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February 27, 2005

愛知和男氏の所見

■ 愛知和男氏は、雪斎にとっては、「父親以上の存在」である。理屈だけの大学院生が「深慮」を旨とする知識人に変われたのも、愛知氏の下での日々があればこそである。

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February 26, 2005

『漢書』が示す日本の安全保障・総論

■ 雪斎は、 『漢書』「魏相丙吉傳」の記述を基にして二度、論稿を発表している。雪斎は、何度も同じネタに寄り掛かって原稿を書くのを好まないけれども、過去二度の論稿が「散発的」なものであったが故に、『漢書』の記述の示唆深さを充分に説明するに至らなかった。

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February 25, 2005

外務官僚の話

■ 昨日夕刻、外務省で研究会に加わる。参集したのは、雪斎の他に、東京大学のT先生とK先生、全国紙のY記者、外務省からT審議官、Ⅰ政策調整官などの方々である。この顔触れからすると、雪斎の「軽輩」ぶりが余計に目立つような気がするけれども、何事も「修行」である。

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February 24, 2005

「フジ・ライブドア戦争」に参陣・後日談1

■ 昨日夕刻、フジサンケイグループ主催の「第20回正論大賞」「第5回正論新風賞」贈賞式に出席する。此度の贈賞式は、「戦時色」を強く感じさせるものであった。雪斎が四年前に「第一回正論新風賞」のタイトル・ホルダーとなった折の贈賞式には、フジテレビの日枝久会長やニッポン放送の亀淵昭信社長がプレゼンターとして登場し、フジサンケイグループ総出の式典運営を実感させたものであったけれども、昨日は、そうした光景はなかった。同じ刻限に、日枝会長と亀淵社長は、ライブドアへの「逆襲」会見を行っていたのである。

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February 23, 2005

続・「富」と「道」

■ 近年、「セレブ」という言葉を、頻繁に耳にしている。一般的には、「セレブな奥様の優雅な生活」というような言葉で使われる。女性誌や民放のワイドショーなどは、そうした「セレブな女性」を取り上げていたりする。ただし、そうした女性が「人間として立派な女性」であるかは、別の話である。

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February 22, 2005

「富」と「道」

 「邦に道あるに、貧しくして且つ賤しきは恥なり。邦に道なきに、富みて且つ貴きは恥なり」。
 『論語』(巻第四・泰伯第八)には、このような一節がある。一昨日の当ブログでも言及した渋澤青淵翁の書『論語と算盤』にも、この一節は紹介されている。雪斎は、このところ「フジ・ライブドア」戦争を扱ったエントリーを書いているけれども、それは、経済社会の有り様もまた、公共政策の重要な一テーマであるからに他ならない。
 雪斎は、ホリエモンさんにおける「政治的な賢明さの欠落」には率直に耐え難いものを感じてはいるけれども、ホリエモンさんに類する若手の人々が経済社会の地平を切り拓き、大きな資産を築こうと目指すのは、大いに奨励されるべきであると考えている。

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February 21, 2005

日々の戯言050221

■ 本日、多忙となる予定に付き、まともな記事は用意できません。悪しからず、御諒承の程を。
■ 本日の関心事項は、ただ一つだけ挙げるとすれば、「ライブドアの株はどこまで落ちるか」である。

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February 20, 2005

渋沢青淵の教え

■ 雪斎は、政治学徒であるけれども、大学院修了後の一時期、「会社専務取締役」の肩書を持っていたことがある。しかしながら、雪斎は、その年の秋、細川護煕連立内閣が登場したときに、「血が沸き立つ想い」を抑えられず、永田町に飛び込んだ。その当時の雪斎の相棒(現在の雪斎の経済・財政問題指南)は、「お前には、永田町が一番、似合っているよな…」と送り出してくれた。だから、雪斎は、純然たるアカデミズムの徒ではない。雪斎は、「政治の現場」と「ヴェンチャー・ビジネスの雰囲気」を体験するという道草食いの日々を送った人物である。
 雪斎は、ライブドアの堀江貴文氏、即ちホリエモンさんには、悪意を持ってはいない。というのも、「ビジネスの世界で成功したい」という願望は、たとえ一瞬であったとしても、雪斎も抱いていたからである。ただし、ホリエモンさんに関して残念に思うのは、彼がたとえば渋沢青淵(栄一)の著した『論語と算盤』のような書を真面目に読んでいたようには見えないということである。

