吉の妻である麻生和子さんは、三度、ドラマや映画で演じられている、最も有名な一つ目は、夏目雅子さんが映画『小説吉田学校』(昭和58年、監督/森谷司郎)で演じたものであり、二つ目は、これに便乗する形でTBSが製作したテレビ・ドラマ『吉田茂』で吉永小百合さんが演じたものであった。三つ目は、雪斎は確認していないけれども、映画『226』(平成元年)で松下美智子さんという女優が演じていたようである。

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November 02, 2005

組閣とサプライズ

■ 一昨日の組閣の感想を書いてみる。
 猪口邦子先生は、特命大臣(男女共同参画・少子化担当)就任である。猪口先生は、事前には外務大臣就任が取り沙汰されていたけれども、実際には、かなり限定された政策課題を扱う特命大臣に落ち着いた。雪斎は、猪口先生の今後のキャリアのためにも、いいところで収まったと思っている。
 雪斎は、東京大学時代、猪口大臣の夫君である孝先生のセミナーに参加していた。かなり緊張度の高いセミナーであったと記憶している。国際政治学の世界では、スター的な位置付けを占めているのは邦子先生であるけれども、孝先生は職人気質の生粋の学者である。だから。邦子先生は、どんなに世間的に活躍できていたとしても、孝先生には「学者としては頭があがらない」と思っているのではないであろうか。孝先生は、妻である邦子先生の活躍ぶりを見守っているという風情である。邦子先生は、反フェミニズム方面からはだいぶ嫌われている節があるけれども、それは何故なのであろうか。以前、雪斎が猪口先生夫妻お揃いでお目にかかった際、着物に身を包んだ邦子先生は、才気溢れた女性学者というよりは、どのように見ても「偉い学者先生の奥様」という雰囲気であった。邦子先生がジェンダー・フリーを唱導していると聞かされても、どうも合点が行かない。
 もっとも、一昨日夜の認証式の折の猪口大臣の「青いドレス」には、かなり仰天してしまったことは書いておかなければならない。あの装いで天皇陛下の御前に出たのであろうか、雪斎には、そのような度胸はない。
 猪口先生夫妻のところには、双子のお嬢さんがいたはずであるけれども、孝先生が幼い「二人っ子」と一緒に玩具のピアノを叩きながら歌を詠っているという話を耳にしたときには、結構、微笑ましく思ったものである。「あの怖い猪口先生が…」というわけである。

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