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March 22, 2005

「六ヵ国協議」の風刺画

■ 『朝鮮日報』(三月二十一日付、電子版)に載った次の「風刺画」は、誠に面白い。雪斎は、不覚にも笑ってしまった。というのも、この風刺画は、「六ヵ国協議」における各国の立場を象徴的に表しているからである。

 この風刺画は、「真実の瞬間」が訪れた折には、日本は、米国と歩調を合わせるとしても、韓国の援軍になることはないという構図を適切に表現している。「三つ数えて出てこなかったら・・・」と凄むコンドリーザ・ライスの横で、「さぁ、カウント・ダウンを始めよう」と喜々としながら、けしかけているのが、日本代表の姿である。韓国国民の感覚からすれば、こういう日本の姿は、かなり「頭に来る」ものであろう。
 もっとも、日本の立場からすれば、「六ヵ国協議」の場で何も決まらなくてもよいという余裕は、あるかもしれない。「『六ヵ国協議』で上手くいかなければ、国連安保理があるさ」という感覚は、日米両国にはある。コンドリーザ・ライスが、北朝鮮の反応が強調的でない場合に「別の手段」をとることに言及したのは、日米両国にとっての「六ヵ国協議」の位置付けの軽さを物語っているといえるであろう。
 国連安保理付託は、実は韓国にとっての「悪夢」かもしれない。現在、安保理に席を占めているのは、「六ヵ国協議」関係国では、常任理事国としての米中露三ヵ国に加え、非常任理事国としての日本である。朝鮮半島の将来を決める安保理での協議に際して、南北両朝鮮は議論に参加できないというのが、厳然たる現状である。こういう状況の下で、韓国が自らの意向を安保理での協議に反映しようとした折には、どのようにしようとするのであろうか。
 たとえば現在のノ・ムヒョン大統領麾下の韓国政府が、「コリア・ファースト」とでも評すべき論理を暴走させ、対日関係や対米関係に無用な摩擦を生じさせるならば、国連安保理での協議に実質的な影響力を行使できる余地は、明らかに狭くなるであろう。日米両国には、こうした状況の下では、韓国の事情に耳を貸さなければならない道理はないからである。北朝鮮問題の国連安保理付託は、それぞれの国々に対して自らの置かれた「現実」を認識させる機会になるであろう。


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