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February 19, 2005

続・「フジ・ライブドア戦争」に参陣

■ ライブドアのニッポン放送株買収に際して、実際の資金を提供したのは、リーマン・ブラザーズという外資系証券会社であったことが、至る所で伝えられるようになっている。
 ところで、ニコロ・マキアヴェッリの『君主論』には、次のような誠に興味深い記述がある。
 「君主が国を守る戦力には、自国軍、傭兵軍、外国支援軍、混成軍とがある。傭兵軍および外国支援軍は役に立たず、危険である。…勝ちたくないと思う人は、せいぜい外国の支援軍を利用するとよい。外国支援軍は、傭兵軍よりも危険度が高いのである。しょせん、この兵力であれば破滅は必至であろう」。

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February 18, 2005

「フジ・ライブドア戦争」に参陣

■ 昨日、産経新聞常務取締役・論説委員長Y氏の名前で雪斎宛に奇妙jな封書が届く。同封されていたのは、雑誌『AERA』に掲載されたライブドア・堀江貴文氏、即ちホリエモンさんののインタビュー記事のコピーであった。Y氏の口上書の文面から察するに、同様の封書は、雪斎の他にも産経新聞「正論」欄に寄稿を委嘱されている総ての知識層に送付されたようである。雪斎は、「表向き対ライブドア批判の前線に出ていなかった産経新聞も、遂に参戦か…」と思った。

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February 17, 2005

村田晃嗣氏新著『アメリカ外交』

■ 昨日、同志社大学助教授の村田晃嗣先生から新著『アメリカ外交』(講談社現代新書)が届けられる。雪斎は、この書のことは既に当ブログでも「「今月の書」カテゴリーで紹介していた。それは、たとえていえば、書の現物を読む前から他人に推奨したという意味では「先物買い」をしたわけであるけれども、その「先物買い」は実に上手くいったと思っている。

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February 16, 2005

日々の戯言050216 「ホリエモン」他

■ 一昨日の当ブログでは、ライブドアの堀江貴文氏、「ホリエモン」さんのことに言及した。ホリエモンさんが資金の調達した「転換社債」は、正確には「下方修正条件付転換社債」と呼び、自社の株価が下がれば下がるほど「自分の首を絞める」結果を招くものなのだそうである。一昨日と昨日、ライブドアの株価は、それぞれ9%、10%と続落した。かなり、やばい状況になっているのではなかろうか。

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February 15, 2005

ニコロ・マキアヴェッリの肖像

■ 当ブログの最も目立つところに掲げたのは、ニコロ・マキアヴェッリの肖像である。このマキアヴェリの肖像が実際の雪斎の肖像と雰囲気が似ていると口走ったら、それは、ほとんど「ああ、勘違い」(今時の女子高校生ならば『ありえなーい」』とでも言うのだろうか)と笑われる自己満足,、自己愉悦の類であろう。とはいえ、昔日の多くの武芸者が自らを塚原ト伝や上泉秀綱、あるいは伊藤一刀斎の後継だと思っていたように、現在、特に「政治的リアリズム」の徒を任ずる幾多の政治学徒にとっては、マキアヴェッリは、紛れもない「師」である。

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February 14, 2005

日々の戯言050214

■ 土曜、日曜の二日間で原稿を二件、片付ける。一件は、『産経新聞』「正論」欄に寄稿するものであり、もう一件は、『論座』(朝日新聞)に寄稿するものである。「正論」欄に書いたものの中身は、かなり微妙なものである。これが実際に載るかは、産経新聞の判断次第である。雪斎も、時々、「ビーン・ボール」を投げることがある。「人間が出来上がっていない」証拠である。

