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August 26, 2005

ブロガーたちの「戦争」

■ 只今、午前六時現在、首都を台風が直撃中である。日本は、地震と台風が当たり前の国である。だから、どのように考えても、「公共土木事業」が要らなくなるということはない。近年の問題は、「公共土木事業」が「福祉事業」のような存在になっていたことであろう。
 ところで、この台風接近中、自民党本部では、興味深い催しをしていたようである。『毎日』記事である。
  □ <自民党>メルマガ、ブログ発信者と懇談 武部幹事長
 自民党の武部勤幹事長は25日夜、インターネット上の「メールマガジン」や「ブログ」で情報を発信している約30人と党本部で懇談した。小泉純一郎首相の改革姿勢をPRし、発信情報の中に盛り込んでもらうのが狙い。メルマガやブログは若者を中心に急速に普及しており、衆院選で勝敗のカギを握る無党派層を取り込む作戦だ。
 ブログは個人でも簡単に作ることができる日記風のホームページ。広島6区から無所属で出馬を予定しているライブドアの堀江貴文社長らのブログが話題となり、閲覧者も急増。有名ブログは一定の影響力を持つようになっている。
 懇談には経営やマーケティング、ニュースなどの情報を発信しているブログの執筆者らが出席。武部氏が「みなさんと連携して国民とともにつくる政治をしていきたい」とあいさつし、協力を呼びかけた。

 これからの世論形成上、ブロガーたちの持つ影響力は無視できない。自民党は、この流れを読んで、ブロガーたちへの接近を図ったということであろう。ところで、ブログ運営の際、パターンが三つあると思われる。
A、マス・メディアでも発言している人々が「実名」で運営する。
B、マス・メディアでも発言している人々が「仮名」で運営する。
C、マス・メディアで発言する機会を余り持たない人々が「仮名」で運営する。
 自民党本部に呼ばれた「ブロガー三十人衆」とは、どういう人々であったのか。もしかしたら、とりあえずは、AB両群に属する人々が招かれたのかもしれない。C群の人々のは、ブログ運営に際しては「匿名」「仮名」を旨としているところがある(それ故に、何のしがらみもなく自由に発言できる)から、素性が知られるのは、基本的に不味いことなのであろう。自民党が、それでも、こういう人々への働き掛けをしようとしているのであれば、政党と世論の関係も、だいぶ変わってくる。また、此度の総選挙は、ブログが広まってから最初の選挙であるから、ブロガーの動きは、政党とメディアの関係を占う上でも、結構、重要かしれない。
 因みに、雪斎の素性は、もう既に知られてしまっている。もっとも、その違いは、「武藤敬司」か「ザ・グレート・ムタ」かの違いでしかないのであろう。サイバー空間では、雪斎は「非道」の仇名が付いたようなので、遠慮なく「ザ・グレート・ムタ」をやろうかとは思っているが…、
 昨今、マス・メディアの影響力が落ちているのは、「名前」だけで食べているような人々を多く登場させているからである。雪斎は、特に民間テレビ局が放送しているワイドショーは、マス・メディアの影響力失墜を促す「諸悪の根源」であると思っている。そこでは、たとえば元スポーツ選手、タレント、女優が、「コメンテーター」と称して平然と政治・経済事象にまで論評を加えている。しかし、そうした発言の多くは、「中身のない」ものなのである。ブロガーの大勢を占めるC群の人々には、それぞれの世界の専門知識を持つ人々が多く含まれているから、こうした「中身のないコメント」は、たちまち失笑の対象となる。幾多のブロガーたちは、「この程度の発言でギャラをもらっているのかよ…。俺らのほううが、ずっとまともだぜ…」と反応しているであろう。そして、「中身のないコメント」を撒き散らすテレビ・メディアは、その信頼性と影響力を後退させていくのである。
 昔、雪斎がほんの子供だった頃、デパートの大食堂で食事をするのは、何か特別なことのように感じられて楽しみであった。今は、どのデパートでも、そういう「大食堂」を廃して多くの「専門店」を入れているし、そうした「専門店」で食事をすることの方が、誰にとっても当たり前である。広い意味での情報の発信の面でも、「デパート」から「専門店」への流れが進んでいる。ブログの興隆は、そのことを示す一つの事例なのであろう。
 一、広ク会議ヲ興シ万機公論ニ決スヘシ
 「五箇条の御誓文」の第一条は、このようなものである。ブログが様々な「公論」を育む揺籃たり得るのか。何れにせよ、面白い時代である。

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