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April 25, 2005

衆院補選、自民党二勝

■ 昨日、実施された衆院補選では自民党が二議席を獲得した。福岡二区では、山崎拓前副総裁が議席回復を果たした。雪斎は、拙ブログに山崎氏のサイトからのリンクを張っている通り、山崎氏には親近感を持っているし、過去にも数度、山崎氏を応援する原稿を発表したことがあるので、この結果は率直に嘉すべきものと思っている。
 山崎氏は、政治家としては、かなり「異色の存在」である。誰か他の政治家の「盟友」というキャラクターが、これほど定着した政治家も他にはあるまい。加藤紘一氏が引き起こした「加藤の乱」の折にも、野中広務氏を中心とした党執行部の猛烈な切り崩しに遭いながらも派内結束を保ち、加藤氏への「友情」に殉じて見せた。それは、関ヶ原の戦いに際して、石田三成の「盟友」として散った大谷吉継に喩えられた。その後、暫くは、山崎氏は党内で「冷や飯」を食う立場に甘んじていたけども、小泉純一郎内閣誕生を機に党幹事長の立場を獲得し、その後は党副総裁に転じた。その間、山崎氏の役回りも、政府と党の狭間で「汚れ役」を引き受けるというものであった。

 昔、雪斎が仕えていた愛知和男氏が新進党から抜けて無所属だった折に、開かれたパーティに姿を見せた数少ない存在が、山崎氏だった。愛知氏を含め関係者が政治的には最も寂しい思いをしていたときであったから、山崎氏の来訪には、かなり有り難い思いを抱いたのを覚えている。その後、「永田町」を去った雪斎は、縁があって森喜朗総理の後継総裁に山崎氏を推す原稿を書いた。そして、初めて山崎氏にあった折、山崎氏は一介の若造に過ぎない雪斎に「このたびは…」と深々と頭を下げた。自民党幹事長に頭を下げてもらうなどというのは、自民党の政治に関わったことのある雪斎には、恐縮としか言い表せないものであった。山崎氏は、そういう人物である。小泉総理は、自らの執政の「有終の美」を為すにあたって、誠に得難い「盟友」が復帰したことを喜んでいることであろう。雪斎は、今後の山崎氏は、「もう一期を務める」とか「もう一段、上の地位を目指す」とかといった余計な色気を出さずに粛々と小泉総理の執政を支えれば、それでよいのだろうと思う。
 宮城二区でも、自民党が議席奪還を果たした。雪斎は、宮城県の政界が、どのようなことになっているかは今では知る由もないけれども、此度の補選に関する限り、「公募」による候補者選定という仕掛けは、自民党の「「変化の可能性」を示したという点で議席回復に大きく与ったであろうと見ている。
 ところで、どのように此度の結果を解釈すべきであろうか。一般的には、低投票率という要件が指摘されるけれども、そもそも何故、此度の補選は、低投票率だったのか。此度、民主党が擁立した候補は、「車椅子の青年」と「若い女性」である。さらにいえば、民主党は、「車椅子」と「女性」であること以外には何もセールス・ポイントとして提示し得ない人物を候補者として擁立したのである。無論、自民党の執政に対する不満が高まった最中であるならば、そうした人選は、「目先を変える」という意味では有効であろう。しかしながら、現在のように、「自民党だけは駄目だ」という感情が沸騰していない折には、そうした人選は「安直さ」を示すだけのものにしかならない。民主党が擁立した候補は、「何故、不祥事の後でも、民主党が議席を維持しなければならないか」を明瞭に説明できる人材ではなかったのである。結局、一般有権者は、そうした民主党の「安直さ」を嫌ったとみるべきであろう。
 此度の候補者選定には、小澤一郎氏の意向が強く反映されたと伝えられている。もし、そうであるならば、此度の民主党の全敗は、依然として「豪腕」の印象が強く残る小澤氏のメッキが剥げる契機になるかもしれない。「自分は表に出ないで裏から影響力を行使する」という小澤氏のスタイルは、今後とも通用するのか。次の補選で民主党がどのような人選を行うかは、今後の民主党という政党の性格を占う上では、重要な材料になるかもしれない。

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Comments

山崎さんは、少年時代のケガが元で、右目を失明していながら、現在まで頑張ってこられました。そして、票目当てのために、それに言及した事は恐らくは無かったと思います。
 今回、山崎氏の投票率の高いのが高齢者層だと知って、やんぬるかな、と思いました。やっぱり、見る人は見ているのだろう、と思います。

Posted by: 茶粥 | April 26, 2005 at 10:52 PM

政権が本気で欲しいのなら、もっとまじめに
候補者を公募すべきである、と苦言を呈して
おきましょうか>小沢某。

Posted by: おおみや%NEET | April 26, 2005 at 10:53 PM

・ 茶粥殿
 「障害」をセールス・ポイントにしないというのは、障害者という部類の人々が、きちんと社会参加する上での基本だと思います。
・ おおみや殿
とある球団監督夫人を擁立しようとした頃から、あの方の政治見識には疑問符を付けております。

Posted by: 雪斎 | April 27, 2005 at 01:14 AM

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