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February 12, 2005

対北朝鮮政策のデ・ジャ・ヴー

■ 今、雪斎の手元には一つの新聞記事がある。記事の全文は次の通りである。
 

米国のP国防長官とA防衛庁長官は二十一日、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の核開発疑惑をめぐって緊張する朝鮮半島情勢に関して、日米防衛首脳会談を行った。この中で、両国は日米安保体制堅持と国連が北朝鮮への経済制裁を実施した場合に日米韓三国が協調姿勢をとることで一致。そのうえで、A長官は「憲法の枠内で、場合によっては、法制度を変えることも含めて取り組む必要がある」と明言。同時に「今、新しい政府を作る前に明確にしようとやっている」と述べ、政府が現段階での対応策を確約できないことへの理解を求めた。
 会談は、午後八時から約二時間半、都内のホテルで夕食をともにしながら行われた。この中で、P長官は「北朝鮮の核兵器開発を阻止するためには国際社会が対話の窓口を閉ざしてはならない」と提言。しかし「外交努力に失敗した場合は国連安保理が制裁を検討するのはやむを得ない」と述べた。

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February 11, 2005

日々の戯言050211

■ 昨日の経済関連記事の筆頭は、三井住友FGと大和證券の経営統合の話である。三井住友FGの株式ホルダ―である雪斎にとっては、「悪くないニュース」であった。ジョン・メイナード・ケインズは、朝、起床後の一時間を「株式売買」に当てていたそうである。国際情勢分析も、自分の「具体的な利益」を背負ってやらないと、本気になれないとことろがある。このことは、実際のビジネスの世界に身を置く人々にとっては、当たり前なのだろうけれども、「象牙の塔」の住人にとっては、決して当たり前ではない。ケインズは、経済学者、投資家、官僚、劇場のオーガナイザーという多面的な顔を持っていた人物であったけれども、雪斎は、そうした「知識人」像には強い憧れを抱いている。

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February 10, 2005

『中央公論』「時評2005」原稿・#3

■ 今年は、「戦後六十年」である。おそらくは、夏に向けて、「日本の近代」の意味を問い直す気運が盛り上がるかもしれない。
 雪斎が割合、好きな女優の一人に、永島暎子さんがいる。永島さんといえば、今では、「生活に疲れた中年女」といった役柄を演じれば、この人の右に出る者は居ないという感じの味わい深い演技をしているけれども、その彼女が若き日に『桃尻娘』というポルノ系映画(実態は青春映画に含めるべきだと思うが…)に出演したという事実は、今となっては、どれだけの人々が覚えているであろうか。

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February 08, 2005

涼しい顔で「悪」を為せるか。

 五日深夜、『ヨミウリ・オン・ライン』は、「北朝鮮への経済制裁、月内に…安倍氏が講演で強調」という見出しで次のような記事を配信した。
 

自民党の安倍晋三幹事長代理は5日、宮崎県都城市内で講演し、北朝鮮への経済制裁について、今月中にも踏み切るべきだとの考えを強調した。
 講演では、北朝鮮が横田めぐみさんのものとして提出した遺骨に関し、「日本の鑑定がねつ造だと、誠実さのかけらもない返答だった。我々は、経済制裁を行う時期に来ているのではないか」と指摘した。さらに「態度を変えなさいと宣言して3週間、1か月後という期間をおき、彼らが応えなければ、(経済制裁を)かけざるを得ない」とした。

 これに関連して、翌六日午後、『共同通信』〈電子版〉は、「制裁は関係国と調整必要 町村外相、対北朝鮮で」という見出しで次のような記事を配信している。

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February 07, 2005

「政策提言」の作法

 時折、雪斎は 「〇〇〈雪斎の本名〉は、小泉純一郎総理のシンパなのか」と問われることがある。雪斎は、小泉総理が最初の靖国神社参拝を二日前倒しして行った折には、「参拝に踏み切れたこと自体が成果だ」と評する論稿を発表したし、「対話と圧力」を基調とする一連の対北朝鮮政策を支持する論稿を発表し続けた。そのような雪斎の議論は、「保守・右翼」層から批判を浴び続けてきた。とある右翼系メディアの中には、雪斎を「進歩的知識人」とみなした向きもあるようである、

