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March 28, 2005

「特撮ヒーロー」番組の記憶

■ 特撮ヒーローの代名詞といえば、「ウルトラマン」と「仮面ライダー」である。このシリーズは、今でも続いている。現在、放送されているのは、「仮面ライダー響鬼」(出演/細川茂樹)だそうである。親子二代で「仮面ライダー」を観ている光景は、珍しくないのだろうと思う。
 しかし、雪斎が小学生の頃、即ち一九七〇年代前半頃、これに類する特撮ヒーローものの番組が集中豪雨的に製作されていた。「人造人間キカイダー」、「流星人間ゾーン」、「シルバー仮面」、「スペクトルマン」、「ミラーマン」、「レインボーマン」、「ジャンボーグA」,「変身忍者嵐」、「怪傑ライオン丸」・…といった具合である。調べてみたら、こうした番組は、民放はどこでも制作していたのである。「よくもまあ、これだけ色々なものを作っていたな…」という気がする。当時のテレビの現場は、よほど「熱かった」のであろう。


 中でも、「ミラーマン」、「アイアンキング」は、中々、忘れがたいものがある。「ミラーマン」は、今となっては某エコノミスト氏の仇名になってしまったのが悲しいけれども、主人公が「光るものがなければ変身できない」というコンセプトは、かなり子供心にはらはらさせるものを感じさせた。「アイアンキング」は、石橋正次さんがかなり格好良かった記憶がある。これは、テーマ・ソングを完唱できる今では数少ない作品となっている。
 ところで、かなりマニアックなものとして、 「電撃!ストラダ5」というのがある。これは、始まったと思っていたら何時の間にか終っていた作品だったが、宍戸譲さんが出演していたのを覚えている。後の「戦隊モノ」のハシリになった作品だったようである。
 こういう特撮ヒーローものの番組を飽きるほど観ていた日々を振り返れば、雪斎は、「昔は、よほど好戦的なものを観続けていたのだな…」と思うことがある。おかげで、「正義のために戦うのは当たり前」という価値観が出来上がった。『宇宙戦艦ヤマト』が放映された頃、「軍国主義的」と眼を剥く向きがあったようであるけれども、そもそも『ヤマト』以前から、こうした「大義のために戦う」価値観は、ばらまかれていたのである。「皆、仲良く」といった言葉を聞けば、「だけど、悪い奴とは戦わなければならないのではないか」と反応する。こういうところから、戦後の「平和主義」の浸食が始まっていたというのは、いいすぎであろうか。
 こういう子供たちが、二十代半ば前後になった頃に「ベルリンの壁」が崩壊し、その後の「普通の国」への歩みを支持し続けた層になった。「特撮ヒーロー」番組の濫造は、確かに、その後の「時代」を変える触媒になったのであろうか。


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Comments

ほんの4~5年の違いながら、見ていたものは随分違いますなあ。1960年生まれのかんべえは、66年のウルトラマンに間に合ったけど、70年代の仮面ライダー以降はあんまり見てません。60年代後半は、イギリスでは「サンダーバード」が作られるなど、いろんな場所で傑作シリーズが生まれた時代だと思います。

特撮ものはカネがかかる。ミニチュアのセットはどんなに精巧に作ってもうそ臭くなる。そこで「そうだ、正義の味方を等身大にすればいいんだ!」という発見が、仮面ライダーシリーズにつながったのでありましょう。今も盛んにパロディが作られている「ゴレンジャー」ものも、とにかく費用が安いので量産ができました。戦闘シーンはかならず丹沢山系ですものね。かくして70年代は特撮ヒーローものの黄金時代となったのでありました。

雪斎どのご指摘の通り、特撮ヒーローには「縛り」が必要です。ウルトラマンの「変身小道具」と「3分間」、ミラーマンの「光るもの」+「鏡の中に長く居られない」などは、実に秀逸な設定であったと思います(ウルトラマンは、よく変身小道具をなくすんですよね)。これが時代劇と同様な「マゾヒズム→主人公の変身→最後の勝利」という満足感を作ります。特撮ヒーローものドラマは、基本的に時代劇と似ているのですね。

ああ、いかん、こんなことを書き出すと、終わりがなくなってしまう。とりあえずここまで。

Posted by: かんべえ | March 28, 2005 at 09:48 AM

私は小さい頃、モモレンジャーになりたかったです。「キカイダー」もみていたのですが、「ビジンダー」のインパクトはすごかったです。アニメですが、タイムボカンシリーズも大好きでした。
本題はというと、このあいだ山本一太先生が「誰も知らないんですけど、僕、特撮議連っていうのつくって会長やってるんです!」と言ってましたよ♪

Posted by: さくら | March 28, 2005 at 12:39 PM

>かんべえ殿
「特撮ヒーロー=時代劇」ですか。
なるほど、確かに、そうですね。
>さくら殿
「特撮議連」…。それって、「趣味」そのまんまじゃん…、と突っ込みを入れたくなるのは、拙者だけでしょうか。しかし、この世代の考えることは、同じらしいですね。

Posted by: 雪斎 | March 28, 2005 at 09:59 PM

僕は小さい頃にレンタルや夏休みの再放送で最初の仮面ライダーを見ていました。
少し前に懐かしさからDVDを借りてみたんですが、
ストーリーのあまりに単純さに色々な意味でショックを受けてしまいました。
初期の頃は改造人間の悲哀が描かれているんですが、途中からは話の展開が同じことの繰り返しで、途中で見るのをやめてしまいました。
まあ、初期の重い話を捨てて、娯楽性を重視したことで人気が出たのでしょうが...
思い出はそのままにしておくのが一番ですね。

Posted by: yu_19n | March 29, 2005 at 01:07 AM

今朝PCを立ち上げると、MSNニュースの「八丈島のキョン、飼育の小屋から脱走」なる記事が目に飛び込んできました。「キョン」って、実在の動物だったのですね。この歳まで山上たつひこ氏が編み出した空想の動物だと・・・
いや、別カテゴリーのヒーローということで(ごめんなさい)。

Posted by: 小規模投資家 | March 29, 2005 at 10:12 PM

>yu_19n.殿
確かに、一号ライダー辺りの話というのは、重かったような気がします。しかし、「本郷猛」は、そのご「特捜刑事」になって、今では「探検隊長」ですか。

>小規模投資家殿
「八丈島のキョン」ですか。これも流行りましたな…。あと、「死刑!!」も…。

Posted by: 雪斎 | March 30, 2005 at 01:41 AM

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