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February 06, 2005

「論壇の『構造』」・補足

■ 昨日、「論壇の『構造』」と題した説明を試みた。ここでいうA,B,C,Dの四層は、ある局面では互いに手を組みながら次の局面では互いに攻撃している。これを考えてみる。

        
B     「同盟重視」     C
         |
         |
         |
「福祉価値」--------「威信価値」
         |
         |
         |
A     「自立重視」       D

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February 05, 2005

論壇の「構造」

■ 日本の論壇は、影響力を失ったといわれている。確かに、他人の言説を叩きっ放しにして悦に入っているかにょうな言論が幅を利かせていることを考えれば、そうした傾向も、さもありなんといったところであろう。しかし、その一方で、論壇の「構造」といったものが説明されないと、論壇での対立が何を巡ってのものかが判らなくなることが多い。たとえば、次のような説明は、どうであろうか。

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February 04, 2005

ジョージ・ブッシュの「一般教書演説」

■ ジョージ・ブッシュ米国大統領は米国東部時間二日夜、連邦議会上下両院合同本会議で今年一年間の施政方針を示す「一般教書演説」を行った。 演説全文は、早速、ホワイト・ハウスのサイトに公開されている。雪斎は、意外なほどに淡々とした演説であったという印象を持っている。もっとも、それは、淡々としてはいるけれども、ブッシュの政策上の関心の力点がどこに置かれているかを物語っていて興味深い。ヴィクトル・ユゴーも、「強く辛辣な言辞は論拠の弱さを示唆する」という言葉を残している。「悪の枢軸」、「圧制国家」といった「強く辛辣な言辞」を排した演説は、却ってブッシュの「本気」ぶりを物語っているのではなかろうか。

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February 03, 2005

総理官邸の「『敗戦直後の東京』の写真」

■ 昨日付の「毎日新聞』には「首相官邸:焼け野原の都心の写真掲示へ」という見出しで次のような記事が載った。
 

細田博之官房長官が通産官僚時代に米国で発掘し、毎日新聞の出版物にもかつて掲載された終戦直後の日本のカラー写真が、首相官邸に近く飾られる運びとなった。焼け野原だった当時の都心の写真で、小泉純一郎首相の意向もあり現在の姿と並べて掲示される予定。
 細田氏は米ワシントンの大学に留学した1980年、下宿先の夫妻から米占領時代に日本各地を撮影したカラースライドを見せてもらった。3年後に石油公団事務所長としてワシントンを再訪した際に「戦後日本の写真を保存する人が他にもいるはず」と思い立ち、夫妻の協力で全米の在郷軍人会らに呼びかけた。寄せられた約1万枚のスライドをもとに、毎日新聞が85年、毎日グラフ別冊「ニッポン40年前」として出版した。
 先月行われた官邸新年会で、細田氏が「官邸を訪れる外国人は東京が焼け野原だったことを知らない。一様に『ここまで復興したのか』と感心する」と説明。首相も「当時の写真はあるのか。官邸に置けないか」と関心を示し、急きょ写真数枚を取り寄せた。実際にどの写真を飾るかは選定中だが、焼け野原の写真を見た首相は「これだけの被害を受けながら復興を遂げたんだな」と感慨深げだったという。

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February 02, 2005

見上げれば白 見渡せば白

■ 雪斎が八戸に居た頃、青森放送という地方テレビ局のディレクターをしながらタレント活動をしていたのが、「伊奈かっぺい」さんだった。「津軽弁はフランス語に似ている。だからお洒落なのだ」とか「津軽弁には標準語として表記できない言葉がある。たとえば『え』に濁点が付いた『え゛』なんかはそうだ」という本気とも冗談とも付かない話は、結構、笑えたものである。その伊奈さんが作詞した歌に『白いたより』というのがある。

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February 01, 2005

「こえだちゃん」を知っていますか。

■ 一昨日付の「読売新聞』には「日本のアニメ、外務省が途上国へ無償提供」という見出しで次のような記事が載った。

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